『君は放課後インソムニア』アニメ×実写ヒロイン対談:田村好さん&森七菜さん|伊咲は“愛おしい”と“格好良い”が似合う子、難しかった台詞に意気投合し仲良しに!
「ビッグコミックスピリッツ」にて連載中の、オジロマコト先生による青春漫画『君は放課後インソムニア(以下、君ソム)』。不眠症に悩む高校生・中見丸太(なかみがんた)が、クラスメイトの曲伊咲(まがりいさき)と、物置部屋になっている天文台で出会うことから物語は始まります。
本作のTVアニメが2023年4月~7月にかけて放送、実写映画が6月23日(金)より全国公開中です。映画公開を記念して、アニメイトタイムズではインタビューを実施。
今回は、アニメの曲 伊咲役の田村好さんと、映画の曲 伊咲役の森七菜さんによる対談インタビューをお届け!
最初は緊張気味のおふたりでしたが、伊咲役の難しかった台詞で意気投合、最後は肩を組んで写真を撮るほどの仲良しに。漫画、アニメ、実写映画の見どころや伊咲の魅力について語っていただきました。
二次元と三次元、それぞれの伊咲を演じる二人が緊張の対面!
ーー今回の対談は、アニメで中見丸太役を演じる佐藤元さんが映画で同じく丸太を演じる奥平さんとお話してみたいという希望が、伊咲役のお二人でも、ということで実現しました。実際に会ってみていかがですか?
森七菜さん(以下、森):もう、声が特別ですよね。
田村好さん(以下、田村):ありがとうございます。私は元々、『天気の子』(天野陽菜役で声優を担当)を見ていてファンなので、恐れ多いです(照)。
実は、「『君ソム』も森さんかな」と予想していました。自然体とかナチュラルを人にしたら、森さんが生まれて来るんだなと思います。
森:本当ですか! 嬉しいです!
ーーせっかくの機会なので、たくさんお話していきましょう。森さん、伊咲役に決まった時の感想はいかがでしたか?
森:役に決まった時は、ファンだったのですごく嬉しかったです。漫画を読む機会は少ないのですが、『君ソム』は特別好きになった漫画でした。
ちょっと自分に似ている部分を感じていて「いつか演じられたらいいな」と夢に思っていたので、信じられなくて、撮影が楽しみでしょうがなかったです。
ーー作品のどのようなところがお好きですか?
森:「ありえないだろう」という言葉が出ないからです。本当と言える物語で、身近に感じられてときめくから好きです。
(頷く田村さん)
ーー田村さんも原作ファンですからね。役作りや演じる上で意識したことはありますか?
森:身長や眉毛が太めだったり伊咲と近い要素があるので、見た目的に似せることはできました。周囲から明るく思われがちな性格とかも似ているので、森七菜にならないように、あくまで伊咲でいれるように意識しました。
伊咲の仕草を再現できるように、台本に漫画のコマを貼ったりしていました。
ーー田村さんは、映画をご覧になっていかがでしたか?
田村:先ほど森さんがおっしゃっていた「ありえないだろう」がないんです。でも、優しい世界をそのままを抜き出してくれていて、全編でキュンキュンしました。
森:目指していたことだったので、嬉しいです。
田村:(石川県)七尾市で撮っているので、本物の『君ソム』が完成しているなと思いました。
あと、夜のお楽しみ会で番号を言う場面で、森さんらしさと伊咲らしさが両方あって、とっても大好きなんです。すごく伊咲らしさを感じられて好きです。
森:ありがとうございます。そんなところまで見て下さっていて嬉しいです。
ーーちなみにアニメはご覧になってますか?
森:アニメも見ています。映画は2時間の時間制限がありますが、アニメは漫画にあったエピソードがたくさんあるので満足感が高かったです。
しかも、七尾の学校もきちんと描かれていて不思議な気持ちになりました。
第1話(「能登星」)で天文台の鍵が閉まって開かなくなった時に、私も見ながら「あっ!」って言っちゃいました(笑)。伊咲と同じ景色を共有しているようで不思議な気持ちで、私だけの優越感がありました(笑)。
田村:見ていただけていたのが嬉しいです!
「変だよ」台詞の苦悩に共感!
田村:実は第1話の収録では、たくさんリテイクをもらいまして……。特に「変だよ」のシーンで、伝えたい感情があるのになかなか表現しきれなくて、今でも納得していないくらいです。
森:「変だよ」の苦悩、すごく分かります! すごく難しくて。普通に言うのかとか悩みました。今、共感できて嬉しいです!
田村:(池田ユウキ)監督から「イラついているけど、自己主張しすぎないように」とディレクションされてましたが、感情の比率が難しくて……。
森:分かります。あと、「秘密やぜ」も緊張しませんでしたか?
田村:しました(笑)。同じところで緊張していたんですね!
ーー伊咲同士ならではの共感ですね。ちなみに、佐藤さんと奥平さんをインタビューした際に、田村さんも森さんも伊咲に似ているから「伊咲の魅力を引き出したくなった」というお話で意気投合されていました。
森:奥平くんは自分から前に出ようとしないですが、伊咲に見つけられる個性を持っているのが(奥平くんと丸太は)似ていると思います。
田村:お芝居面でとても頼らせていただいたので、良い先輩だなと思っていますが、収録や休憩時間は本当に不器用だなと感じる瞬間があって……(笑)。なんかその愛らしいさが丸太っぽいなと思います(笑)。
ーー(笑)。映画は実際に七尾市に行って撮影されましたが、行ってみていかがでしたか?
森:1ヶ月くらいいました。結構長いのですが、元々田舎育ち(大分県出身)なので過ごしやすかったですし、「大分に帰りたいな」と思うこともあるので心が整いました。
美味しいご飯や優しい人はたくさんいますが、自然に囲まれ、他のことに気が散らない分、キャストの子たちと接することが出来て、より仲良くなれました。アニメはどんな感じですか?
田村:映画もメインキャストさんは少ないと思いますが、アニメも同じで(メインキャストが)少ないんです。(感染症対策で)分散収録ではありましたが、ひとりひとりと深く関わることができました。
レギュラー収録は『君ソム』が初めてで……
森:え! 初めてだったんですか? (田村さんが初レギュラーだったことに)驚きすぎて鳥肌立ちました。
田村:そうなんです。なので、普段声優さん同士がどう接しているのか知らなかったんです。でもそれが分かるくらい密度が濃い収録で楽しかったです。