配信活動を始めて5年。メジャーデビューから1年。今の叶さんが贈る3曲のラブソング|1st single「How Much I Love You」発売記念インタビュー
叶さんの恋愛観にも繋がる「minority」
──3番目に収録されている「minority」は切ない恋心が綴られている楽曲です。最初にこの曲を聴いたとき、どのように感じましたか?
叶:最初に聴いたときはグッときました。Aメロに入る前の急に上がるところで一気に引きつけられたんです。“強がり”ってまさにこうだよと、そしてそこから何をもって強がったのか掘り下げていく感じが良いなと。
最初に事件が起きて、少し戻って何でそうなったのか説明しながらストーリーが進んでいく映画がよくありますが、本当にそんな感じの楽曲で、それが曲の雰囲気や音の高さで表現されていてすごいなと思いながら聴いていました。
──確かに、ストーリー性があるというか、映画を音楽にしたような楽曲ですよね。
叶:そうなんです。僕自身、恋愛を形容している曲を歌ったことはありますが、恋愛の苦悩をそのままストレートに歌っている曲は初めてかもしれません。
また、音もすごく気持ち良いんです。これはどの曲にも言えることですが、人のせいにしないでちゃんと次に進もうとするのが良いなぁと思います。
──それは叶さんの恋愛観にも繋がっていることなのでしょうか。
叶:そうですね。結局、他人と付き合う上で自分の気持ちの整理は自分でしかつけられないと思いますし、最後に人のせいにしていないのが良い恋愛の終わり方という感じがします。
その恋愛が良くも悪くも、そういう恋愛をしたんだと受け入れて、自分の心の中にある本棚に本をしまう感じがしてすごく良いなぁと。
書きかけの本でなく、自分でしっかりと書き終えた本をしまうというか……ちょっと詩的な言い方になってしまいましたが(笑)。
──いえいえ! 素敵な表現で、さすが叶さんだな、と!
叶:ありがとうございます(笑)。
──また、クリエイター陣もすごく豪華な面々ですが、レコーディングなど何かやり取りはされましたか?
叶:スケジュールの問題でお会いできなかった方もいますが、直接やり取りした方もいらっしゃいます。
「How Much I Love You」の作詞・作曲を担当された大橋ちっぽけさんは、僕がそもそもレーベルに所属した際、どういう感じの曲をやっていきたいのかを、お話したときに名前を挙げさせていただいた方なんです。
それを大橋さんが覚えていてくださって、今回の1st singleでは大橋さんのほうから提案してくださいました。「How Much I Love You」のデモをいただいたときに、大橋さん味をすごく感じて嬉しかったです。
あと、アーティストさんあるあるかもしれませんが、仮歌の歌声がめちゃくちゃキレイで本当に良くて、どうしようかと思いました(笑)。
──1st mini albumのインタビュー時に、サウンドプロデューサーの和賀裕希さんに助けられたとおっしゃっていましたが、今回もぜひ和賀さんとのエピソードがあれば教えてください。
叶:和賀さんは本当にいつも居てくれるんです。そういえば、お土産に大理石のリンゴをくれました(笑)。
──大理石のリンゴですか!?
叶:収録前にいただいたんですけど、収録を終えて帰宅してから開けようと思っていたんです。そしたら「叶くん、今開けてよ」と言われたので、なんだろう?と思いながらめっちゃ重い箱を開けたら、陶器みたいな赤いリンゴが入っていて。
和賀さんはお土産をたくさんくれるんですけど、今回は本当にびっくりしました。まさに、「わたしのリンゴ」ですよね。ちなみに、今は玄関に飾っています(笑)。
──レコーディングの様子について詳しくお伺いしたいのですが、ディレクションをいただいたときに悩んだり、つまずいたりしたことはありましたか?
叶:ニュアンスや表現で悩んだことはありました。それこそ「minority」は高い音でも元気に歌うのと悔しそうに歌うのとでは前後のニュアンスが大きく離れるというか、気持ちが上がったり落ち着いたりテンポがよくなったとしても、歌詞はどこか投げやりのような雰囲気があったので、そのニュアンスの付け方に悩みました。
いろいろなことができそうだったからこそ、悩んだんだと思います。そういう意味では、ディレクションをいただいたおかげで、テンションが高くても低くても統一感のある、ちぐはぐだけどちぐはぐになりきれない表現ができたんじゃないかなと。
──叶さん自身、この3曲をどういうときに聴いてもらいたいですか?
叶:「minority」は1人でいるときに聴けるというか、それぐらい歌詞に注目してほしい気持ちがあります。
逆に、「How Much I Love You」は朝起きてテンションが上がる曲の中に入ってくれたら良いですよね。どちらかというと、「ブロードキャストパレード」に近い感じかな。家で出かける準備をしながら聴いてほしいです。
「わたしのリンゴ」は……難しい(笑)。みんなのイメージとは違うかもしれませんが、僕は移動中の車の中で聴くことが多いです。
すごくテンションが上がるわけでもないし、落ちる曲でもないので、車の振動を感じながら静かに目をつぶって聴いてもらえると良いかもしれません。
リリース記念グッズのポイントを紹介!
──1st singleのリリース記念として、リングやオーロラポーチなどたくさんのグッズが登場しています。叶さんから各グッズのポイントをぜひ教えてください。
叶:グッズを作る際、「どういうグッズがいいですか?」とおっしゃっていただけるんですけど、僕の中ではすでに手札が出切ってしまっていて。最近は結構、僕の好みを理解してくださっているのか、僕が好きそうなグッズを提案していただけることが増えてきました(笑)。
まさに、アクセサリートレイは僕自身が求めていたもので、つい最近アクセサリーの置き場所に困っていたのでドレッサーを購入したばかりだったんです。ただちょっと大きすぎちゃって、開閉するのも大変だなって(笑)。
アクセサリートレイの存在自体も、グッズを提案してもらったときに初めて知りました。もうめっちゃ良い!これは欲しいです!と(笑)。実際に使ってみると便利ですし、僕的にはすごく気に入っています。
──グッズのラインナップにリングも入っているので、アクセサリートレイと併せて使えますね。
叶:はい。2nd mini album「夜明かし」のリリース記念としてもイヤーカフが出ていましたが、それも僕がアクセサリーが好きだからという理由で出したのがきっかけでした。それもあってか、今回のリングも完全に僕の好みがバレているなと(笑)。
ずっと着けていられるものですし、ネックレスにしたりと自分たちでアレンジするのも良いですよね。僕もみんなとお揃い感覚で着けていようかなと思っています。
──良いですね!
叶:僕、タクシーに乗ってスタジオに入るだけだから大丈夫かなと思って、収録スタジオに一度だけ、自分のグッズポーチを身に付けながら行ったことがあるんですけど、スタッフさんがすごく焦っていました。今回のリングもつけて行くと、スタッフさん焦るのかな(笑)。
──叶さんのイタズラ心が……(笑)。
叶:ちょっと試したくなるほど使いやすいリングになっているので、皆さんもぜひいろんな使い方をしてみてください。いつもいろいろな工夫をしてくれるから、今回も上手な使い方をしてくれるんじゃないかなと楽しみにしています。
──また、オーロラポーチもすごく爽やかでかわいいデザインです。
叶:めっちゃ夏っぽいですよね。僕自身、ポーチはあまり使いませんが、これは皆さんが使いやすいんじゃないかなと思って選びました。いろんなものが入る厚みのあるタイプが好きで、またロゴがすごく良いんです。
そして、ステンドグラス風キーホルダーは最初ステンドグラスが割れちゃわないかな〜?と不安でしたが、よく見てみるとステンドグラス“風”になっていたので大丈夫でした(笑)。
──(笑)。
叶:前回の「夜明かし」のときはマーブルアクリルキーホルダーで、「flores」のときはタッセルキーホルダー、そして今回はステンドグラス風キーホルダーとアルバムやシングルの色によって違う形が出ているので、いつか全部並べたら、自分が出してきたアルバムやシングルを思い返しては、アーティストとしての歴史を知ることができて良いなと。
今後もCDをリリースすることがあれば、キーホルダーはグッズとして出していけたらと思っています。