初めての元恋人関係! 主導権はいつも名塚さんのキャラ!?『THE MARGINAL SERVICE』名塚佳織さん&前野智昭さんインタビュー【連載第6回】
初めての元恋人関係! 主導権はいつも名塚さんのキャラ!?
――お互いのキャラの印象やお芝居についての感想もお聞かせください。
名塚:前野さんは初登場なのに、こんなに難しい役をやられるんだなと(笑)。エディはどうしてこうなったのかを自分で一つひとつ説明しなくてはいけないし。
前野:難しいですね。予備知識もなく、エディが本当にホログラムなのかもわからないし。
名塚:素晴らしかったです。ちょっとねちっこい部分も見せつつ、淡々としゃべっていくというバランスや加減がさすがだなと思いました。いい意味で、ちょっと変な人っぽい、1を尋ねたら10も返ってくるみたいな(笑)。
前野:名塚さんや宮野くん、下野さんは吹き替えに近い雰囲気で作品を作っていらっしゃるのが、第一声から感じられました。僕が好きな空気感で、その中で自分も存在感を出せたらいいなと思いました。名塚さんとはいろいろな作品で共演させていただいた時から感じていましたが、芯がしっかり通った声なので、セリフの一つひとつに説得力があって。ライラは言っていることはすべて事実なんでしょうけど、底の知れないところもあって、名塚さんの雰囲気にピッタリあったキャラクターだなと思います。
名塚:ありがとうございます。
――元恋人役というのは?
前野:『アマガミ』という作品では僕が橘純一役、名塚さんが絢辻詞さん役で恋人という関係性がありましたが、元というのはたぶん初めてです。
名塚:そうですね!"元"は初めてな気がします。
前野:もしかしたらエディとライラが復縁することはないのかな?
名塚:どうですかね?第5話で人間と≪境界人≫は子孫を残すことができないとも言っていましたし…ライラにその気はない気が…。
――今までゲストキャラで登場した≪境界人≫は誰も死んでいないので、可能性はゼロではないと思いますが……。
名塚:ライラのあの振り切った感じでは……。女性は一度決めたらとも言いますし、よっぽどの大きなきっかけがない限りは難しいかも。エディはいい人そうではあるんですけど。
前野:基本的にはいいヤツだと思います。
名塚:今回、自分本位なところはありましたけど、ライラのことを想っての暴走で、一途な想いがあったんでしょうね。でもエディは自分からライラの元を去ったんですけどね。
前野:たぶん体が動かなくなる病気になってしまったことで、迷惑をかけてはいけないという愛情ゆえで。
名塚:ライラは捨てられたと思っていて、ようやく気持ちの整理がつけたところでの再会だったから辛かったのかな。
前野:スピンオフで、エディとライラのお話が見てみたいですね。
名塚:そうですね。でもちょっと照れくさいかも。
前野:あのラブラブなシーンとか。
名塚:収録で掛け合いを入れてほしいと言われたら、どうしようかなと思っていました。もしかして、『アマガミ』を踏まえた上でのシーンなのかなと思ってみたり(笑)。
前野:この作品や『アマガミ』などで、いつも名塚さんが主導権を持っているので(笑)、もし今後ラブラブなシーンがあるのならエディが主導権を取れたらいいですね。
名塚さんのお気に入りはパーティー潜入
――名塚さんには第1話から第4話までの振り返りや印象に残っているエピソードも教えていただければ。
名塚:第3話でラバーの豪邸に潜入したエピソードも海外ドラマ的な雰囲気があって印象的でした。ライラはほとんど基地にいることが多いけど、あのパーティーにはみんなで素性を隠して潜入して、いろいろおもしろいこともあって、楽しかったです。
――第1話で≪マージナルサービス≫に加入したブライアンに、セオドアがメンバーを紹介する時、ブライアンから「あんたらも宇宙人なのか?」と聞かれて、ライラが「美しさに関しては宇宙レベルを目指しているけど」と返したシーンはカッコいいなと思いました。
名塚:そうですね。ライラはセリフ回しも独特ですし、言葉の選び方もあまりないタイプのセリフが多いなという印象があります。
――美を追究するキャラなので、どこかのコスメブランドとコラボするのもいいのでは?
名塚:いいですね(笑)。ライラがお家でどのようにお手入れしているのか気になります。
――改めておふたりからご覧になった本作の魅力について教えて下さい。
前野:僕はこの5話に登場しただけなので、まだ詳しくはわかりませんが、どんな着地点を迎えるのか楽しみです。
名塚:私もこの取材時点では音声が入った完成した映像を見ていませんが、収録だけの段階ではセリフのテンポがよくて、展開もスピード感があるので、魅力的な作品になっていればいいなと思っています。キャラも濃いし、それぞれのお当番回もあるようなので、みんなの活躍も楽しみです。
本作でオマージュしてほしいのは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』と『スパイダーマン』シリーズ!?
――本作は映画好きの方ならわかるような小ネタが挟まっていますが、お二人が好きな映画やオマージュしてほしい作品は?
名塚:先日、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』がTVで放送されているのを見たら、改めておもしろいなと思いました。ドクとか最高ですよね。
前野:おもしろいし、よくできていますよね。
名塚:どこを見てもおもしろいし、世界観的にもこの作品に入れられるんじゃないかなと思って。粗さがあるところも含めて、あの時代(1作目は1985年公開)にこれを作っていたのかと思うと尊敬しますし、今もなお色あせないおもしろさがあって。うちの父も大好きで、私が小学生の頃、よく見ていましたが、当時は断片的にしか覚えていなくて。ドクは怖い人という印象もありました。『E.T.』も最後は感動的だけど、ホラー映画みたいに怖がっていたし。見る年齢によって感じ方が違うけど、いくつになっても楽しめる映画って素晴らしいですね。
――PART.1では30年前にタイムスリップしましたが、現実でも公開から30年以上経ちました。
名塚:確かにそうですね(笑)。
前野:マーベルの「マルチバース」(多元宇宙、パラレル)は夢のある世界だと思うし、『スパイダーマン』みたいな感じも作品に取り入れてもらえたらいいですね。『アメイジング・スパイダーマン』は「2」で終わってしまったけど、『スパイダーマン:スパイダーバース』で回収できた気がするので。あとは子供の頃によく見たのは『スタンド・バイ・ミー』だったので、どこかしら描写があったらおもしろいかなと思います。パンツの中にヒルが入っていたとか(笑)。
今後の見どころはラバーとの直接対決。そしてエディの再登場!?
――第6話以降の見どころ、もしくは今後のエピソードで期待していることなどをお聞かせください。
名塚:やっぱりエディが再び登場するのか、ですね。
前野:もし次に出るとしたら、もっとなよっとした、尻に敷かれている感じかもしれませんけど(笑)。でもエディには実体がないので、どう登場するのかまったく想像できません。
――ライラへの想いが嫉妬に変わって、復讐劇になるとか。
前野:今回、ブライアンやサイラスにライラの裸を見られているし、ライラがブライアンと付き合っていると勘違いしたままですし。そういう負の力を倍増させて帰ってくるのかも。
名塚:そして≪境界人≫が起こした事件の首謀者で、エディともつながっていたラバーの行方を追っているわけですが、第5話のラストで島で優雅にバカンスを楽しむラバーが出てきて。「そろそろ見つけてくれたかな?」と早く来てほしそうだったので、自分から≪マージナルサービス≫の元に来ちゃうかも(笑)。ラバーと直接対決できる日も楽しみです。
――皆さんへメッセージをお願いします。
前野:僕はBパートからの出番だったので、まだ効果音などは入っていない第1話の映像を見させていただきましたが、絵もきれいで、それぞれのキャラクターも魅力的に描かれていたので、この記事で偶然、『THE MARGINAL SERVICE』を知った方は配信等で第1話からご覧ください。僕自身も今回演じて、エディというキャラがどうなるのか気になりますので、エディの再登場を一緒に期待していただけたら。
名塚:最初の収録は私たちも探り探りでしたが、キャラクターもストーリーもいい意味でクセが強い(笑)と思うので、このクセが皆さんのツボにハマってくれたら楽しんでもらえるんじゃないかなと思います。ここまでご覧になってくださっている方は、このクセとアクが強い『THE MARGINAL SERVICE』についてきてください。
オリジナル作品であり、私たちも台本が届いた時にお話を知るわけですが、今後もとんでもないことが起きると思いますし、途中からでもウェルカムですので、未見の方はまずは1回ご覧になってみてください。
『THE MARGINAL SERVICE』連載バックナンバー
『THE MARGINAL SERVICE』作品情報
2023年4月11日より毎週火曜25:29から日本テレビ他にて放送開始!
放送情報
日本テレビ:2023年4月11日より 毎週火曜25:29~
サンテレビ:2023年4月11日より 毎週火曜25:30~
KBS京都:2023年4月11日より 毎週火曜25:30~
テレビ愛知:2023年4月11日より 毎週火曜25:30~
BS日テレ:2023年4月12日より 毎週水曜24:30~
TVQ九州放送:2023年4月15日より 毎週土曜 6:30~
AT-X:2023年6月9日より 毎週金曜20:00~
リピート放送 毎週火曜 8:00~/毎週木曜 14:00~
※放送日時は予告なく変更となる場合がございます。
スタッフ
原案:ジャパン境界人対策室
監督:迫井 政行
シリーズ構成:猪原健太
キャラクターデザイン・総作画監督:小堺能夫
美術デザイン・メカニカルデザイン:石口十
境界人デザイン:橋本浩一 とだま。
デザインワークス:あきづきりょう
グラフィックアート:荒木宏文
美術監督:E-カエサル 渡辺幸浩
色彩設定:小島真喜子(studio.road)
撮影監督:花井延昌(アニメフィルム)
編集:定松剛
音楽:瀬尾祐介(a.k.a Starving Trancer/Xceon)
音楽制作:ジラフキックスタジオ
音響監督:髙桑一
音響効果:稲田祐介
音響制作:dugout
アニメーション制作:Studio3Hz
キャスト
ブライアン・ナイトレイダー:宮野真守
ゼノ・ストークス:森川智之
ボルツ・デクスター:杉田智和
ロビン・ティンバート:中村悠一
ライラ・キャンディハート:名塚佳織
サイラス・N・空閑:下野紘
セオドア・トンプソン:三木眞一郎
ペック・デズモント:内山昂輝
ラバー・スーツ:内田雄馬