『死神坊ちゃんと黒メイド』第2期 声優インタビュー第2回:カフ役・倉持若菜さん×ザイン役・神谷浩史さん|ザインはもっと大人な性格だと勘違いしていた
サンデーうぇぶりにて連載され、常にランキングトップを飾った人気作『死神坊ちゃんと黒メイド』。2021年7月から9月まで放送されたTVアニメの続編となる第2期が、2023年7月から放送されています。
本作は、「触れたもの全てを死なせてしまう」呪いを魔女にかけられた貴族の「坊ちゃん」と、彼に仕えるメイド「アリス」の、世界で一番切ない両想いの行方を描いた物語。第2期では、坊ちゃんとアリスの気になる恋路のほか、他のキャラクターたちの恋物語も動きます。第17話では、坊ちゃんの友達であるザインとカフの思いが通じ合い、ついに恋人関係となりました!
アニメイトタイムズでは、本作の魅力に迫る連載インタビューを実施。第2回は、カフ役・倉持若菜さん、ザイン役・神谷浩史さんに、第17話を振り返ってみての感想や、今後の見どころについてお聞きしました。
ザインはカフのことをすごく大切にしている
――第17話で思いが通じ合ったカフとザイン。個人的にはザインの告白やカフの返事の仕方がとても印象的でした。おふたりは告白のシーンについてどう感じましたか?
カフ役・倉持若菜さん(以下、倉持):原作を読んでいたときにも、ニヤニヤが止まらなかった話だったので、「待ってました!」という感じでした。台本をもらったときから、演じるのが楽しみで仕方なかったんです。ただ、告白のシーンを演じるうえで特別意識したことはなくて。これはどの話数でもそうなのですが、深読みしない素直な性格のカフを演じるときは、かけられた言葉に対して、その気持ちで答えるようにしているんです。例えば、キュンとされる言葉をかけられたら、本当にキュンとするとか。そのままを出せればと思いながら収録しました。
――カフはザインにキスをするという形で返事をしましたね。
倉持:行動で表すのが素敵だなと思いました。対面で言葉もなく、「チュー」で返事をするのは カフちゃんらしいなと思いました。
ザイン役・神谷浩史さん(以下、神谷):ザインって、もっと大人だと思っていたので、告白するのにあんなにビビったり、勢い任せに言っちゃったり、キスをされて照れたりするのが、意外だったんですよね。もしかしたら、これまので物語ではカフが幼く見え過ぎていて、その対比でザインが大人びて見えていたのかも。ザインは人ならざる者で、ピンチでもヘラヘラしているなど、人間とは少し違う感性で生きているんです。ただ、恋愛やカフのことに関してはウブで、かわいらしい面も露わになって。そういう姿を見ていると、カフのことをすごく大切にしているんだなとも感じましたね。
――ここまでザインは、色々な女性に声をかけていました。
神谷:だから、特定の相手を作るというのも僕のなかでは意外で。彼のことをちょっと勘違いしていました。
――ザインとカフは掛け合いする機会も多かったと思います。おふたりはお互いにどのような印象をお持ちですか?
倉持:神谷さんは現場入りや終わりではフランクなのですが、芝居にはとてもストイックに臨まれるんです。その姿勢から、お仕事・お芝居をとても大切にされているということが伝ってきました。ザインもふだんはチャラチャラしていますが、カフや坊ちゃんなど大切な人のこととなると、すごくカッコよくなるんです。その切り替えの仕方は、ザインと神谷さんの通ずる部分だなと感じていました。
神谷:若菜って、この作品がデビューに近いんだよね?
倉持:初めてメインキャラクターとして携わることができた作品です。まだデビューして3年くらいだったんですよ。
神谷:だよね。だから、芝居のディレクションを受けたとき、彼女は自分のなかにどう落とし込んで音にするのかなと思って。たまに僕もアドバイスさせていただくことがありましたが、1期のときはカフがピーキーだなという印象でした。そこから2期に入ってアフレコする中で、ちゃんと自分のなかで、音を作ることに優れてきたなと感じて。別人のようになったとは言いません。元々ダイヤモンドの原石のような雰囲気がありましたから。それがちゃんと磨かれてきたんだなと感じました。彼女のお芝居を聞いて、2期からカフがよりかわいらしく見えたんですよね。
倉持:ありがとうございます!
――神谷さんからダイヤの原石が磨かれたというお話がありましたが、ご本人としては成長を感じる部分はありますか?
倉持:本作がメインキャラクターとして携わる初めての作品なので、芝居に関しても未熟だし、ちゃんとディレクションしていただくのも初めての経験でした。正直、どう現場で振舞えばいいのかも分かっていなくて、「難しいな」と思っていたんです。ただ、収録を続けていくなかで、マイク前での立ち方・台本の持ち方などを学び、だんだんと余計な緊張をしなくなっていきまして。気にしていたことがどんどんなくなっていき、芝居に集中できるようになりました。場数を踏むことの大切さを実感しています。