カワイイは最強! 人類の特権! “カワイイ”に宇宙人が侵略されてしまう『カワイスギクライシス』声優インタビュー│花守ゆみりさん、藤原夏海さん、小笠原仁さん、会沢紗弥さんが奥深い魅力を語り尽くす【前編】
オーディション秘話が続々!
──キャスト発表時のコメントにありましたが、会沢さんは何役か受けられていたんですよね?
会沢:はい、リザとガルミと華澄の3役を受けていました。人間と宇宙人のどちらも(笑)。オーディションの時は、華澄の格言的なセリフが多くて「すごくしっかりとした役だな」と思っていました。ペットについて知識が豊富な人物なので、いろいろなことを教えてくれるキャラクターだなと思っていました。だから、華澄役で受かったと聞いたときは驚いたんです。「あ、華澄なんだ!」って。
花守&藤原&小笠原:へえ〜!
会沢:華澄ポジションのキャラクターを演じたことがあまりなかったので、「かわいさに惑わされずにしっかりしなきゃ! みんなを導くぞ」と気合いが入りました(笑)。
花守:導いてくれた〜!
小笠原:いやぁ、心強かった!
会沢:演じていてすごく楽しかったです! みんなを冷静に戻してくれる立ち位置なので、ボソボソっと正論を言ったり、ツッコミをしたり(笑)。
藤原:華澄は考えさせられるセリフが多いですよね。ツッコミも好きでした(笑)。
小笠原:気持ちの良いツッコミでしたよね。
花守:うん! さりげなく口調が男勝りなところも好きです。しかも、すごく刺さるセリフを言ってくれるんですよね。ペットをお迎えして何年かしている人が聞いたときにハッとなる言葉もあって。彼女は作品の中の良心なんですよね。ちゃんと戒めてくれるので。
小笠原:最終的に動物看護師になりそうだなあって思っていました。動物看護学校の教科書に載せてもいいんじゃないかってくらいの良いセリフをたくさん言うから。
花守:たしかに!
会沢:そう言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます!
──小笠原さんは猫下僕である向井誠二に、めちゃくちゃシンパシーを感じながらのオーディションだったのではないでしょうか。
小笠原:はい。
──即答で(笑)。
小笠原:「向井誠二くんですか、はい僕ですね。よろしくお願いします」というテンションでした。
花守:役を迎えに来たというか(笑)。
小笠原:もうひとりの僕だなと思っています。
会沢:強い(笑)。
小笠原:共感するところがあったのでとてもやりやすかったんです。でも実は……僕、よぞらを受けていたんですよ。
花守&藤原&会沢:えっ!?
──そうだったんですか!?
小笠原:そうなんです(笑)。最初は向井を受けていましたが、マネージャーさんから「小笠原さんって猫に狂ってますよね。よぞらもやってもらっていいですか?」と言われて「やります!」と。
花守:聞いてみたい〜!
小笠原:当日は「めっちゃかわいくないか、僕のよぞら!」って思いながら帰りました。で、3ヶ月後くらいに「向井で決まりました」と。「等身大のキャラクターなので嬉しいです!」と。
花守:“等身大”(笑)。
小笠原:それは本音だったんですけど、よぞらも超自信があったから「誰になったんだろうな?」って気になってたんですよ。で、アフレコ当日に、藤原さんの「にゃ〜ん」を聞いて「か、かわいいいーーーーーー!!!! カワイスギルーーー!」となりました(笑)。さきほども「衝撃がすごかった」と言ったお話をさせていただきましたが、凄すぎてもうタオルを投げる勢いでした。
藤原:(笑)
小笠原:その衝撃までが、僕の『カワイスギクライシス』のオーディション時の思い出です。
──皆さんの愛を感じます。小笠原さんが演じた、よぞらの声も気になりますね。
小笠原:よぞらは雄猫だったので、少年寄りの声で演じていたんですよ。
会沢:テープ聞きたい!
小笠原:いやいや、いくら収録現場での取材とはいえ持ってるわけないでしょう(笑)。それに恥ずかしくて聞かせられませんよ。
宣伝スタッフ:今聞いてきたら、あるみたいですよ!
小笠原:へ!? えええ〜!!!!!!????? あるの、うそ!? マジですか!
宣伝スタッフ:もちろん通常のオーディションテープは絶対に外に出しませんが、小笠原さんさえ良ければ。
小笠原:本物のよぞらを前にして無粋な気もするのですが、イヤホンで聞いてもらう分には……僕が自分で聞くのは恥ずかしくて(笑)。
藤原:いや聞きたいです!
花守:うんうん、粋じゃないよねえ。よし聞こう!(笑)
(キャスト陣3人が小笠原さんの音源を代わる代わる聞くことになり、「かわいい〜!」「なるほど!」といった言葉を受け取るたびに小笠原さんが恥ずかしさでもだえることになりました……!)
──さて小笠原さんが撃沈しておりますが(笑)、改めて第1話の見どころについて教えていただけますか?
花守:宇宙人の反応はオーバーに感じるかもしれませんが、きっと共感される方が多いと思うんです。あのテンションを浴びて「一瞬大げさだな」って思うかもしれないけど、あなたの足元にいるカワイコちゃんを見たときの気持ち、同じじゃない!?って(笑)。「私も同じかもしれない……」と後から効いてくるような感情があると思います。「猫はかわいい! 猫のかわいさを教えてもらう!」くらいの気持ちで第1話を見てもらえたら嬉しいです。
藤原:ネタバレになってしまうかもしれませんが、よぞらがリザに見つけてもらう場面があります。よぞらはあまり良い環境にいなかったので……。
──あのシーンを見たときに元飼い主に対して瞬間的に怒りが湧きました。
花守:シメておきました。あのときの声色は最低音を使っています。ぜひ聞いてもらえたらと。
小笠原:僕としては「もっとやってしまえ!」って思っていました。悲しいけれど、現実にはそういうこともあるんですよね……でも絶対にあってはいけないことです。
藤原:今振り返ると第1話の中には面白いシーンもたくさんあるのですが、あのときのリザがすごくカッコよくて、リザが「すごい人」であることとその怖さを実感する場面でもあって。怒らせちゃいけないなと。
花守:確かにリザの本当の怖さを知る場面かもしれません。
会沢:その出会いの場面で、華澄がリザの背中を押します。そのときの華澄の一言が印象的です。それまでのリザの様子を見て、華澄はリザのことを信頼していたんだと思うんです。本当に変な人だったら任せられないじゃないですか。だから自然と声をかけています。実際、心から自然と声がでました。
小笠原:僕としては猫カフェ「nyanday(ニャンデイ)」にリザが入ってくるシーンが印象深いです。その後、リザは猫のかわいさにやられて硬直してしまうじゃないですか。で、一旦心を落ち着けて、猫についての情報収集をしようとする。その一連の流れがめっちゃ好きです!(笑) 彼女にとっては未知も未知の存在だし、天上の生物じゃないですか。「地球上に何体くらいいるんだ、猫は」と。
そして「一千万以上いる」と聞いて叫んだり、「あまり騒ぐと猫さんたちがびっくりしてしまうので」と言われて「ご……ごめ……」と答えたり(笑)。宇宙生物もかわいいんですけど、犬・猫に初めて触れた宇宙人は「本当にこうなるだろうな」と思う、超解像度の流れを第1話でやっていて。ぬるっと進みつつも、齟齬がある感じもとてもおもしろいなと思っていました。
☆後編に続く
[インタビュー:逆井マリ]
TVアニメ『カワイスギクライシス』作品情報
放送情報
・TOKYO MX:4月7日(金)22:30
・BS朝日:4月7日(金)23:30
・関西テレビ:4月9日(日)26:29
配信情報】
・1st先行配信:4月7日(金)24:00:DMM TV/U-NEXT
・2nd先行配信:4月12日(水)24:00:Lemino/アニメタイムズ
・見放題サービス:4月14日(金)24:00:ABEMA/Amazonプライムビデオ/auスマートパスプレミアム/バンダイチャンネル/dアニメストア/FOD/Hulu/J:COMオンデマンドメガパック/milplus/TELASA
・都度課金サービス:4月14日(金)24:00:Amazonプライムビデオ/ニコニコ動画/Video Market
・最新話無料サービス:各プラットフォームごと:ABEMA/ニコニコ生放送/U-NEXT
作品概略
あまたの星々を支配下に置く宇宙帝国「アザトス」から地球へと派遣されてきた調査員リザ・ルーナ。
はじめは文明レベルの低い地球を、さっさと滅ぼしてしまえばいいと考えていたが、立ち寄ったカフェで「猫」と遭遇する。
その異次元の「可愛さ」に衝撃を受けるリザ――
果たして『カワイイ』は地球を救うのか!?
スタッフ
原作:城戸みつる 『カワイスギクライシス』(集英社 ジャンプコミックス刊)
監督:羽鳥潤
シリーズ構成・脚本:皐月彩
キャラクターデザイン:渡辺まゆみ
音楽:成田旬・瀬尾悠介
色彩設計:瀬戸治子
美術監督:和田千帆
撮影監督:坪内弘樹
編集:村井秀明
音響監督:中谷希美
音響効果:風間結花
音響制作:ビットグルーヴプロモーション
音楽制作:ポニーキャニオン
アニメーション制作:SynergySP
キャスト
リザ・ルーナ役:花守ゆみり
よぞら役:藤原夏海
向井誠二役:小笠原仁
矢薙華澄役:会沢紗弥
ガルミ・ルゥ役:伊藤彩沙
ラスタ・コール役:宮本侑芽
アマト・ロイ役:中村悠一
フィアナ・ティアリー役:近藤玲奈
亜妻光彦役:緑川光
亜妻ささら役:富田美憂