春アニメ『魔法少女マジカルデストロイヤーズ』スレイヤー役・芹澤優さんインタビュー|あえて一貫性を持たせないように演じた理由とは? 切なくて激しい、スレイヤーの雄姿にも注目【連載第7回】
気鋭のクリエイター・JUN INAGAWAさん原案による愛と狂気と破壊の物語。オリジナルTVアニメーション『魔法少女マジカルデストロイヤーズ』が放送中!
本作は、若き革命者・オタクヒーローと、彼を慕う3人の魔法少女・アナーキー、ブルー、ピンク、そしてさまざまなオタクたちが、あらゆるオタク文化が排除された世界で、謎の勢力に戦いを挑む作品です。
アニメイトタイムズでは、出演者の放送後インタビューを掲載! 第7回は、SHOBON様を敬愛するSSC四天王のひとり・スレイヤーを演じる芹澤 優さんです。
『マジデス』に出てくるのは、愛すべき「the・極めてます!」系なオタク
ーー原案のJUN INAGAWAさんはご存知でしたか?
スレイヤー役・芹澤 優さん(以下、芹澤):オーディションを受けるときに知りました。そこから、元々面識があると言っていた(黒沢)ともよから話を聞いたり、インスタを見たりしたんです。「世界で活躍している若いクリエイターがいるんだ! すごいなぁ」って思いましたし、赤の使い方が独特で、何よりも自分の感覚を信じている感じがカッコいいなって思いました。ただ、ネタバレになるかもしれないからフォローはできなくて「フォローしたいができん!」って思っていました(笑)。
ーーオーディションはどうでしたか?
芹澤:実はアナーキーを受けていました。そもそも、スレイヤーはオーディションにはなかったんです。
「違う役でハマりました」と聞いて、蓋を開けてみたらアナーキーとビジュアルが似ていて、作中でも重要な役回りだったので、ファイちゃん(ファイルーズあい/アナーキー役)との声の相性だったのか、どこかしらで引っかかってくれたのは嬉しいなって思いました。
ーー第3話で魔法少女になったときの声が、めちゃめちゃカッコ良かったです。確かに見た目はほぼアナーキーですよね。
芹澤:このあとも激突するんですが、アフレコだとまだ色が付いていなかったりするので、たまにどっちが喋っているのかわからないんですよ(笑)。
序盤から敵なんだろうなってポジションでちょこちょこ出てきていて、ずっと強そうなオーラを放っていますよね。
ーーアフレコに参加して、作品の魅力はどこにあると思いましたか?
芹澤:オリジナル作品というのもありますが、あまり作品の詳しい情報が共有されていなかったんですよ(笑)。最初はどういう設定なのかもあまりわからなかったです。アフレコも分散収録でどんどん入れ替えになっていくので、他のキャストとおしゃべりする時間もあまりなく、当初は手探りなところが多かったです。
ですが、収録が進んだところでスレイヤーの秘密を知って。「ということはどういうことなんだ?」と、謎が深まったんですよね。この激しい色と画面の中に、いろんな情報が飛び交っているので、お客さんも、たぶん第1話を見たら止められなくなってしまうんじゃないかなって思うんです。気になるポイントが多すぎるところが魅力ですね(笑)。
ーー出演していても、謎が多い感じだったのですね。
芹澤:そうですね。ただ私は、SHOBON役の斉藤壮馬さんとは基本的に掛け合って録れていたので、雑談をしながら、そこでの絆は生まれていました。
ーー芹澤さんは、黒沢さんと親交がありますよね?
芹澤:ともよとはすごく仲良しなんですよ。あと、あいみん(愛美)も週のレギュラーが結構かぶっていて、最近は何度も会えているんです。ただ、やっぱり分散収録の関係で、この作品では一緒に録っていないので、すれ違いが多かったですね。
あと、壮馬さんはデビュータイミングが近くて、しかも同じ81プロデュースなので、一緒にラジオをしていたこともあるんですよ(笑)。壮馬さん、西山宏太朗さん、上田麗奈、高橋李依、私っていうすごいラジオで、まだ全員名前も知られていなかったような時代だったんですが、しゃべるのが本当にそれ以来くらいで!
今回、一緒に録った時間は少なかったんですが、壮馬さんに「ここ、どうやったらいいですかね?」って聞いたら、「僕はこう思うよ」って優しく答えてくれて「やさしー!」って思いました。スレイヤーちゃんは、SHOBON様への想いが結構強いので、そこはすごく気持ちを作りやすかったですね。
ーーこの作品は、オタクがたくさん出てきますが、オタクについてのイメージなどはありますか? 芹澤さんはソロアーティストやi☆Risとしても活躍していて、いわゆるアイドルオタクにめちゃめちゃ愛を持って接してくれますよね。
芹澤:10年間、オタクと近いところで生きてきましたからね。(オタクと)たくさん握手してきました。この作品って、オタクの熱量の凄さというのがキーになっていたりするんですが、実際、オタクの熱量って本当にすごいんですよ! 私も中学時代はアニメオタクだったんですが、大人になってから(アニメを)あまり見なくなってしまったんですね。でも、私のライブに来て、何枚もCDを買ってくれるような皆さんを見ていると、並の人間では持ち得ない、“熱量を一箇所に集中することができる凄さ”があると感じるんです。それが本当に凄いんです! 50枚以上の握手とかだと、20分くらい話せるので、握手しながら雑談したり(笑)。
ーーオタクの熱量を、リアルに感じてきているわけですね。
芹澤:そうです! で、この作品に出てくるオタクは、the・極めてます!系が多いんですよ。私が子供の頃に流行った『電車男』に出てくるような、the・オタクのしゃべり方をするオタクの雰囲気を、『マジデス』に出てくるオタクからは感じるんです。
今って、おしゃれな大学生に見せかけて、実は……っていう感じもあるじゃないですか。でも『マジデス』は、ひと昔前の、安心するオタクみたいな感じなんですね。「オタクだよね……あぁオタクだ!」みたいな。もう全然隠れてない感じの、愛すべきオタクだなって思いました。(オタクたちの)キャストも豪華です!