TrySail史上最高にコミカルでハッピーなパーティーチューンでありながら“最難関曲”!? 麻倉ももさん、雨宮天さん、夏川椎菜さんが『異世界ワンターンキル姉さん』OPテーマ「華麗ワンターン」を語る
麻倉ももさん、雨宮天さん、夏川椎菜さんによるトライアングルガールズユニットTrySail(トライセイル)の最新シングル「華麗ワンターン/Follow You!」が5月31日(水)にリリースされます。
「華麗ワンターン」は、TVアニメ『異世界ワンターンキル姉さん 〜姉同伴の異世界生活はじめました〜』オープニングテーマを飾る、TrySail史上最高にコミカルでハッピーなパーティーチューン。「Favorite Days」「ひだまりの場所」の徳丸凌さんが作詞・作曲を手掛けています。
一方の「Follow You!」は、「Re Bon Voyage」の歌詞を描かれた大森祥子さん、「はなれない距離」カップリング曲「Etoile」の敬也-amazuti-.さんが作曲・編曲を手掛けた、どこか懐かしい雰囲気を内包したポップチューンです。
2年振りとなる全国ツアー、「Animelo Summer Live 2023 -AXEL-」への出演を控えている中で、超強力なインパクトを放つシングルをリリースするTrySail。麻倉ももさん、雨宮天さん、夏川椎菜さんに、本作に込めた思いや、ライブに向けた意気込みをうかがいました。1万字超えのロングインタビューをお届けします。
“中堅感”が出た1年だった?
――以前取材をさせていただいた「はなれない距離」からあっという間にもうすぐ1年で。
夏川椎菜さん(以下、夏川):ああ、もうそんなに経つんですね。
――この1年は皆さんにとってどんな期間でしたか?
雨宮天さん(以下、雨宮):この1年……記憶が遠くに(笑)。
麻倉ももさん(以下、麻倉):(笑)
夏川:TrySailとしては久しぶりにアリーナライブがあって(武蔵野の森総合スポーツプラザ・メインアリーナ/LAWSON presents TrySail Arena Live 2023 ~会いに行くyacht! みんなであそboat!~)。トロッコのライブがすっごく楽しかったです。
雨宮:トロッコのライブは楽しかったですね。この1年で言うとアニサマ(「Animelo Summer Live 2022 -Sparkle-」)の大トリをやらせていただいたのも大きなエピソードだと思います。なんか……“中堅感”が出てきた1年だったのかなぁ(笑)。
一同:(笑)
夏川:確かに、さすがに若手とは言えなくなってきたよね。
麻倉:アニサマで大トリを務めさせていただいたことで、「TrySailという存在がこんなに大きくなっていたんだ」と感じた1年でもありました。
雨宮:トロッコに関しても、慣れていないとパニックを起こしてしまうんじゃないかってくらいたくさん乗って。全体の中で数曲だけというわけではなくてガッツリでしたから。
麻倉:トロッコは事前のリハーサルができないので、イメージトレーニングと本番のリハで仕上げるしかないんですよね。確かにそういう意味では、この年数をやってきたからこそできたものなのかもしれません。
――確かに普段のスタジオだと練習ができないですもんね。
麻倉:そうですね。「そこを正面に考えて」という感じで、ぐるぐる回るくらいで(笑)。
雨宮:当然自分の足で(笑)。
夏川:トロッコにはただ乗っていればいい、という感じではなかったので、視線の方向を決めたり、乗り換えもあったり。そういう意味では頭を使うリハーサルでしたね。
雨宮:何があるかは本番になるまでわからないので「最終的にはどうにかなるだろう」というお互いの信頼感がないとできないといいますか。そういう意味でも中堅感というか……手堅さのようなものが出てきたのかなと(笑)。
夏川:今回は「みんなであそboat」というタイトル通り「みんなで遊ぼう!」というテーマにしたのですが、「せっかくのアリーナライブだからいつもとは違うことをしたいよね」ってところから「トロッコの曲を多くするのはどうですか?」ってスタッフさんと考えました。それもこれだけ経験を積んできたからこそ、出てきたアイデアだと思うし、選べた選択肢だったのかなと思います。
麻倉:今までのライブの中でもいちばんお客さんの近くに行けたんですよね。どこの場所にいても近くに感じていただけるようなライブだったので、ダイレクトにお客さんが楽しんでいる表情や、一緒に踊ってくれている姿などを間近に観ることができて。中には定番の曲もあったのですが、比較的新しい曲も皆さんすごく楽しんでくれているのが伝わってきて「こんなに浸透して、こんなに笑顔になってくれるんだ!」と。アニサマでも思いましたが、改めて「TrySailの存在ってこんなにも大きくなっていたんだなぁ」と感じました。
――今年も「Animelo Summer Live 2023 -AXEL-」が控えられています。今年のステージも楽しみです。
雨宮:同時期にツアーをやっているんですよね。ツアーで作ってきたものを生かしたステージングになるのかなと思っています。
夏川:前回は大トリで責任重大だったので、今回は良い感じに遊べるところにまた戻ってこられるのかなと思うと、そこも自由度が上がって楽しみですね。もちろん大トリも楽しかったです。
「華麗ワンターン」は乗りこなせないと置いていかれる!
――いろいろな手応えがあった1年を経て、「華麗ワンターン/Follow You!」がリリースされます。「華麗ワンターン」は先のアリーナライブで初披露でしたが、皆さんの反響はどう受け止められていましたか?
夏川:すごかったですね。PVでちょっとだけ流れていたということもあって「なんとなく、すごそうな曲がTrySailにきたっぽいよ」といった空気感があったように感じていました。1日目の「華麗ワンターン」のときは、「何を見せられたんだ僕たちは」っていうぽかんとした感じがあったように思っていて。きっと驚かれたんだろうなと思っていました。
麻倉:遊びのある曲ではあるのですが、リズムも含めて難しい曲なんです。皆さんがどういう反応をくださるのかまだ分からなかったので、初披露のときはめちゃくちゃ緊張していました。今まで以上に3人で練習をしていましたね。
でも本番は思った以上にみんながついて来てくれて。みんなが真似しやすいような振り付けをHIROMI先生がつけてくださっていたのも大きかったのかなと思います。一体感を感じられてすごく楽しかったです。それと、セットリスト的に「ここからギアあげるぞ!」ってタイミングで歌えたので、良いスタートを切れました。
雨宮:私も緊張していました。曲のタイトルを言うときも「大丈夫かな」って。一回崩れたらどこで取り戻したら良いのか分からない曲というか。曲を乗りこなさないと置いていかれる可能性があるんですよね。だから緊張していたんですけど、はじまってしまったらもう本能でいけるなと(笑)。良いテンションで歌うことができたと思います。お客さんもビックリしながらも「これは楽しい曲なんだ! 楽しもう!」と思ってくれていることが伝わってきました。さらに、2日目の時点でみんなの振りが揃ってきてて、まだ世に出ていないはずなのに「なんで知ってるの!?」 って(笑)。それもあってすごく楽しかったです。
――乗りこなせないと置いていかれてしまうかも、というのはテンション感にってことですか?
雨宮:そうです。早口なこともありますし、どんどんと展開していきますし。曲のテンション感に自分が負けてしまった瞬間に、この曲の良さってなくなってしまうような気がするんです。歌う我々は曲を凌駕するテンション感でいかないとっていうか。
夏川:(ラウンドワンの)スポッチャにあるアレです!
雨宮:ロデオ的なもの?(笑)
夏川:そう! あれを乗りこなす勢い!
麻倉:(笑)。余裕がないと成立しない曲ではありますね。