本当に大事な2ndシーズンだったんじゃないかな──『東京カラーソニック!! Growing』CD全7巻連続リリース記念 「Growing ENDING」より小宮山嵐役・千葉翔也さん、霧島 宙役・上村祐翔さん対談インタビュー
音楽学校を舞台に、学生たちが楽曲を共作するオンリーワンの青春エンターテインメント『東京カラーソニック!!』。
2021年より1stシーズンのCDリリースがスタートし、音楽フェスの頂点を目指す4組のバディの青春ストーリーが描かれていきました。
2022年7月からは2ndシーズン『東京カラーソニック!! Growing』がスタートし、全7巻連続リリースが決定! そして3rdシーズンも制作決定されるなど、さらなる盛り上がりを見せています。
今回は1月27日にリリースされる「東京カラーソニック!! Growing ENDING」より小宮山嵐役・千葉翔也さん、霧島 宙役・上村祐翔さんにインタビューを実施! 収録の感想や3rdシーズンへの意気込みなどを伺いました。
彼の支えなしではどうなっていたのかわからないなと
──本日は収録、お疲れ様でした。最終巻「ENDING」で2ndシーズンが一旦完結となりますが、「Growing」シリーズをふりかえって、物語やキャラクターについてどう感じたかをお聞かせください。
小宮山嵐役・千葉翔也さん(以下、千葉):僕の知っている嵐という人がより深く掘られていったのかなと思っています。
彼の言っていることって最初から変わってないんですよね。音楽でトップを取りたいっていうことであったりとか、歌い始めたきっかけは揺らぐものではなくて、家族との思い出だったり、いろいろあるんですけど。
スタートが揺らがないからこそ、ゴールも決まってるからこそ、悩んでしまう部分があるんだというのを旺士朗とのドラマで見つけたと思いました。
旺士朗という人間との接触によってどうなるのかと思っていたのですが、嵐の自己肯定感の低さは、自己肯定感が低い人のそれじゃないところがまた人間らしいというか。
初めて触れた自分に戸惑うみたいな部分も多いのかなと思いました。そういった部分の1個1個のセリフが貴重だなと思いながら演じていました。
霧島 宙役・上村祐翔さん(以下、上村):最初は、永久くんと宙くんが一緒のペアになると聞いて、一体どうなるのか想像ができませんでした。
ふわふわっとした柔らかい空気感でずっと続いていくのかなと思ったら、かなり宙にフォーカスが当たっていて、今まで見てこなかったもの、見ようとしなかったものに向き合う彼の人生の分岐点となったお話だったと思います。
宙が途中、楽曲を作れなくなってしまったのですが、宙から生まれてくる曲だからこそオリジナリティがあって、いい曲になるわけで、となると欠如している部分をどうしても見なきゃいけないってことになってしまう。
普通の人だったらそこを見たくないから、見ないで器用にどうにか生きよう、生きる術としてそれを見ないっていう選択をすると思うんです。見たくないものを見なきゃいけないっていうのは本当に辛いことだから。
今回は永久くんがいたからそれができたんだと思っていて、彼の支えなしではどうなっていたのかわからないなと思います。
永久くんの優しさや、まっすぐな思いを1個1個大事に言葉にして伝えてくれるっていうところに、お互い歩みよっている感じがしたので、その中で温かい感情をそのままに、結末へ向かっていく過程がすごく良かったです。
本当に大事な2ndシーズンだったんじゃないかなと。3rdシーズンに行く前にこの話ができてよかったなと思っています。
──2ndシーズンはこの巻で締めとなりますが、 改めて東京カラーソニックという作品に対して、人物たちに対して、「ここが好き」or「おすすめしたい」と思う部分がありましたら、お聞かせください。
千葉:1回とことん叩きのめされるところがいいなと思います。もしかしたらある特定の人間には嵐の悩みとかって刺さりすぎてしまうのではないかと思うんです。
逆に旺士朗っていう人間も何でもできる才能があってこの曲なんだろうな、と。
どことなく自分の心地悪さを感じてるみたいなところって、本当は目を背けたくなるような部分だったりするのかなと思うんですが、でも2人ともすごくいい人だってわかるのはそこに人間味があるからなんだろうと思います。
『カラソニ』は、キャラクターをこういう人間にしたいっていう決めつけみたいなものが全くなくてそこも素晴らしいなと。人と人との会話においても、常に元気とか常に悲しいとかじゃなくて、何でもない会話みたいなのをしそうな感じが常に漂っているんです。
また特殊な世界観の中で、普通に生きてるだけじゃこんなに感情を発露しないよなっていうところまでちゃんと行き着くところや、ものすごい辛さを描くところも、とことんやる作品だと感じます。だから演じていても遠慮しなくていいというか、全力でやってちょうどいいぐらいの感じなんです。
成長をテーマにしながら、わかりやすい成長をしないところもカラソニの良いところだと思います。
やっぱりできないことができるようになるっていうことを成長だと捉えがちだと思うんですけど、できないことを受け入れることも成長だしきっとできると思ってたことをできないんだって自覚するのも成長だと思うし、そういう幅の広さみたいなものが、きちんとある作品だと思います。
上村:1stで嵐と宙の最初のドラマがあって、それだけでも十分に奥行きを感じたので、これからどうなるんだろうと思っていたんです。
今回2ndシリーズを経て思ったんですが、ペアが変わることによってここまで違った雰囲気で、ドラマをお届けできるんだと思うと、全員との一対一を観たくなります。
どういうドラマになるかはキャラクターの性格とかも考えると未知数で、混ぜるな危険な感じもありつつ、でもきっとみんないい方向に向かうだろうという謎の自信があります。
それは『カラソニ』において、いい曲を作るという全員が同じ目標に対して100でぶつかろうとしているからなんだろうなと思います。
だから本当にいろんな人たちの掛け合いが見たいです。全員のドラマでも、ちょこちょこ関わってない者同士がいたりするので、ここの2人はこんな感じの会話をするんだ、とか色々知りたいです。
あと、僕が好きなのは作曲組とボーカル組でわかれて話してるときですね。イベントの朗読劇でもやりましたけど、こういうふうに考えてるんだっていうのが見えてくるのがとっても面白いです。
作曲家ならではのこだわりや、歌詞についてもいろんな話し合いをしたり、お互いのペアについてどう思っているとかっていうのが垣間見える。その辺の関係性もすごく面白いのが『カラソニ』の魅力なんじゃないかと思います。