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春アニメ『マイホームヒーロー』大原さやか、白田千尋 インタビュー

『マイホームヒーロー』鳥栖歌仙役・大原さやかさん、鳥栖零花役・白田千尋さん インタビュー│バイオレンスなサスペンスのなかに「家族の絆」を感じてほしい

講談社『ヤングマガジン』連載中、山川直輝・朝基まさしによるジェットコースタークライムサスペンスが『マイホームヒーロー』が2023年4月より放送開始!

平凡なサラリーマン・鳥栖哲雄が、ひょんなことから殺人に手を染めてしまう。そのきっかけとなった大学生の娘・零花、犯罪の片棒をかつぐことになってしまった妻・歌仙、そして殺されてしまった麻取延人の父・義辰らが所属する半グレ組織との息を呑むような物語が展開していく。

歌仙役・大原さやかさん、零花役・白田千尋さんに本作の見どころについて語っていただいた。

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マイホームヒーロー
「47年間、一度も刑法を犯さずに生きてきた。だけど、今日から殺人鬼だ。ああ……」人が人を殺してしまうとき、一体どんな気持ちでいたのかを、しがない会社員、47歳の鳥栖哲雄は、ふつふつと煮えていく死体を前に思っていた──。さかのぼること、わずか数時間前。哲雄は、反抗期の娘・零花に煙たがられながらも、愛する妻・歌仙と共に、彼女の成長を誰よりも願い、日常を送っていた。ある日、哲雄が一人暮らしを始めた零花を訪ねると、その顔に殴られたようなアザがあることを見つける。問い詰めても零花は答えない。意を決した哲雄は零花の家に忍び込み、クローゼットに身を隠す。そこで目にしたのは、零花に手を上げた“半グレ”彼氏・麻取延人。さらに延人は元カノを殴り殺した過去を持ち、ヤクザと共に、零花を貶める“ある計画”を進める超危険人物だった──!「零花だけは守らなきゃ。たとえ僕たち夫婦に、最悪の結果が訪れても……‼」愛する家族のため、“ただの弱いおじさん”は、裏社会の猛者たちを相手に、命と知力を賭けた闘いを始める!作品名マイホームヒーロー放送形態TVアニメスケジュール2023年4月2日(日)~2023年6月18日(日)TOKYOMXほか話数全12話キャスト鳥栖哲雄:諏訪部順一鳥栖歌仙:...

ここさえブレなければ間違いがない

――原作を読んでの感想をお願いします。

零花役・白田千尋さん(以下、白田):めくるめく展開にとにかくビックリしました。

歌仙役・大原さやかさん(以下、大原):私もです(笑)。上質のサスペンス映画のピークがずっと続いているような、そんな感じなんですよね。歌仙を演じる者としてだけでなく、いちファンとして作品に向き合いながら読ませていただきました。

白田:実は私……今作がほぼ初めてのオーディションだったんです。実際に起こりうるような内容の物語だったのですが、家族想いの登場人物たちの挙動を見て、色々と感じるものがありました。

――オーディションについて、印象に残っていることがあれば教えてください。

大原:幸せかどうかを聞かれた歌仙が「零花と哲雄さんがいれば、私が幸せかどうかなんてどうだっていいんです」と語ったシーンが印象に残っています。ここさえブレなければ間違いがないだろう、と思いながら演じたのを覚えています。

白田:オーディション当日の朝まで原作を読みふけってしまったんです(苦笑)。「絶対に零花ちゃんを演じたい!」という一心で、オーディションに向かいました。

「私はそんなに弱くねえし」というセリフに零花ちゃんの強さを感じました。彼女がもしお父さんたちの事情を知ったならば、すぐに家族のために動くと思いますし、彼女の性格がすべて込められた言葉だと思いました。

――おふたりが演じた人物のご紹介、魅力を教えてください。

大原:原作未読でアニメからご覧になったみなさんは、おそらく歌仙さんに対するほのかな「違和感」を感じるのではないでしょうか。彼女の実家はいろいろと問題がありまして、それが少なからず彼女の人格形成に影響を及ぼしているのですが…殺人を犯してしまった哲雄さんに対し冷静に「私はどうすればいい?」と聞くことができるような胆力がまず印象的で。

「私だったらこんな対応ができるだろうか?」「彼女はいまどんな気持ちだろうか?」とひとつひとつ問いかけるようにして役に歩み寄っていきましたし、歩み寄るほどに彼女の強さや覚悟やいじらしさも感じるように。その一助になったのが家族の存在です。「このふたりは絶対に失ってはいけないもの」というぶれない軸を頼りに演じていました。ちなみに哲雄さんと歌仙さんは学生時代、ふたりとも演劇サークルだったんです。こういうさりげない設定もすごいんですよね。小さな伏線をすべて回収していくのも爽快です。ミステリーが大好きなので、こういう視点からも楽しませていただいています。

白田:零花は反抗期真っただ中で、とくにお父さんに対してはツンツンしていて、それが口や態度に出てしまいます。でも、心の中では家族のことをすごく大切にしているんだろうな、というのが伝わります。

ディレクションで音響監督の伊藤巧さんから「零花の名前に花があるように、『殺人に揺れる鳥栖家に咲く、一輪の花』のような、温かいお芝居を目指そう」と言われたのが印象的で、その言葉をずっと頭に置きながらアフレコに臨んでいました。

――ご自身と似ている登場人物はいますか?

大原:この中から選ぶとしたらやはり歌仙さんかもしれません。物語の前半だけ観たら、ただのサイコパスだと思われてしまうかもしれませんが……(苦笑)。

「自分の『正義』と誰かの『正義』がイコールとは限らない」というのが本作のひとつのテーマだと思いますし、それは常日頃わたしも感じることなので、社会が哲雄さんを否定しても「彼のため家族のために覚悟をきめる」という歌仙さんの気持ちにどこか同調できてしまう自分がいます。

白田:私は延人の交際相手のひとりである、キャバクラ嬢の響です。私も相手のことを信じたら、ある程度は何をされてもつい許して性質(たち)でして……(笑)。

大原:確かに、響ちゃんも考えたら被害者のひとりだし、かわいそうだね……。

 

(C)山川直輝・朝基まさし・講談社/「マイホームヒーロー」製作委員会
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