TVアニメ『氷属性男子とクールな同僚女子』冬月さん役・石川由依さん×氷室くん役・小林千晃さん 対談インタビュー|お互いを包み込み合うような、冬月さんと氷室くんの関係は“かわいい”に尽きる!
スクウェア・エニックス × pixivが贈るWEB雑誌『ガンガンpixiv』にて連載中の、殿ヶ谷美由記先生による大人気コミック『氷属性男子とクールな同僚女子』がTVアニメ化!
『氷属性男子とクールな同僚女子』は雪女の末裔である氷室くんと、一見クールな同僚の冬月さんの2人を中心とした、職場での日常が描かれているラブコメ漫画です。
アニメイトタイムズでは、アニメ放送を記念してキャストインタビューをお届け。第3回は、冬月さん役の石川由依さん × 氷室くん役の小林千晃さんのお二人にお話を伺いました!
包み込み合うお芝居
——最初に、原作を読んだときの感想をお聞かせください。
氷室くん役・小林千晃さん(以下、小林):オーディションを受けるにあたって原作を読ませていただきましたが、最初に読んだとき「雪女の末裔……?」と純粋に思いました(笑)。
一同:(笑)。
小林:オーディションの段階から冬月さんとの掛け合いになるだろうなと思っていたので、冬月さんはどういう人なんだろう?と原作を読み進めていたら、まさに「冬月さんかわいい……!」と氷室くんと同じ状態になりました。冬月さんと氷室くんの関係は“かわいい”に尽きます。
冬月さん役・石川由依さん(以下、石川):本当にかわいいですよね。“氷属性”ってどういうことだろう?と思って読み始めたら、まさかの雪女の末裔で「なるほど……!」と(笑)。
小林:あはははは。
石川:しかも事あるごとに雪を降らしちゃったりとか、雪だるまが飛び出しちゃったりするので、冬月さんももちろんかわいいんですけど、氷室くんもめちゃくちゃかわいいんです。そんな2人の優しい感じというか、すごくほんわかとした雰囲気の作品で癒されます。
——冬月さんと氷室くんはクールな一面や雰囲気もそうですが、物事に対する見方というかフィーリングや笑いのツボも似ているところがありますよね。
石川:見た目も雰囲気も似ているところがありますよね。
小林:両方とも鈍感だし、初々しいですし。
石川:表面的には冷たいけど中身はあったかいみたいな。
小林:うんうん。そういえば、思ったんですけど、冬月さんと同じく、氷室くんも釣り目ですよね。
——そうですね。釣り目がよりイケメン度を高めています。
小林:最初冬月さんは“にゃめろう(猫)”を飼っているし、本人も猫目でかわいらしいなと思っていましたが、氷室くんも三白眼というかキリッとした目をしているので顔立ちもどこか似ていますよね。
石川:お似合いってことですね……!
小林:お似合い! きっと2人の間に子どもが生まれたら、美男美女になりますよね。
——あくまで“たられば”の話ですが、2人の子供は雪女の末裔になるのでしょうか……。
石川:そこはどうなるんだろう!?
小林:どういうシステムなのかわかりませんが、確か狐森さん(妖狐の末裔)のほうは両親とも妖狐じゃないことを作中で話していましたよね。微かに受け継いでいるのか、それともしっかりと受け継いでいるのか……ちょっと複雑ですね(笑)。
石川:めちゃくちゃクールな子どもになりそう(笑)。
小林:もしくはめちゃくちゃ鈍感な子どもか(笑)。男の子だったら氷室くんっぽくなりそうな感じもありますし、逆に女の子で氷室くんっぽくなりそうな感じもします。
石川:普段あまり感情を出さないのに女の子で雪だるまを出しちゃったらかわいいですよね。
——もうそれは悶絶しちゃいますね。作品に話を戻させていただきますが、冬月さんと氷室くんをそれぞれ実際に演じてみていかがでしたか?
小林:氷室くんは、たぶんこれまでは自分を律していたと思うんです。雪女の末裔は感情が昂ぶると周りに迷惑をかけてしまうから、なるべく他人に迷惑をかけないようにずっとクールでい続けようと。
そういう風に自分を律していたからこそ、クールに見えているだけだと思います。原作を読んでいる方はご存知の通り、内面はすごくどんちゃん騒ぎな方なので。
これまでずっと抱え込んでいたものを第1話では見せてほしいというディレクションをいただいていたので、最初は冬月さんとの出会いが描かれますが、よりクールに重々しいぐらい、見ていて切なくなるほどのバックボーンが見えたら良いなと思いつつ、モノローグや冬月さんに対するシーンでギャップがバチッとハマるようにメリハリを意識しました。
——氷室くんの普段の姿とモノローグのギャップは本当にすごいですよね。
小林:そうですね、 そもそもモノローグは関西弁ですし。
石川:氷室くんの妹のゆきみんが出てきた時に雪女の性質が熱くなりやすいと言っていて、その熱しやすさが氷室くんのモノローグに現れているんだなと感じました。
そういうギャップがすごく良いですよね。普段はクールだけど実はめちゃくちゃ熱い男で、事あるごとに喜んで、しかもそれが目に見えてわかるというところが本当にかわいいです。
小林:また、冴島くんと狐森さんは、氷室くんの性質を理解しているのも面白いですよね。氷室くんが吹雪いているときは何かに喜んだり昂ぶったりしていることがわかっていて、たぶん冬月さんもそれを理解しているはずなのに、それに対してあまりリアクションしないから確信犯……。
石川:「寒いです」って言うだけだもんね(笑)。
小林:気温のことに対して言及するぐらい(笑)。
——そのギャップも面白いポイントです。石川さんは最初、冬月さんをどのように演じようと思われましたか?
石川:冬月さんは昔からクールだねと言われていて、自分としても“感動が薄いのかな?”と思っているというところで最初は割と感情的に抑えめでと思っていましたが、監督に「もっと抑えちゃって」とディレクションをいただきました。
感情をどのくらい出すのか、どのくらいクールでどのくらいあざとくやるのか、その塩梅が未だに難しいなと思いながら演じています。
——第1話では“もっと感情を抑える”というディレクションを受けて演じられたのですね。
石川:はい。第1話の時点では全体的にもっと無感情でという感じで。自分にとっては結構抑えていたつもりでしたが、もっと感情がなくても大丈夫なんだなと思いました。
小林:冬月さんも氷室くんもお互いに感情を出し合わないので、ぶつけ合うというよりは包み込み合うみたいなイメージがあります。石川さん演じる冬月さんはすごいナチュラルな感じがあって、この作品全体に言えることですが、キャラクター同士の掛け合いがすごくやりやすいなと。
マイナスな感情でぶつかるシーンがほとんどなく、割とフラットで好意的な会話がメインになっているので演じやすいですし、自然と前向きになれる会話劇なので石川さんの声も相まって心地よく感じられました。
——包み込み合うお芝居、すごくしっくりする言葉ですね。
小林:そうですね。文字以上に感情を込める必要がないというか。
石川:うんうん。ぶつかり合う関係ではないからね。
小林:ポンッと出たものに対してポンッと返すやり取りが、そのままキャラクター性にも出ているんです。クールで良い人だからこそ成立し合うような気がします。
それが普通の作品だったらもうちょっとメリハリを出したり、たまには負の感情を見せたほうが面白かったりする感じになるかもしれませんが、この作品はそういうのが一切なくても成立しますし、見ていて心地よく感じられる作品なんだなとセリフ回しや会話劇を見ていて思いました。
石川:全力で投げ合うというよりも、軽いキャッチボールをしている感じです。氷室くんも感情が表に出ちゃいますし、実際に何を考えているのかわからなくなることもないので個人的にも安心して見ています(笑)。
小林:あはははは(笑)。役者的には本当にお芝居しやすいです。良い意味で考えなくていいというか、ストレートなお芝居ができていると思います。