冬アニメ『便利屋斎藤さん、異世界に行く』サイトウ役 木村良平さん×ラエルザ役 ファイルーズあいさん放送直前インタビュー|サイトウたちのパーティーを演じるキャスト4人は収録、雑談ともに相性抜群!?【連載第1回】
サイトウたちのパーティーを演じるキャスト4人はさすがの安定感!
――演じる際に意識された点はありますか?
木村:サイトウは特徴のないキャラなので、普通の人っぽさは意識しました。ただ、せっかくアニメになったので、会話のテンポ感とギャグの緩急は大切にしたいと思いました。ボケとツッコミでいえば、サイトウはボケ側で、そういう部分が作品に活きるといいなと思いながら演じました(笑)。
あとは、第1話では、サイトウがまだパーティーになじんでいない感じを残しつつ、第3話くらいからだいぶなじんだ気分でやるようにしました。
――印象的だったオーダーやディレクションはありましたか?
木村:毎回、メインの4人で一緒に収録させていただきましたが、特別なディレクションやオーダーもなく、「基本、その感じで」と。オーディションがあったからというのもあるかもしれません。
ファイルーズ:特になかったかと思います。第3話のアフレコ前に「皆さん、安定しているのでそのままやりましょう」と言われました(笑)。
木村:もちろん細かい部分のディレクションはありましたが、キャラとしては、最初から全員そのままでいけたのではないかと思います。
ファイルーズ:ラエルザは芯の強い女の子なので、ギャグシーンになっても芯はブレないようにしつつ、(シーンで)浮かないようにとバランスを保つのが、個人的には難しかったです。モーロックに突っ込むこともありますが、それほどハッキリとツッコミするタイプではないし、天然ボケもするので、難しかったですが、やりがいもありました。
――凛々しい戦士らしい時と、乙女っぽさを見せる時に、演じ分けたりはしたのでしょうか?
ファイルーズ:いつもは低めのトーンで話しますが、サイトウと親密な会話をする時は、ちょっと高めで乙女の恥じらいをイメージして、視聴者の方に「ラエルザってこんな表情もする子なんだな」と思っていただけるようにお芝居しました。
――お互いのキャラクターの印象とお芝居についての感想をお聞かせください。
木村:ラエルザはほとんど甲冑をつけていて、別録りになるので迷惑していました(笑)。
ファイルーズ:何でですか!?
木村:でも純粋にかわいいですよね。感情を隠そうとすればするほど、表に出ちゃうところとか。サイトウだけ気付いていないところが古典的ではありますが(笑)。サイトウの作業着を着た時の、ラエルザの新鮮なリアクションが好きでした。
ファイルーズ:“彼シャツ感”ありましたよね。
木村:美しいフォルムもしっかり描いていますし、「スタッフさんわかっているな」と思いました(笑)。
ファイルーズ:サイトウは良くも悪くも普通ですが、自分が社会で必要とされているのか自問自答し、「いなくてもいいのでは?」と思ってしまうところは理解できなくもないし、誰でもたまに、そんな風にナーバスになってしまうことはあるなと思いました。
他人事と思えず、放っておけないところがあるし、木村さんのお芝居も、頼りになる感じもありつつ、ふとした時に見せる情けなさや、放っておけなくなるところが素敵で、ピッタリだなと思いました。
――守ってあげたくなるようなところもあるのが、サイトウにキュンとくるポイントの1つなのかもしれませんね。
ファイルーズ:私はセクシー系が好きなので、あまりタイプではないんですが……ごめんなさい(笑)。
木村:全然、大丈夫ですよ(笑)。
現場での雑談を引っ張るのはファイルーズさんと東山さん。ファイルーズさんから木村さんへある“クレーム”が飛び出す!?
――収録現場の雰囲気や裏話等をお聞かせください。
木村:パーティーを組む4人で収録することが多いんですが、雰囲気はいいと思います。雑談する時はファイルーズと東山(ラファンパン役・東山奈央さん)の女子2人を中心に、作品の話もしますが、とりとめのない話が多いですね。
仲良しの女の子2人がキャイキャイやっているところに、僕とチョーさん(モーロック役)が時々つっこみ入れるみたいな。そんな感じだよね?
ファイルーズ:いや、結構当たりが強いんです!私と奈央さんが作中に登場する単位の話になって、奈央さんが「元ネタが分からない」と言うので説明しようとしたら、「ファイルーズ! お前はいいけど、東山には言うな!」ってすごく怒られました。
木村:それはそうでしょ。
ファイルーズ:なんで~!? ひどすぎる! 人を汚れているみたいに言うんですよ! でも木村さんがそんな感じで突っ込んでくれると、チョーさんが「ハハハハ」と笑ってくださって。本当のパーティーみたいな、バランスがいいメンバーが揃ったと思います。
木村:細かい設定やどういう演出で描くかを含めて、スタッフ陣がその都度、協議してくれている作品なので、割と待ち時間も長く、雑談することも多いですね。
ファイルーズが変な……ユニークな靴を履いていた時も、声高にその魅力を力説するので、みんなで「おっ……おお」って。女子たちの話題提供が豊富なので、楽しいですよ。
――最後にいよいよ放送される第1話の見どころや注目ポイントのご紹介をお願いします。
木村:この作品のちょっと力が抜けた感じはタイトルからも伝わると思います。そして想像してみた物語よりもきっと広がっていると感じることでしょう(笑)。
派手な作品ではないですが、ちょっと心が和むし、ギャグやコメディに対しては、すごく丁寧に作っているので、アニメ化した価値があるリズム感に仕上がっていると思います。参加している役者陣も素敵な人たちばかりなので、それも作品におもしろさや彩りを添えてくれています。
異世界ものは時代劇的な楽しみ方があると思っていて、形は違えど、スカッとしたり、カタルシスを感じる瞬間があるはずです。この作品では、サイトウをはじめとした、気持ちのいい人を見ることで、気分がよくなったり、プラスの感情が得られると思っています。肩の力を抜いて楽しみたい時に気軽に見ていただければ、きっとご期待に応えられると思うので、まずは第1話を見ていただけたらと思います。
ファイルーズ:1回の放送の中に複数のお話が短編的に入っているので、とてもテンポがよく、見やすくなっていると思います。第1話は、パーティーメンバーの紹介も兼ねているので、キャラクターたちを深く知っていただくことで今後のお話もより楽しんでいただけます。サイトウやラエルザと一緒に異世界の旅に出かけませんか?
『便利屋斎藤さん、異世界に行く』作品情報
あらすじ
運動も、勉強も、そこそこ。決して一番になれない普通の人間……それが、斎藤さん。
職業“便利屋”の斎藤さんは、ある日、異世界に転生する。
そこで出会ったのは、強く美しいツンデレ戦士。ラエルザ。
呪文を忘れる最強魔法使い。で、エロじじいの モーロック。
姿はかわいいが守銭奴の妖精。ラファンパン。
斎藤さんは個性的すぎる仲間たちとダンジョン攻略に挑む。
鍵開けのノウハウで、宝箱を開けたり、カバン修理のスキルで、仲間の防具を直したり。
元の世界で身につけた“便利屋”の経験を異世界で活かす。
異世界でも斎藤さんは決して「特別」ではない。
しかし、必要とされることを知り「ありがとう」を知る。
斎藤さんは充実していた。
キャスト
(C)一智和智・KADOKAWA刊/「便利屋斎藤さん、異世界に行く」製作委員会