アニメ店長こと兄沢命斗はこうして生まれた! 今だから話せる裏話も飛び出す!?|知っているようで実は知らないアニメイト池袋本店の歴史【番外編】
関さんが武道館で放送禁止用語を叫ぶ!
ーー『アニメ店長B'店長候補生』というスピンオフ作品もありましたね。
萩原:より女性向けに特化したものを作れないかとアニメイトから要望をもらい、そのコンセプトで作りました。
アニメ店長との差別化を図るのに、いろいろと考えた結果、少年の声を得意とする女性キャストさんで、カッコいい男の子たちを主人公にしようっていう企画になりました。
僭越ながらオーディションをさせていただき、朴璐美さん、皆川純子さん、小林沙苗さん、斎賀みつきさんにメインキャストを務めていただきました。
また、本作品に欠かせない狂言回しとして、岩田光央さんに「覆面・山田」っていう怪しいキャラを演じていただきました。岩田さんはその頃から、文化放送のアニメイトラジオのメインパーソナリティー、Webラジオなど、アニメ店長に並ぶアニメイトの宣伝役としてお世話になっています。
アニメ店長の広がりの2回目のブレイクは『らき☆すた』に兄沢命斗が登場したことですね。
ーー『らき☆すた』のテレビアニメに出たんですよね。
萩原:そうなんです。やっぱり京都アニメーションさんの大人気作品ですからね。話題も広がりました。
『らき☆すた』の武道館イベントにも兄沢命斗役で関さんが出たんですよ。関さんがいきなり出てきて、放送禁止用語を叫び始めまして(笑)。武道館であの言葉を絶叫したのって初めてかもしれませんね。映像ではピー音だったと思うんですけど(笑)。「関さんそれはだめです!」ってMCの方から言われても、「俺は関じゃない! アニメ店長だ!」って言ってましたからね(笑)。
関さんは兄沢命斗の皮をかぶると、とんでもないことを言いがちなので、一会社員としては困りつつ、個人的には楽しんでいました。
ーー関さんと言えば、アニメ店長10周年のときは舞台もありました。
萩原:2003年と2005年にシアターサンモールで2回やって、その次が10周年の2010年に銀河劇場で公演しました。
ーーまだ舞台が今ほど活発になる前の展開でしたね。
萩原:2003年頃ですとアニメのミュージカルはその頃も結構あったかもしれませんが、ストレートプレイだと今ほど多くは無かった時代ですね。
ーー舞台をやるきっかけは関智一さんが座長の「劇団ヘロヘロQカムパニー」さんですか?
萩原:そうですね。それまでイベントなどを行っていて、アニメは漫画の切り口だけではなくお客様の目の前で生で何かをやるというのが大事だなと思ったんです。関さんがヘロQを主宰されているので舞台化はどうですか、という話になりました。
ーー実際にキャラクターの声を担当している方が出演するのは当時にしてはすごく珍しいですよね。いろんなものの先駆けがアニメ店長な気がします。まさかアニメショップの企画がここまでになるとは。
萩原:すごくありがたいことです。それも関さん、長沢さん、そして小西(克幸)さんのご協力やヘロQのみなさんが盛り上げてやってくれたのが大きかったですね。