TVアニメ『お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件』坂泰斗さん&石見舞菜香さん最終回直前メールインタビュー|周&真昼にとって大切な7話と10話について、じれったい掛け合いの印象など気になるアレコレを伺いました
GA文庫より刊行中の著・佐伯さん/イラスト・はねことによるライトノベルを原作とし、2023年1月から放送中のTVアニメ『お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件』。
偶然お隣同士となり互いに好意を抱いていく主人公・藤宮周とヒロイン・椎名真昼の、あまりにも糖度の高い掛け合いが話題沸騰中の本作ですが、いよいよ次回放送となる第12話「臆病だった自分にさようならを」で最終回を迎えます。
きっと周と真昼がどのような結末を迎えるのか気になっている方は多いかと思いますが、アニメイトタイムズではこの最終回の放送にあわせて周役の声優・坂泰斗さんと真昼役の石見舞菜香さんへのメールインタビューの機会をいただきました。
これまでの物語を振り返り印象に残ったシーンや、周と真昼のじれったくも甘い掛け合いを演じる時に意識していたことなど、気になるアレやコレをこの機会に一挙に伺いました。
ぜひこれまでの物語を振り返りここから先への期待をさらに膨らませるためにも、最終回の視聴前にチェックしてみてくださいね!
周と真昼のターニングポイントである7話と10話については……!?
―― この作品の主役となる藤宮周、椎名真昼に対しては当初どのような印象を受けましたか? また、物語が進むにつれふたりへの印象は変わりましたか?
藤宮周役・坂泰斗さん(以下、坂):周は自己評価の低さがとても印象的でした。無意識のうちに「自分なんかが」という強い自己否定をしてしまい、自ら一歩引いてしまう様な人間性を強く感じました。その一歩引いてしまう、自分から壁を作ってしまう性格故に、いい意味でも悪い意味でもどんな人と接していても皆同じという、彼ならではのフラットさもあるのかなと感じました。
真昼は、ピンと張り詰めている様な儚さを感じました。周りから求められる「天使様」でいるために沢山の努力をして、それを決してひけらかさない。いつか壊れてしまいそうな心を守るために、実は一番心を閉じていたのでは彼女なのではないかなと感じました。
物語が進むに連れて、周は一歩引いていて不器用なところはあるけれど、純粋で優しく、無意識に人と比べて卑下してしまう分、人一倍他人の気持ちや良いところに気づく事が出来るんだと感じました。真昼は、自然体でいられる周の前だからこそ見せる可愛らしさや弱さ、子供っぽさなど、守ってあげたい愛しさを感じられる様になりました。
椎名真昼役・石見舞菜香さん(以下、石見):真昼ちゃんはとにかく美しくて完璧で、そばに居る人達にとってたまらないだろうなーと感じていました。物語が進むにつれ、親に見て欲しい寂しい思いから、努力によって手に入れた完璧さであるんだなと、より愛おしくなりました。
周くんは、距離感を測るのがとても上手な子だなと感じていました。物語が進むにつれ、伝えられて嬉しい言葉をふいに言ってくれたり、天然で少女漫画の主人公のようなかっこよさをもっている、魅力的な人だと感じました。
―― いよいよ最終回の放送直前となります。第11話までで気に入っているシーンや、最終回前に視聴者のみなさんに見返して欲しいポイントを教えていただけますでしょうか。
坂:時間がかかってしまうのですが、是非第1話から見返して頂けると嬉しいです(笑)第1話からゆっくり変化して行く2人の空気感を是非感じてほしいなと思います。最新話と比べると声色や息遣いなども全くの別物なのが感じられると思います。また、2人の物語の明確なターニングポイントである第7話や第10話も改めて見てほしいと思います。
石見:7話の、真昼ちゃんが心にしまっていたことを吐露するシーンはとても印象に残っています。周くんが受け止めてくれてよかったと思います。その後の桜のシーン含め、全体的に好きです。真昼ちゃんと周くんの距離がどんどん近づいてきているので、1話のつんつんを改めて見返して頂くのも楽しそうです。
―― 第11話までのアフレコにおいて、周を演じていて特に難しかったシーンや印象に残ったセリフなども教えてください。
坂:第10話の周の過去を真昼に吐露するシーンが、難しい...というか、本当に繊細だと感じました。辛い過去ではあるが、周自身は割り切っている(諦めている)つもりだが、心のどこかで割り切れていないという本当に繊細な感情の動きを出さないといけないなと感じました。割り切れていない気持ちを真昼に看破され、過去に対しても「比べるものでもない、比べられたくもない」と言われて、心から真昼を頼って良いと思える様になるとても大切なシーンだったので、一つ一つの言葉の意味をしっかりと噛み砕いて、収録に臨みました。
また、第7話の真昼の過去を受け止めるシーンの周は、全ての立ち振る舞いが1人の男として「かっこいい」と思いました。
石見:1番難しかったのは1話でした。周くんを警戒して、ツンツンしているところは、ここまでやって大丈夫なのかな?と思いながら、掴むのに時間がかかったかと思います。
―― 物語の前半は、数奇な出会いから周と真昼は徐々に距離を縮めていったかと思います。この出会ってから周と真昼が互いに好意を持っていく過程を演じる際はどのようなことに気を付けていたのでしょうか?
坂:距離感の変化については、思い返してみるとあまり意識をしていなかったかなと感じました。僕は周と真昼はお互いに足りなかったパズルのピースの様な存在だと感じていて、初めて出会った時からカチッとハマり、自然ととても居心地の良い関係だったんだと思います。
収録中は、そんな居心地がいい空気感の中で会話をして、感じたまま気持ちを動かしていたのですが、いざ放送を見たら「あれ!?こんなに変化していたのか!」とビックリしました。また、そんな2人の会話を外から見ていると、「こんなに甘々だったのか!」とドキドキしてしまいました(笑)
石見:特に何かを気をつけることはなく、自然と台詞や表情が変わっていったので、周くんにキュンとしたり、距離が近くなる真昼ちゃんを素直に演じられたらなと思っていました。「ちょっと小悪魔めに」「ここは少し妖艶に」と、注文いただくこともあったのですが、その時は楽しく、真昼ちゃんの新しい一面を感じながら演じさせて頂きました!