冬アニメ『テクノロイド オーバーマインド』浦 和希さん、渋谷 慧さん、峯田大夢さん、kaytoさんインタビュー|アンドロイドと人間の“心”が響く物語。4人の声が重なる歌や歌詞からも深掘りできる!
いい具合に不器用なクロム
――続いて、渋谷さん演じるクロムについて教えてください。
浦:コバルトがまっすぐな純粋さを持っているなら、クロムも知識欲に対してすごく純粋なところがあります。
渋谷:クロムのパラメーターは「知識」なので、自分が興味のあることに関してはとことん突き詰めます。そこが彼の良いところでもあり、それ一直線になると悪いところにもなるという(笑)。
一同:(笑)。
渋谷:そういう天然なところがあるキャラクターです。
浦:見た目や振る舞いからすごく丁寧な人物と思いきや、実はちょっと抜けている部分があるんです。そこがまた可愛くてギャップを感じますし、クロムは掘れば掘るほど人間性ならぬアンドロイド性がすごく豊富なキャラクターだと思いました。
渋谷:1番アンドロイドっぽいアンドロイドかもしれません。説明するセリフも多かったので、だからこそちゃんと伝えないといけないと思う場面もたくさんありました。穏やかで丁寧な彼らしさを出せたんじゃないかなと、そこが彼の魅力なのかなとも思います。
kayto:クロムはいい具合に不器用だよね。
浦:うんうん。融通が効かない感じがあるかも。
kayto:知識やデータをたくさん持っていますけど、その使い方が不器用だなと思うところが結構あって。放っておけない感じがすごくします。
峯田:全員のキャラクターに共通することなんですけど、この作品はアンドロイドの冷たさみたいなところも物語のスパイスとして際立っています。
みんな普通だったら、わからないことに対して“わからないからどうしよう”という感情になると思うんですけど、アンドロイドはわからないことはわからないことが当たり前なので、“え?何がおかしいんですか?”ぐらいの温度感なんです。
そういう冷たさという部分も『テクノロイド』ならではというか、そこをわざと優しい感じにして濁さずにその温度感を出していっているので、彼らの成長が事細かに見えてきます。その冷たさを隠さないところが、この作品のすごいところです。
みんなをまとめる兄貴分のケイ
――次は、峯田さん演じるケイについて教えてください。
峯田:ケイは、見た目通り荒っぽく見えるかもしれませんが、彼のパラメーターは「子供」になっています。なので、子供やメンバーの面倒見が良い兄貴分みたいな存在です。
kayto:そうだね。力強い感じなんですけど、大夢くんが演じることによってそこに温かさがプラスされていて「お兄ちゃん……!」と叫びたくなる感情になります(笑)。
一同:(笑)。
kayto:だからか、自然と僕らの中でも大夢くんはお兄ちゃん的な立ち位置になっています。
浦:確かに! ほぼほぼみんな同じ歳なんですけど、お兄ちゃんみたいな存在です。
渋谷:うんうん。お兄ちゃんみたい。
浦:あと、キャラクターの見た目の話だけでいうと、クロムだけが常識人で他のみんなが自由にやっているみたいなイメージがあると思いますが、実はそれが全然違います。
――というと?
浦:意外とケイが全部まとめてくれて、他のみんなが勝手に変なことをし出します(笑)。
渋谷・kayto:あはははは。
峯田:みんなわりかし自由という(笑)。
浦:そうそうそう(笑)。その中でもこの3人が暴れだして、ケイが仕方ねぇな~って面倒を見てくれます。
kayto:本当に様様です。
峯田:クロムも知識にいっているので真面目そうに見えるんですけど、知識にいきすぎているが故に知識を優先するところがあるんです。
渋谷:知識を優先しすぎて変なことをしちゃうタイプです。
浦:ちょっと待ってちょっと待って!ってツッコミたくなる(笑)。
渋谷:そこをケイがまとめてストッパーになってくれます。あとは、ホバービークルに乗っている姿がすごく好きなんです。兄貴分の感じが出ているので、すごく合っているなと思います。
トイレでの出会い
――最後は、kaytoさん演じるネオンについて教えてください。
kayto:ネオンはとにかく好きに生きています。本当に自分のペースで自分の生きたいように生きていて、結果的に「KNoCC」を振り回したり、逆に振り回されたりすることもあって。でも芯はしっかりとある子なので、締めるときは締めたり、みんなが気づかないところを見つけたりする部分もあります。
周りに許可なく自分のフィーリングで突き進むので、ある意味、ちゃんと迷惑をかけているときに迷惑をかけているのがネオンです。
渋谷:間違いない。
浦:確かに、そういうところはあるかも。
峯田:彼もkaytoくんもアーティストだから。他の人と感性が違うんです。
kayto:出た! 「アーティストだから」って4人でいるときにも言われるんです。絶対褒め言葉ではない!(笑)。
一同:(笑)。
――先ほどから感じていましたが、皆さん仲が良いですよね。前から顔なじみだったのですか?
浦:僕と大夢くんだけは前に違う作品で一緒になったことはありますが、ほとんど絡みはありませんでした。この作品で一緒になってからよくお話できるようになった感じです。
渋谷:この4人では初めましての状態だったので、この作品でいろいろお話するようになりました。
kayto:僕もみんなとは初めましてでした。
浦:本当にみんな良い人で、初めて会ったときは逆に覚えてないもん。
渋谷:えっ、僕は覚えてるよ?
峯田:みんな覚えてる。
kayto:うん、覚えてる。
浦:……あれ!?
一同:(笑)。
渋谷:だって浦くんとはトイレで……
浦:……!
――詳しくお願いします!
渋谷:スタッフさんも含めて顔合わせの日があったんですけど、その前に自分は別の仕事があったので、その仕事でスタジオに入る前にトイレへ行ったら、めちゃくちゃ見てくる人がいるんです。“トイレでこんなに見てくる人いる!?”と内心ビクビクしていたら、「あっ、渋谷さんですか?」と言われて。そこで、ずっと見てくる人が浦さんだったと気づきました。
kayto:2人の初対面はトイレだったの!?
浦・渋谷:(声を合わせて)そう、トイレだったの!
一同:(笑)。
浦:思い出した思い出した! その現場の香盤表に渋谷くんの名前があったので、もしかしたらいるかもしれないとなんとな~くトイレに行ったら、なんか宣材写真で見た人がいるぞ!と。勇気を持って話しかけたら、トイレで「初めまして」と挨拶をしていました。
――それはそれは(笑)。
浦:それで、その仕事が終わった後、顔合わせまで少し時間があったので、2人でカフェに行って一瞬だけお茶しました。それにしても、あれは運命的な出会いだったね~!
渋谷:あれは本当にビックリした!
浦:別に何か示し合わせた訳でもないのに、全然違う現場でたまたま顔合わせのある日に会うという。
渋谷:何かがあったんだろうね(笑)。
kayto:そういえば、顔合わせの日に冒頭でいきなり、横歩きをしながら浦くんからLINEを聞かれたのを覚えています。
浦:そうだったっけ!?
kayto:この人、いきなりLINEを聞けるタイプの人だ!って(笑)。
一同:(笑)。
峯田:たぶん、付き合いが長くなる相手だから最初にLINEを聞いたんだよ(笑)。
浦:そうそうそう! そのときの状況とかが違うから! 「LINE教えてください、教えてください」ってだれもかれも聞いているわけじゃないよ!
渋谷:それはヤバイやつだ(笑)。
kayto:あはははは!
浦:これから先も長い付き合いになるし、同じチームとして仲良くしていきたいなと思ったので自分から連絡先を交換させていただきました。僕はこう見えても人見知りです!(笑)。
kayto:そっかそっか、ちょっとドキッとしたからビックリしました(笑)。
――誤解が解けてよかったです。このまま文字にしちゃうと、浦さんがなりふりかまわず連絡先を聞いちゃう人になってしまうところでした。
浦:危ない! 危ない!
一同:(笑)。
浦:表情とか伝わらないから気をつけてね……!
kayto:いや、皆さんナイスフォローです!
渋谷:峯田:あはははは(笑)。