TVアニメ『モブサイコ100 Ⅲ』第10話~第12話上映イベントレポート|声優・伊藤節生さんがモブとともに歩んだ6年間の想いを語る! 蓮井隆弘監督が心持ち的にシンクロしていたのはまさかの芹沢!?
ONE先生の漫画を原作としたTVアニメ『モブサイコ100』。
強力な超能力を持ちながら“普通”の生活を望む中学生・影山茂夫(通称:モブ)が、自称・霊能力者の霊幻新隆(れいげん あらたか)や、上級悪霊・エクボなど、さまざまな人と出会い成長していくさまを描いた“サイキック青春グラフィティ”作品です。
第1期が2016年7月~9月に、第2期が2019年1月~4月にかけて放送され、最終シリーズとなる第3期『モブサイコ100 Ⅲ』が2022年10月~12月にかけて放送されました。
最終回の地上波放送前日となる12月20日(火)に、グランドシネマサンシャイン 池袋にて、第10話~第12話(先行)の上映と、キャスト・スタッフトークショーが実施されました。
本イベントには、主人公・影山茂夫(モブ)役の伊藤節生さんと、蓮井隆弘監督が登壇。第10話~第12話の振り返りや、こだわったポイント、シリーズ完結を迎えた今の想いなどを語りました。
本稿では、そのトークショーの模様をお届けします!
テルの成長や考え方の変化が描かれた第10話
アニメ放送スタートから6年間見守ってきたモブの物語のクライマックスを、劇場で、かつ放送より一足早く見られるということもあり、劇場には多くのお客さんが詰めかけました。
興奮や緊張、さまざまな思いが渦巻く空気の中、いよいよ第10話~第12話の上映がスタート。暴走するモブの内側で繰り広げられる“二人の影山茂夫”の対話や、テル(花沢輝気)、律、霊幻らがぶつけるモブへの本気の思いなどが、すさまじい迫力のバトル描写とともに描かれ、お客さんは終始見入っている様子でした。
上映が終わると、割れんばかりの拍手が会場を包み、MCの松澤千晶さんの呼び込みで、伊藤節生さん、蓮井隆弘監督が登壇。お客さんへの感謝を述べ、トークショーがスタートします。
まずは、暴走したモブを食い止めようとするテルが印象的な第10話「モブ② ~ライバル~」の振り返りから。
テルについて、伊藤さんは「モブくんにとって初めてぶつかった人間、存在であり、超能力を持ったキャラクターの中で、モブくんが友と呼べる最初の存在だと思います。一番最初に「人に超能力を向けちゃダメだ」とモブくんがずっと言って、テルくんの攻撃を耐えるという立場から一変して、今回は逆にテルくんがモブくんに「超能力を使っちゃいけないんだろ」と語りかけてきて。作品の中でみんな成長していて、テルくんの場合はモブくんに影響されたんだなと感じられたシーンでした」とコメント。モブとテルの関係性や、第1期からの変化について語りました。
第1期のモブとテルの対決をオマージュしたようなシーンについて聞かれると、蓮井監督は「原作もそのように描かれていて、映像もそこに引っかけていきたいなと。出だしは一緒なんですが、テルのテンションや考え方など、結末は前とどう違っていくのか気を付けました」と回答し、以前のテルとは違う、今のテルの気持ちに寄り添ったお芝居になっていることを明かしました。
また、伊藤さんは、テルを演じる松岡禎丞さんと一緒に収録ができたそうで、「テストから120%、本当にフルスロットルで演じてくださっていて。そのときのブースは2人しか入れないものだったので、あのお芝居をマイクを通さずに生で聞けたのは、この世界で僕だけなんだと思うと、本当に幸せ者だなと思いながら収録させてもらいました」と回想。松岡さんの全力のお芝居にすごさを感じるとともに、「すごい人に囲まれて、この作品を作ってきたんだなと再認識させられました」と収録当時を振り返りました。