登場する度に株が上がる男!?『機動戦士ガンダム 水星の魔女』グエル・ジェタークの活躍と魅力に迫るーー暴力男、ツンデレ?、グエキャン!? 話題をかっさらう男の勇姿を見よ!
いよいよ第1期の放送も後半へと差し掛かった「機動戦士ガンダム 水星の魔女」。6話の衝撃的なラストの後、「続きが気になって仕方がない!」と悶々としながら第7話の放送を待っているファンも少なくないかと思います。
放送の度にTwitterのトレンドを独占するなど、非常に大きな盛り上がりを見せている本作ですが、その人気の要因には登場する魅力的なキャラクターたちの存在が挙げられるでしょう。「ガンダム」シリーズ初の女性主人公であるスレッタ・マーキュリーを筆頭に、個性的なキャラが多数登場しているのですが、個人的に今もっともアツい存在とっても過言ではないのが、主要キャラクターの一人であるグエル・ジェターク。
ベネリットグループの御三家企業・ジェターク・ヘビー・マシーナリーの御曹司で、当初はスレッタとは敵対する、いわば憎まれ役のような位置づけのキャラクターかと思われたのですが、みるみる内にその人気は急上昇。回を重ねるごとに株が上がり続け、今や屈指の人気キャラクターとなっています。今回は、そんなグエルの活躍を振り返りつつ、その魅力に迫っていきます!
なお、本記事は第6話までのネタバレを含む内容となっているので、未視聴の方はご注意ください。
目次
第一印象最悪の登場~スレッタとの決闘
グエルの初登場は第1話「魔女と花嫁」でした。アスティカシア高等専門学園に転入したスレッタがミオリネと再開を果たした授業中、専用カラーのディランザに乗って乱入。相手のMSであるカペル・クゥの放ったビーム攻撃をすべて回避した上で、ディランザのパワーを生かした戦法で頭部を破壊して圧勝。決闘が始まる際には、「26戦26勝」というグエルの圧倒的な戦績も表示されており、学園のナンバーワンパイロットに与えられる「ホルダー」としての高い実力をもっていることが分かります。
その後、グエルは婚約者であるミオリネをジェターク寮に住まわせようと菜園を訪れるのですが、ただ学園のシステムに従っている自分を「父親の言いなり」であると指摘され激怒。突如暴れ始めて菜園を荒らし、あまつさえミオリネに手をあげようとします。ミオリネへの暴行はスレッタの介入で止められますが、ミオリネへの謝罪とスレッタへの退学をかけて二人は決闘することに。おそらく、グエルの株がもっとも低かったのがこのシーンではないでしょうか。
決闘がスタートとすると、グエルは最初にガンダムエアリアルに乗って挑んできたミオリネを子供のようにあしらいます。
戦闘シーンをよく見ると、その前のカペル・クゥ戦も含めてディランザは一撃たりとも被弾しておらず、ミオリネに敗北を味あわせるため、ビームの刃が展開されない側の柄を当ててエアリアルを転倒させるという余裕すらも見せつけていました。しかし、パイロットがスレッタに変わってから戦況は一変。「あんなの」呼ばわりされた上、初めて見たエアリアルのガンビットによる攻撃の前に成すすべもなく、一瞬で撃破されてしまいました。
この戦闘は憎まれ役だったグエルが完膚なきまでに叩きのめされる、スカッとするシーンではありますが、スレッタがエアリアルを立ち上がらせるまでの間、ディランザはビーム・ライフルを連射しているにも関わらず、シールドでビームを防がれるまで一発たりとも攻撃が当たっていません。これまで描写されていたグエルの操縦技術を加味すると、動かない目標に射撃を当てられないというのはなかなか考え辛く、射撃はあくまでも威嚇的な意味合いで、エアリアルが再び戦闘体勢に入るまでわざと攻撃を外していた可能性は高いでしょう。
一種の舐めプをしても勝てる相手だとスレッタを侮っていたのも要因の一つかと思いますが、動かない相手を倒すようなことはしない、グエルのフェアプレー精神の片鱗が読み取れるようにもなっているのが面白いところ。この時点でも、ただのやられ役ではないという描写がされていることが分かります。