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映画『グリッドマン ユニバース』若山詩音×安済知佳インタビュー

映画『グリッドマン ユニバース』若山詩音さん(南 夢芽 役)×安済知佳さん(飛鳥川ちせ役)インタビュー|響裕太と六花の恋愛模様、蓬と夢芽の付き合ってる感は見どころ

円谷プロダクションとTRIGGERによる新世紀エンタテインメント『グリッドマン ユニバース』が3月24日より全国公開される。

円谷プロダクション制作の特撮ヒーロードラマ『電光超人グリッドマン』(93年)を原典に、TRIGGERが制作したTVアニメ『SSSS.GRIDMAN』(18年)。そしてそれに続く形で放送された『SSSS.DYNAZENON』(21年)。この2つの世界がクロスオーバーした完全新作の劇場作品が『グリッドマン ユニバース』である。

今回は、TVアニメ『SSSS.DYNAZENON』から、南 夢芽を演じた若山詩音さんと飛鳥川ちせ役の安済知佳さんに、『SSSS.DYNAZENON』での思い出や映画の見どころを語ってもらった。

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グリッドマン ユニバース
都立ツツジ台高校。放課後の教室で、響裕太は記憶の中にあるはずのグリッドマンをノートに何度も描いては消していた。かつてこの世界はひとりの少女によって作られ、壊された。その少女の心を救ったのは、異次元からやってきたハイパーエージェント・グリッドマンと、彼女が作った心を持った怪獣、そして裕太たちであった。2年生に進級し、六花と別のクラスになった裕太は告白を決意する。そんな平和になった世界で過ごす彼らの日常は、轟音と共に崩れ始めた。裕太に訪れる危機の最中、突如現れるグリッドマンは語りかける。「この世界のバランスが崩れようとしている」やがて真紅の強竜ダイナレックスや、グリッドマンの協力者である新世紀中学生、そして別世界の住人、麻中蓬たちも裕太の前に次々と現れる。六花への想いを秘めたまま、裕太の非日常が始まった。作品名グリッドマンユニバース放送形態劇場版アニメシリーズSSSS.GRIDMAN、SSSS.DYNAZENONスケジュール2023年3月24日(金)キャストグリッドマン:緑川光響裕太:広瀬裕也宝多六花:宮本侑芽内海将:斉藤壮馬麻中蓬:榎木淳弥南夢芽:若山詩音山中暦:梅原裕一郎飛鳥川ちせ:安済知佳キャリバー:高橋良輔マックス:小西克幸ボラー:悠...

夢芽とちせ、キャラクターへの想い

――映画化を聞いたときの気持ちを教えてください。

若山詩音さん(以下、若山):TVアニメ『SSSS.DYNAZENON』の収録しているときから、いつか『SSSS.GRIDMAN』と一緒に……と自分の中では思っていたので、ついに来たか!って夢が叶った感じでした。

なので聞いたときはガッツポーズが止まらなかったです。私たちも観たかったし、観てくださっている方々もこの2つが合わさった映画を楽しみにしていると思っていたので、早く皆さんに観ていただきたいし、胸アツな展開を早く感じていただきたいなって思っています。

――どうやって話を聞いたのですか?

若山:確か現場で、こういうのがあるかもしれないよっていうのを聞いた気がするんですけど、急に言われて「ええええ!!」ってなったんです。なんかさらっと告げられたので、さらっと言うこと?って思ったんですよね。

安済知佳さん(以下、安済):私も結構前から劇場版を狙っているらしい、みたいな話は聞いていたんですよね。でもつるっと聞いたのは、たぶん同じタイミングだったよね?

若山:そうですよね。たしか最終回の収録後くらいだったかな。『SSSS.GRIDMAN』✕『SSSS.DYNAZENON』をやるっていう話を聞いたんです。

安済:そうだそうだ。それは聞いていたけど、劇場版かどうかはまだ知らなかったんだよね! だから、いつか2つの世界を合体させたい、みたいな話は聞いていて、それが映画化となったときに、TRIGGERさんの素晴らしいアクションシーン、音響を映画館で観られる!っていう喜びが強くなって、いろんな想像をするのが楽しかったです。

――この映画の楽しみ方、というのを教えていただければと思うのですが。

安済:まず『SSSS.GRIDMAN』と『SSSS.DYNAZENON』の劇場総集編を観れることが嬉しかったんです。それをやってから劇場版『グリッドマン ユニバース』が公開されるという流れは天才か!って思いました。みんな滾っている中、観に行けるというのは嬉しいですよね。

若山:2つの総集編を観ていただければ、キャラへの感情移入もよりできると思うので。それを観た上で『グリッドマン ユニバース』を観ていただくのが一番かと思います。どんなふうに2つの世界が重なるのかは、ちょっと言えないんですけど。

安済:言えないですけど最高だった!(笑)。

――総集編を観に行けなかった方は、TVアニメを観れば大丈夫ですしね。

若山:そうですね。キャラクターに感情移入できる状態にだけしていただければ、絶対に面白いと思います!

安済:私も台本を読んだときに「うわ~~」ってなったんですよ。そのときは映像もまだできていない状態だったので、そこから映像ができて演出とか音楽が入ったら泣いちゃうかもしれないなってくらい、熱いシーンは盛りだくさんです!

――『SSSS.DYNAZENON』のキャラクターたちが、どう登場するのかは本当に楽しみです。

安済 『劇場総集編 SSSS.DYNAZENON』って、編集の仕方が夢芽の成長っていう感じじゃなかった?

若山:フォーカスされていましたね。

安済:夢芽が軸になっていたから、それが『グリッドマン ユニバース』で、どうなるか。なんか不思議な感覚になると思うんです。あんなに青臭かったあの子が、今じゃもう!?みたいな。新しいキービジュアルの夢芽なんて、すごくはっちゃけてたよね?

若山:誰?っていう感じでした。

安済:誰よりも夢芽が楽しんでいる感があって! 最初の夢芽から考えると、感慨深くなると思います。あとは蓬(よもぎ/CV.榎木淳弥)も心の成長があったんだね、みたいな。

若山:成長して、夢芽はすっごくわがままになりましたけどね(笑)。

――TVシリーズでも夢芽はわかりやすく変わりましたからね。

安済:『SSSS.DYNAZENON』のキャラの中では……。

若山:一番変化があったキャラクターかもしれない。

――では、それぞれが演じたキャラクターについて教えてください。

若山:夢芽は最初人付き合いが苦手で、自分の内側で思っていることと表面の距離が2メートルくらいあったんですよ。だから自分の感情をうまく出せない不器用な子だと思っていました。でも蓬と仲良くなったり、いろんな人と仲良くなることで、自分の内側と外側との距離が短くなった気がしていたんです。

で、それが『グリッドマン ユニバース』では、もっともっと縮まって、内側と外側が一緒みたいな。内側に元々あった“めんどくさ~い夢芽”が表に出てきているなって感じました。だから今は、めんどくさい子です(笑)。

安済:かわいい面倒くささだよね。

若山:そうですね。かわいい面倒くささがある子です(笑)。めんどくさいってかわいいね!のほうです。

――ちせはどうですか?

安済:ちせも変化はしているけど、周りには見せていなかったなっていうのはすごく感じていました。学校に馴染めていないことや家庭環境とかもいろいろあったんですけど、TVシリーズでも、みんなとチームなんだけどチームじゃないみたいなところがあったんです。最初の頃はダイナゼノンにも乗れなかったから一緒に戦えなくて、ただ見ているだけっていうこともあり疎外感があったし。

でもゴルドバーンという存在(怪獣)に出会って、彼女も戦いに参加することで、仲間意識とか、みんなとの絆の強まりを受け取れるようになり、最後はちょっと学校に行ってみようかなって思ったりする。結局学校に行きはしなかったんですけど、彼女の中ではじわじわ変化があって、ひと夏の青春じゃないですけど、ゴルドバーンとの出会いによって自己肯定感を高められたような気がしています。

でもそれは表立って誰かに見せていたわけではなく、従兄の暦先輩(CV.梅原裕一郎)が気づいているのかな?くらいですけど、そういう変化は面白かったです。

――山中暦は、TVシリーズの最後にニートではなくなったのかな?と思ったのですが……。

安済:全然変わってないんですよね(笑)。

若山:ちょっと安心感すらありましたよね。

安済:劇場総集編のおまけパートの収録でまず梅原さんと話したのは「暦さん、これ仕事してないですよね?」ってことで。稲本さんの旦那さんのお店で働けるみたいなことになっていたけど、あれ?みたいな(笑)。

若山:クビになったのかな(笑)。

安済:何かやらかしたか、よほど働くのが合わなかったのかだよね。

若山:そこには越えられない、何かがありそうですね。

――これは『SSSS.GRIDMAN』もそうだったのですが、日常シーンを描くときに、劇伴があまり流れずに会話だけが聞こえてくる演出が多かったと思うんです。そこがすごく好きだったのですが、実際、演じている側として、オンエアを見たときはどういう印象がありましたか?

安済:いい演出で「おっ!」って思いました。音楽に頼らずに声のお芝居だけを聞かせるみたいなのは、すごくプレッシャーだなって思ったりはしますけど、音楽をつけなくても伝わると思ってもらえていたのなら、役者としては嬉しいなって思います。

でも今回久しぶりにちせを演じてみて、みんなと会話をしないと出てこない役だなって改めて思ったんです。会話を重要視している作品だからこそ、それは感じていて、久しぶりにちせに会えたような感覚になって楽しかったです。

――若山さんは、TVシリーズのときのアフレコはいかがでしたか?

若山:私はTVシリーズのときは自分のことでいっぱいいっぱいだったときでもあって、人に影響を受けることもできていなかったと思います。

夢芽の変化って、等しく私の変化でもあったんです。今、第1回に立ち返ってやってくださいと言われたら、なかなか難しいなって思うような演技感だったんですよね。

――では、今回はTVシリーズと総集編を経た夢芽の変化を感じて、声にすることができた?

若山:それはあるかもしれないですけど、私が何か意図的に作らずとも言葉で表されている部分、シーンで表されている部分がすごく大きかったので、自分ではあまり思い過ぎず、声を乗せるくらいのイメージで、会話に応える感じでやっていたら、自然と夢芽になっていったみたいな感じでした。

(C)円谷プロ (C)2023 TRIGGER・雨宮哲/「劇場版グリッドマンユニバース」製作委員会
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