来栖りんさんがアニメ『神無き世界のカミサマ活動』で声優デビュー&メジャーデビュー！ OPテーマ「I wish」発売記念ロングインタビュー!!

ソロ曲のレコーディングは全部歌えて、いろいろな表現ができる楽しさ

――レコーディングはいかがでしたか？

来栖：今までグループで活動していたので、1人で1曲すべてを歌う機会が少なかったので大変ではありましたが、1曲の中でいろいろな表現ができるなと思いました。

「ここは落ち着いて歌おう」とか「ここはちょっとブレス多めで」とか、「ここは明るい歌詞だけど、裏があるのでこういうトーンでいこう」などいろいろなことを考えながら歌えたので楽しかったです。

――確かに1曲の中でいろいろなニュアンスで歌われていて、声優の方が歌っている楽曲みたいだなと思いました。

来栖：本当ですか？　「I wish」はわかりやすく自分っぽい曲だなと思っていて。カップリングの「臆病シャイガール」のほうが自分の中で想う“かわいい”をイメージして歌ったし、シングルの中でいろいろな歌い方ができたかなと思います。

――歌う時に意識されたことはありますか？

来栖：「臆病シャイガール」以外の曲は、あまり作らず、等身大の声で、特に「I wish」はデビュー曲なので、「来栖りんです！聴いてください！」と自己紹介するつもりで、自分らしく歌いました。

――透明感のある声が特長で、心地いいし、聴きやすいですね。

来栖：ありがとうございます。嬉しいです！　声優アーティストとしてデビューさせていただいたので、今までよりも声に注目していただくことが多くなって。SNSでの歌の感想やお褒めの言葉はこれから活動していく上で、とても励みになりました。

――お気に入りのフレーズを挙げるとすれば？

来栖：オチサビ前の「ずっと奥に 隠れていた～僕がぎゅっと 抱きしめるよ」は、ずっと声優になりたいという想いを秘めていた私が手を引っ張ってもらって、一歩を踏み出せた部分とつながっているようで。そしてユキトとミタマの関係性を描いているようで、好きなフレーズです。

――「I wish」のMVはどんなコンセプトで撮影されたのでしょうか？

来栖：映像とキービジュアルは声優として転生した、生まれたての天使みたいなイメージで撮影していただきました。自分で言うのは恥ずかしいんですけど（笑）。

レースに包まれたカットはピュアで真っ白でキラキラしたイメージで、夜のカットではプール沿いに星のようなイルミネーションが飾られていて、水面に反射するとキラキラしてきれいで。

リップシンク中には私の後ろに光るビーズみたいなものがクリスタルのように輝いていたり、どのカットを切り取ってもキラキラしたピュアなイメージで、まさに曲にピッタリのMVになったと思います。

――撮影の時に印象に残ったエピソードがあれば教えてください。

来栖：サビはダンスシーンですが、今まで自分一人だけのダンスシーンを撮る機会はあまりなかったし、いろいろな角度から撮られていたので、常に360度気にしながらの撮影は難しかったです。

でもダンスするのは楽しいですし、MVの中でもダンスシーンがたくさん入っていますし、歌と同じように覚えやすい振り付けになっているので、MVを見て振り付けを覚えていただいて、いつかライブで披露する時に一緒に踊っていただけたら嬉しいです。

――通常盤Bのジャケットはミタマのイラストですが、来栖さんがMVやメインビジュアルで着ていた衣装に似ているような？

来栖：どうなんでしょうか？（笑）　でも空中でミタマが風を受けて浮いているカットは「I wish」のイメージにピッタリですし、ミタマらしさも出ていて、素敵なジャケットだなと思います。

CW「臆病シャイガール」は来栖さんがイメージする「かわいい」に全振りした曲

――では他のカップリング曲のご紹介も。まず「臆病シャイガール」についてお願いします。

来栖：かわいいに全振りではあるんですけど、音は今っぽいおしゃれな感じがたくさん入っていてお気に入りです。また「ちゅきっ」、「ピースっ」、「もうっ」などセリフもいっぱい入っていますが、私がこれから声優に挑戦するということで、Junさんが入れてくれたのかなって。

私なりの「臆病シャイガール」を表現してみたので、どこかにかわいさを感じてもらったり、キュンとしてもらえたらいいですね。

――主人公の女の子は片思い中で、ラブレターを書いたけど渡せなかったり、とってもシャイで。

来栖：女の子のファンの方も多いので、この曲は共感しやすいのでは？　女子に限らず、今恋をしている人にキュンキュンしてもらえると思います。

また「わかってるけどマジむりッッ！」や「眠くなっちゃう授業中」など若々しくてかわいいですね。そんな私もまだ22歳なんですけど（笑）。

――好きな男子が他の女子と話しているだけでも苦しくなっていたけど、どうしても想いを伝えたいと勇気を出そうと最後は前向きになって。

来栖：臆病な女の子が最後は「それでもこの恋は絶対 掴んでみせるんだ」と強くなって。この曲もベクトルは違うけど、背中を押す曲ですね。

――アレンジが1Aではゆっくりめだったのに、1B終盤からテンポが速くなるところが恋への気持ちの変化を表しているようで。

来栖：スピードがすごく変わりますよね。後ろの音数もサビで一気に増えるので盛り上がると思うし、ライブでも一緒に楽しんでもらえる曲だと思います。

――そしてセリフはすべてかわいいんですけど、レコーディングでは恥ずかしくなかったですか？（笑）

来栖：声優になりたいと思ってからセリフ系は全然恥ずかしくなくなりました。声優になったらこの先、いろいろなキャラになって、こういうことや自分ではありえないセリフを言うことになると思うと、割と吹っ切れてできました。

――お気に入りのフレーズを挙げるとすれば？

来栖：「好きだけじゃ上手くいかないものなんだなぁ でも“好き”がなくちゃ始まらないじゃん？」は恋愛だけでなく、お仕事にも当てはまるなと腑に落ちました。片想いの曲なのに、さくっと芯に刺さるような。

この曲では私の中の“かわいい”を最大限に出して頑張ったので、ぜひ楽しんでください。

――「くるーず！」はイントロのストリングスとバンドが刻むアップビートがエモーションナルなナンバーですね。

来栖：曲名は私のファンクラブ名で、会員の方を「くるー」と呼んでいますが、この曲は私からくるーの方に語り掛けているイメージで歌っています。

アイドルやアーティスト、声優さんにはファンの方がいて、両者の関係性はそれぞれだと思いますが、私とファンの方は同列に並んでいてほしいと思っていて。

歌ったり、演じたりと何かを表現する人はファンの方がいないと成り立たないと思うし、こういうお仕事をしていなければ出会えることもなかったかもしれません。出会えたことは当たり前ではないので、なるべく近くにいたいなと思うので、お話しする機会を設けたり、たくさん配信しようと。

そういう意味で応援する側とされる側という立ち位置ではなく、いろいろなものを一緒に見たり、経験をしたいんです。

立っている場所はステージと客席とで違うけど、同じ会場で同じ立場にいると思ってやってきたので、これからも同じ「クルーズ=船」に乗って、一緒に笑ったり、荒波を乗り越えていきましょうという私から伝えたい言葉や想いがこの曲にはたくさん詰まっています。

――曲頭に波音とカモメの鳴き声が入っていて、まさに航海の始まりを表現しているような。声優への挑戦が始まった来栖さんとも重なりますね。

来栖：そうですね。曲名を知った時、もっとコミカルな感じのファンクラブソングを想像していましたが、意外とエモーショナルで。だから息を多めにして歌ってみたり、伝えたいところはしっかり伝えられるように歌いました。

――「さあ始めようか、今」などのフレーズやみんなを引っ張っていくぞという意気込みが感じられる疾走感のあるサウンドもいいですね。

来栖：この曲もサビが結構明るいので、ライブで活きる曲になるかなと思っています。