TVアニメ『氷属性男子とクールな同僚女子』冬月さん役・石川由依さん×氷室くん役・小林千晃さん 対談インタビュー|お互いを包み込み合うような、冬月さんと氷室くんの関係は“かわいい”に尽きる!
お互いに理解している冬月さんと氷室くん
——狐森さんと冴島くん、音無さんと火鳥くんと本作にはたくさんのコンビが登場しますが、冬月さんと氷室くんのコンビならではの特徴や、2人の関係性についてお聞かせください。
石川:たとえば、どっちかが強いとこの2人は引いてしまうところがあると思うんですけど、お互いにちょっと鈍くて不器用という関係だからこそ、なかなか進みはしないけれど長く続いている感じというか、ちょっとずつ良い方向に進んでいる感じがします。
小林:氷室くんは雪女の末裔なので気をつかっていたと思うんですけど、冬月さんは良い意味で気をつかっていないところが良いですよね。
氷室くんのありのままの姿を冬月さんや他のみんなが自然と受け入れてくれますし、特に、冬月さんと2人でいるときはどんなことがあっても肯定的でいてくれる。
街中で吹雪いちゃったときも、「氷室くん、やりますね」と言ってくれましたし(笑)。
石川:(笑)。
小林:氷室くんのずっとコンプレックスだった部分も彼女がいることで良いことに置き換わる。これが2人の良い関係性だなと思います。
逆に、冬月さんも冬月さんでずっとクールで何を考えているかわからないと言われていたけれど、氷室くんにとっては冬月さんの優しさをしっかりと知っているんです。
石川:確かに。結果として、冬月さんは外から見たら少しあざとく見えているところもあるかもしれませんが、氷室くんに対して冬月さんなりの積極性というものが出てきている証拠かもしれません。
小林:氷室くんじゃなかったら、あんなに言わないですよね。
石川:本当にそうだと思う。
小林:氷室くんが優しく気をつかっていることを理解しているからこそ、冬月さんもそれに対して優しく返そうと思える関係性なのでしょうね。
——そんな微笑ましい関係の冬月さんと氷室くんですが、お互いに相手のシーンでお気に入りのシーンはありますか?
小林:1話の時点から冬月さんはかわいいと思っていたので具体的なシーンを挙げると難しいですが……もう氷室くんと同じです。氷室くんがかわいいと思っているシーンは全部かわいいです!
一同:(笑)。
小林:逆に、最初に冬月さんのあざとかわいさが出たシーンってどこでしょう?
石川:1話のときはそんなに出ていなかったと思うけど……
小林:あっ、“わら”のシーンだ!
——好きな花を凍らせてしまう氷室くんのために、冬月さんがわざわざ調べて“わら”を持ってきてくれるシーンですね。
小林:他の人に迷惑がかからないようにって、始発で敷きわらを担いで持ってきてくれる冬月さん……このシーンで本当に良い人なんだとドキッとしました。
氷室くんの悩みを解決するために、わざわざ始発で解決策を用意してくれて。
会ってまだ数日の人が優しくしてくれたら、何か意図があるんじゃないか、自分に何かあるのかなと思ってしまいますよね。
それを冬月さんと氷室くんはお互いに変な意図も悪巧みもなく素直に行動できる関係が良いなぁと実感します。
——石川さんは氷室くん関連でドキドキしたシーンや好きなシーンはありますか?
石川:私は氷室くんが吹雪いちゃうのがすごく好きです。雪だるまをいっぱい出すんですけど、その雪だるまも喋るんです。
実際に放送でどのように表現されるのかわかりませんが、そこは私もすごく楽しみにしています。氷室くん自身、感情を隠して普段はクールそうなのに、それが周りから見て丸見えなのが本当に好きでかわいいです。「また吹雪いてらぁ〜」って(笑)。
小林:あはははは。でも、自分がそうなったら絶対嫌です(笑)。好きな人と一緒にいるとき、毎回気持ちがわかるわけじゃないですか。冬月さんは鈍感だから良いけど……
石川:周りから見るとその様子すごく面白いよね。私、その2人を見ている冴島くんと狐森さんを見るのもすごく好きなんです。
——わかります……! 冴島くんと孤森さんも良いですよね。
石川:そうなんです! 冴島くんと孤森さんの関係はまさに王道でキュンキュンしちゃって大好きなんです。一生懸命我慢しているんですけど、アフレコ中も隣で二人の収録を聴いているとニヤニヤが止まりません。
小林:テストが終わった後も「この2人本当に良いよね~」とずっと言っています(笑)。
石川:もう恥ずかしいぐらいニヤニヤしちゃうんです(笑)。この間収録した神社のシーンも、2人のやり取りがかわいかった……!
小林:確かに! 冬月さんと氷室くんも見習わないと……!
一同:(笑)。
小林:冬月さんと氷室くんはもう落ち着いていますから、過程をひとつ飛ばしてない? って思いますもん。
石川:ちょっと悟っている2人……。
小林:もう熟年カップルですよね。
石川:冬月さんと氷室くんの関係は、ある意味安定して見られるドキドキなんですけど、狐森さんと冴島くんは不意打ちにくるドキドキなのでそこに弱いんだと思います(笑)。
小林:あはははは(笑)。冬月さんと氷室くんとは違った新鮮味があって良いですよね。
石川:うんうん。冬月さんと氷室くん、狐森さんと冴島くんとそれぞれの恋愛関係の緩急で楽しめるんじゃないかなと思います。
——いろいろなドキドキが楽しめるというわけですね。小林さんは本作で好きな関係性やキャラクターはいますか?
小林:結構僕は自分で演じているとそのキャラクターが好きなものが好きになるので、やっぱり冬月さんですね。
かわいいのはもちろん、何より慈しみの心を持っていて、押しつけがましくない。受け手がフラットになれる優しさがあるので、一緒にいたら好きになるだろうなと思える魅力があります。また、冬月さんが飼っている猫のにゃめろうもすごくかわいいですよね。
石川:そういえば、台本の表紙がほぼにゃめろうなんです。(台本を見せてくれる)
——わぁ~! すごくかわいいですね!
小林:これは、おそらく冬月さんの写真フォルダから選出しているんじゃないかな(笑)。
石川:そうかもしれない……!
スタッフ:スタッフに猫を飼っている方が多くて、脚本の打ち合わせでも猫の話で盛り上がっていました。
石川:へぇ~! 平和ですね(笑)。
小林:平和だなぁ~。
——ちなみに、収録現場も平和ですか?
石川・小林:(声を合わせて)平和ですね~!
一同:(笑)。
石川:毎回楽しくお話しています。
——たとえば、どのようなお話を?
石川:カフェの話なら新作の飲み物の話をしたり、遊園地だったらひたすら遊園地の待ち時間について話していました(笑)。
小林:作品についても話しますけど、それ以外のところでも和気藹々と話しているような気がします。
いろいろな関係性を楽しんでほしい
——雪女、妖狐、不死鳥とさまざまな末裔が登場することにちなみ、自分がもし何かの末裔だったらどんな末裔だと思います? お答えにくければ、○○属性でも構いません。
小林:なんだろう……僕的に石川さんはお姉さん味をすごく感じています。
石川:本当!?
一同:(笑)。
小林:勝手に感じていることなんですけど、面倒見が良いというか、割とフラットに振る舞ってくれて話しやすいので「姉属性」のような気がします。
石川:そうなんだ~。私、親族に年下がいないのに(笑)。
小林:えーっ!?
——そうなのですか!?
石川:はい。従兄弟の中でも1番下なんです。
小林:年上に囲まれて育ったから、年上や年下という垣根がないのかもしれませんね。
——そうかもしれませんね。すごく落ち着いていらっしゃって、癒されるような柔らかい雰囲気をお持ちですから。
石川:そうですか? えへへ(照)。
——そんな石川さんは、自分の性格を分析してみてどんな末裔だと思いますか?
石川:すぐお家に帰りたくなるので「座敷童子」かなぁ。
小林:なるほど~!
——怖いイメージがあるかもしれませんが、座敷童子は吉兆の兆しらしいですね。
石川:私もそういう存在になりたいですね。私と出会ったら良いことあるよ? みたいな(笑)。
小林:あはははは。ご利益がある存在ですね。僕は結構、睡眠に悩まされることが多いので……眠れるんですけど、ちょっとしたことで目が醒めることが多いんです。なので、何か夢の妖怪の末裔とか、「バク」かな?
石川:バクに夢を食べられちゃうから眠れないのかな?
小林:そうかもしれません。じゃあ、バクの被害者の末裔で(笑)。もしくは、夢の中に現れて人を苦しませる「夢魔」の末裔。たぶん、夢魔が悪いことをしていたから回りに回って僕が今被害を受けているのかもしれません。
石川:なるほどね! ご先祖様の影響なんだね。
小林:ご先祖様が睡眠で人様に迷惑をかけていたから、その分、今の末裔はシンプルに睡眠に苦しんでいるという、償っている途中です(笑)。
——お答えいただいてありがとうございます(笑)。最後になりますが、今後の見どころを踏まえて楽しみにしている方へメッセージをお願いします!
小林:同年代でいろんなところへ行ったり、いろんなことをしたりしているので、こういう社会人生活を送れたら良いなぁ~と気楽に楽しんでいただけると思います。
石川:本当に、理想的な社会人生活を過ごしています。
小林:このご時世、なかなか集団で遊びに行くことができない中、このアニメを通して皆さんも旅行気分とドキドキを味わえるところが見どころの1つになっているのではないでしょうか。
——確かに、氷室くんや冬月さんをはじめ、みんなでいろいろなイベントを楽しんでいますよね。
小林:ハロウィン、クリスマス、初詣……本当にイベントごとをほぼ網羅しています。
石川:そんなイベントにも注目しつつ、冬月さんと氷室くんの恋がどうなるのか、そこも楽しみにしてもらいながらも他のキャラクターたちもいろんなコンビやカップルが出てくるので、みんなの恋の行く末を見守ってもらえたらなと思います。
小林:たくさんのコンビがいるからこそ、推しコンビができそうですよね。冬月さんと氷室くん、狐森さんと冴島くんは同期コンビですが、火鳥さんと音無さんは珍しく先輩×後輩コンビなので、それぞれ違う楽しみ方ができます。
石川:うんうん。火鳥くんと音無さんコンビは、押しの強い人となんだかんだで面倒見が良い人という良い関係性です(笑)。
——そんなコンビを演じる仲村宗悟さんと佐倉綾音さん曰く、火鳥くんはある意味“ヤバイ奴”だとお伺いしております。
石川・小林:あはははは!
小林:良い奴には違いないんですけどね(笑)。
石川:ワンコ系というか、親鳥について回る鳥の雛系です(笑)。
小林:火鳥くんと氷室くんが意外と相性が良いというか、全然違うタイプだけどすごく仲が良いというところも面白いですよね。
——男女コンビに注目しがちですが、同性同士の友情や関係性も見どころの1つですね。
小林:そうですね。氷室くんが高まったときには火鳥くんが受け止めてあげているので。
石川:いろんな関係性も見られるので、ぜひ楽しんでいただけたらと思います。
——ありがとうございました!
TVアニメ『氷属性男子とクールな同僚女子』作品概要
イントロダクション
そこは、真っ白な恋心が吹雪く職場です――。
現代を生きる雪女の末裔の氷室くんは、感情があふれると吹雪を起こしたり、雪だるまやかまくらをつくりだしてしまう新社会人。
ちょっとユニークだけれど優しい同僚の冬月さんへの秘めた恋心が高まって、周囲を凍てつかせてしまうことも。
一方、周りからはクールに見られがちな冬月さんもミステリアスな氷室くんに興味津々。
二人の関係は日々の仕事や会社行事を通して少しずつ変化していき、プライベートでも一緒の時間を過ごすようになっていくが、どちらも恋愛には不器用であと一歩の距離が縮まらない……。
一見クールな二人が織りなす、心温まる“お仕事系ファンタジーラブコメ”が開幕!
スタッフ
原作:殿ヶ谷美由記(掲載「ガンガンpixiv」スクウェア・エニックス刊)
監督:まんきゅう
シリーズ構成:金春智子
キャラクターデザイン:狩野都
音楽:川田瑠夏
アニメーション制作:ゼロジー×リーベル
キャスト
冬月さん:石川由依
氷室くん:小林千晃
狐森さん:内山夕実
冴島くん:内山昂輝
音無さん:佐倉綾音
火鳥くん:仲村宗悟
ゆきみん:新田ひより
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