WОWОWオリジナルアニメ『火狩りの王』第1話「旅立ち」YouTubeにて先行配信! 明楽役・エンディングテーマ「まだ遠くにいる」担当の声優・坂本真綾さんへのインタビューが公開!
2023年1月14日(土)より放送・配信されるWОWОWオリジナルアニメ『火狩りの王』。
本作の第1話「旅立ち」が、WOWOW公式YouTubeチャンネルにて放送に先駆ける形で期間限定で無料配信されます!
また、明楽役とエンディングテーマ「まだ遠くにいる」を担当する坂本真綾さんのインタビューが公開されました。
第1話「旅立ち」先行無料配信
坂本真綾さんインタビュー
ーー原作小説をお読みになったご感想をお聞かせいただければと思います。
全4巻からなる長編ファンタジー小説ということもあって、読み始める前は「全部読めるかな?」と少し不安だったのですが、思いのほかのめり込んで、どんどん物語の先が知りたくなって、一気に読んでしまいました。 登場人物も多いですし、複雑な部分もあるんですけど、一貫して「生きろ!」みたいな強いメッセージもありますし、自分がどのキャラクターに感情移入するかによって見えてくる景色が違う、という感じがして。本当に子どもから大人まで幅広い方が楽しめる作品だなと思いました。
ーーお読みになった際は、どのキャラクターに感情移入して読まれましたか?
一番、目線として入りやすかったのは、やはり明楽(あきら)ですね。その時は、自分が明楽の声を担当することになるなんて、全然思っていませんでした(笑)。彼女の魅力は、すごくサバサバした性格と情に厚いところで、仲間を命がけで守る強さと優しさにも惹かれました。小説を読んでいると、ずっと彼女の表情が見えているような感じがあって、とても身近に感じていました。あと、明楽の狩り犬のてまりですね。私も犬を飼っていて、うちの子にそっくりだと思って。もし『火狩りの王』が実写化する時は、ぜひうちの子をてまり役に使って欲しいなって思いながら読んでいました。
ーーエンディングテーマの「まだ遠くにいる」では、歌唱だけでなく作詞も手掛けられていますが、歌詞に込めた思いなどをお聞かせください。
私は、小説を全部読んでから歌詞を書きましたが、「まだ遠くにいる」がエンディングテーマとして流れるのは、物語の中盤までなので、ネタバレするわけにもいかず(笑)。でも、どんどん灯子たちの冒険が続いていくという物語が紡がれていく中でのエンディングテーマということで、作品が持つスピード感や勢いみたいなものを止めずに聞くことのできる、物語に寄り添った曲にしたいなと思いました。そして、テーマもメッセージもスケールが大きい作品なので、ちょっと普通の曲では似合わないな、というのがあって、変わった展開だったり、ちょっと派手なアレンジだったりというものを作品のイメージに合わせて作っていったら、こんな難しい曲になっちゃったっていう感じです。
歌詞に関しては、私自身が小説を読んで『原作者の日向理恵子さんは、このような思いがあったのかな』と想像しながら書いてみました。これまでも人間の歴史の中にはひどい争いがあって、そのまっただ中で青春時代を過ごしてきた人たちは必ずいて、その時ってどうだったのかなとか想像した時に、やっぱり誰だって生まれる時代は選べないわけだけど、それでも生まれてきたからには、与えられた命を懸命に輝かせて生きていたのだろうなあと思ったんです。生まれたら、もう否応なく、その場所で咲くしかないっていうことは酷だけど、でもそれは、誰にでも与えられている、命が持ってる救いだということを込められたらいいな、と思いました。
ーー「まだ遠くにいる」というタイトルに込められた思いをお聞かせください。
自由に解釈していただけるといいな、という感じのタイトルなんですけど、言い切らないというか、何のこと言ってるのかなっていう疑問を持つようなものにしたかったんです。何かの気配だけがあって、それが良いものなのか悪いものなのかもわからない。 だけど確実に近づいてきてる、そういうイメージですかね。
ーー明楽役を演じると決まった際の率直なご感想をお聞かせください。
音響監督の若林さんから、私に演じてもらいたいキャラクターがある、と聞かされた時は『私が演じられる役、あったかな…』と思いました。登場人物の年齢層も若いですし、最近、私にお話が来るキャラクターって悪役が多いので(笑)。明楽を演じさせていただけるとわかったときは、とっても嬉しかったです。先ほどもお伝えしましたが、明楽は、原作小説の段階から好きなキャラクターでしたし、とっても素敵な役だと知ってたので、ありがたいなあと思いました。
ーー坂本さんが思う「火狩りの王」の魅力をお聞かせください。
原作小説を読んでいると、子供から大人まで楽しめる物語だと思います。そして、最終戦争後という近未来が舞台の話なんですけれど、妙にリアリティがあって、今私たちが生きている現代と陸続きというか、灯子や煌四、そして明楽たちが体験するできごとが他人事のように思えないんですよね。登場人物たちが最後どうなるのか? こんなに一生懸命生きている人たちが報われなかったら嘘だろうって思いながら。でもそうかもしれない。そのぐらい残酷かもしれないっていう、期待と不安で、とにかく一度触れたら最期までもう共にしていただくしかないという作品。
ーー『火狩りの王』の放送を待ち望んでる皆さんにメッセージをお願いします。
私が最初、『火狩りの王』という作品がアニメ化されます、と聞いた際に最初に入ってきた情報が『あの押井守さんが大変惚れ込んでいる作品なんです』というお話だったので、『もう、それは間違いない!』という気持ちになったことを覚えています。きっと押井さんが『火狩りの王』をアニメにすることで描きたかったものがあって、小説から飛び出してきた、躍動感を持ったキャラクターたちが私たちに、その思いを伝えてくれるんだろうなと思うと、私も楽しみです。小説の世界観をそのままに、さらにスピード感を味わえるアニメになっていますので、一度小説を読んだ方にも、ぜひ映像でも楽しんでほしいなあと思います。
『火狩りの王』作品情報
あらすじ
大地は炎魔が闊歩する黒い森におおわれ、人々は結界に守られた土地で細々と暮らしていた。
最終戦争前に開発・使用された人体発火病原体によって、この時代の人間は、傍で天然の火が燃焼すると、内側から発火して燃え上がってしまう。
この世界で人が安全に使用できる唯一のは、森に棲む炎魔から採れる。
火を狩ることを生業とする火狩りたちの間で、あるうわさがささやかれていた。
「最終戦争前に打ち上げられ、永らく虚空を彷徨っていた人工の星、が、帰ってくるー」と。
“千年彗星〈揺るる火〉を狩った火狩りは、と呼ばれるだろう”
紙漉きの村に生まれ、禁じられた森に入って炎魔に襲われたところを、火狩りに助けられた灯子。
首都に生まれ、母を工場毒で失い、幼い妹を抱えた煌四は“燠火の家”に身を寄せることを決意する。
灯子と煌四、二人の生き様が交差するとき、あらたな運命が動きだすー
キャスト
(C)日向理恵子・ほるぷ出版/WOWOW