アンのたくましさはシャル以上!? しかし、ときめきや乙女心は大切に――夏アニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』アン役・貫井柚佳さん&シャル役・水中雅章さんインタビュー前編
人気アニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』の第2クールが2023年7月7日より放送中! 第1クールでは母の跡を継いで銀砂糖師を目指している少女・アンが妖精のシャルやミスリルたちと出会い、様々な困難に遭いながらも品評会で優勝し、銀砂糖師の称号を得ることができました。しかしその裏で、アンの作った銀砂糖がすり替えられ、その陰謀を暴くためにシャルが自分の身を犠牲にしてペイジ工房のブリジットと取引していたことが発覚。第2クールでは、アンが銀砂糖師の誇りとシャルを取り戻すため、新たな試練に挑んでいきます。
第2クールの放送直前に、主人公のアン・ハルフォード役を演じる貫井柚佳さんと、アンを守る戦士妖精のシャン・フェン・シャル役の水中雅章さんの対談が実現! 前後編の2回に分けてお届けします。前編の今回は第1クールを振り返った感想とお気に入りシーン、第2クールの見どころなどご紹介いただきました。
様々な困難を力強く乗り超えてきたアン。でも第1クールの終わり方は衝撃的!?
――第1クールを演じ終わった時の感想をお聞かせください。
アン・ハルフォード役 貫井柚佳さん(以下、貫井):第1クールを振り返ってみると、アンはいろいろな困難に遭いましたが、そのたびに力強く乗り超えてきました。お母さんのような銀砂糖師になるための旅はたった1人から始まったけど、仲間や大切な人たちの手を借りながら、ここまで強くなってきたんだなと思っていたら、とんでもないところで終わってしまって衝撃的でした。
アンは銀砂糖品評会に参加して王家勲章を授与されて、銀砂糖師の称号を得ることができたけど、その裏で何者かによって隠されたアンの銀砂糖を見つけるために、シャルがブリジットと取引して、妖精の命ともいえる自分の羽を渡していたことを知ってしまって。シャルがアンを想うからこその行動なので、本当にいろんな気持ちに胸が苦しくなりました。もちろん原作小説は読ませていただいて展開は知っていたのですが、本当に第2クールがあってよかったなと思います!
――アンはこれでもかというくらい困難の連続で、ヒロインの宿命とはいえ、あまりにもかわいそうだなと。
貫井:本当に、ジョナスやサミーとかにいろいろなことをされて…!
シャン・フェン・シャル役 水中雅章さん(以下、水中):女性であるというだけで。ひどいよね。
貫井:砂糖菓子職人の世界は男性社会でもあって、そこに女の子1人で飛び込むことの難しさを感じながらもここまでできるのは砂糖菓子への想いの強さがあるからでしょうね。私自身もアンに元気や勇気を沢山もらっていて、同じく夢を追う人間としてとても憧れの女の子です。
またBD&DVD第1巻の特典の特製ブックレットにスタッフインタビューが掲載されていて、その中で脚本家さんが、「アンの方がヒーローで、シャルの方がヒロインなところがちょっとありますよね。」と仰っているのですが、私も本当にそうだなぁと思って。第2クールではアンがシャルの羽を取り戻すためにシャルに「待って」と言っていますし、そこの理由も、ただシャルに自由をあげたいというだけではなく、「自分の誇りのため」というアンが…本当にたくましくてかっこいいんですよね。
きっとこれからもアンらしい形で、シャルとの絆を大切にしていきながら、銀砂糖師としてますますパワーアップしていくんだろうなと思ったので、私もアンの隣に自信を持って立てるように頑張ろうと第2クールの収録に挑みました。 」
美しく100年以上生きている妖精役に不安。しかし第1クールを終えて自信も
水中:僕は第1クールの収録が終わった後、すぐに第2クールの収録が始まったこともあって、第1クールの最後という印象も特になくて。
ただ振り返ってみると、オーディションでシャル役が決まった時、シャルは「100年以上も生きている、美しい妖精」だということはわかっていたので、そんな美しい妖精で、自分よりも遥かに年も上。しかも人間とは違うキャラクターということで、ちゃんと演じることができるのだろうか、とプレッシャーを感じていました。でも第1クールを終えた時には多少はシャルを理解していたので、ここまで来られたかなと思いました。
――シャルはあんなに美しいのに強い戦士妖精なんですよね?
水中:愛玩妖精と間違われるくらい美しいのはちょっとズルいですよね(笑)。
貫井:でもシャルは過去に愛玩妖精として人間に使役されていたことがあるんですよね。
水中:ブリジットさんのシャルへの見方もそんな感じだよね。シャルを欲しがったのは戦士妖精だからではなく、美しいからで。
貫井:そしてそんなシャルを手に入れられそうな絶好のタイミングがあって…!
水中:第1クールがあんな終わり方だったので(笑)、ここからアンやシャルがどう巻き返していくのかを、第2クールとして視聴者の方にお届けできることがとても嬉しかったです。
――第1クール終了後、すぐ第2クールの収録が始まったのはキャストの方にとってはモヤモヤしなくて済んでよかったのでは?(笑)
貫井:もしあのまま終わって、「第2クールは今後次第ですね」と言われたら「ちょっと!?」と言いたくなったと思うので、本当によかったと思います(笑)。
水中:第2クールがあることを期待できる終わり方だったしね。
貫井:原作は長いお話で、私自身ラストまで全部やりたいくらいなので、まずは第2クールができて嬉しいです。