“旅支度”の美しさに鳴り響く万雷の拍手。青山吉能 Birthday LIVE「されど空の青さを知る」の感想を書く【ライブレポート】
2023年5月13日(土)、声優アーティストの青山吉能さんが、青山吉能 Birthday LIVE「されど空の青さを知る」を開催した。
会場は昨年と同じ横浜ランドマークホール。チケットは早々にソールドアウト。
プラチナチケットを手にしたファンたちの表情がマスク越しにも分かるほど、期待値の高さが伺えた。
本稿では、昼公演の模様をレポートしていきたい。
“イノセント”な歌声が響き渡る
ギター、ベース、ドラム、キーボード。”よぴぴん家バンド”のメンバーが登場し、青山さんを迎え入れる。
開幕は「la valigia」の1曲目に収録されている「Sunday」。
アルバムの一曲目としても、ライブのオープニングナンバーとしてもビックリな楽曲から、この日の物語ははじまった。
青山さんは「されど空の青さを知る」のタイトルにピッタリなブルーの衣装。満面のスマイルでクラップを繰り返し、早速会場を盛り上げる。
※余談だが、ライブ会場となった横浜のロゴマークも青
続いての楽曲は個人的にもイチオシの2ndデジタルシングル「あやめ色の夏に」。
“イノセント”とも称される青山さんの歌声が、ノスタルジックな楽曲と切なさを感じるアレンジにバチっとハマるのだ。
挨拶代わりの2曲が終わると、この日最初のMCへ。早速“青山節”が炸裂した。
「(全体を見渡して)何か人多くない? 去年のバースデーライブよりも人が多い気がする! 本日はバースデーライブにお越しいただきありがとうございます。まだ26歳なんですけど、ほぼ27歳の気持ちでやっていきたいと思います!」
その後も、少し遅れて会場入りしたファンとコミュニケーションを取ったり、アルバムの宣伝を行うなどまさに自由そのもの。
クセになるMCが終わると、「moshi moshi」「Mandala」「My Tale」を連続で披露。
ここで彼女の魅力を少し語っていこう。
アーティスト・青山吉能さんの強みと言えば、やはり楽曲の幅広さがあると思う。
ノスタルジックさを感じさせるような90年代テイストの楽曲(Mandala など)で心を惹きつけたかと思えば、いわゆる今っぽい楽曲(My Tale など)をシームレスにつなげてくる。
そんな楽曲群の中心にあるのが、青山吉能さんの歌声だ。癖のない美しい歌声。この日もファルセットが冴え渡っていた。
水のように自由自在に表現の形を変えながら、火のようにファンのハートに火を付ける。
気付けば、冷静と情熱の間でステージを見つめている自分がいた。