みんなが読んでくれることで完成する写真集。この1冊で今までの私、そしてこれからの私に期待してほしい――礒部花凜さん1st写真集『私めく』インタビュー
ロケは行ったことがなかった沖縄へ。初めて目にした光景にカルチャーショックも!?
――タイトルの由来と写真集のコンセプトをお聞かせください。
礒部:最初にお話をいただいた時、撮影のテーマが「MOMENT=瞬間」を切り取りたいとお聞きして、自分が写真集を作るならこういうシチュエーションで撮影したい、こういう服が着たいなど、いろいろオーダーさせていただきました。テーマ通り、その時々の環境、衣装、メイクでできる表現を切り取っていただきました。
――ロケは沖縄と神奈川で行われたそうですね。
礒部:水着でも撮りたいねという話になった時、「海があって、温かいところがいいよね」と。私は沖縄に行ったことがなくて、ずっと行きたいと言い続けてきたこともあり、「じゃあ、沖縄で」ということになりました(笑)。
――初めての沖縄はいかがでしたか?
礒部:感動しました!「こんな場所が日本にあるんだ!?」って。私は自然が大好きで、生まれ育ったのは奈良のすごい田舎で、私が想像する広大な自然といえば田んぼと竹やぶくらいで海もなくて(笑)。でも沖縄の自然は青い海があって、生い茂る木々や花もまさに南国らしいものですごく綺麗で。
「同じ日本でもこんなに違うんだな」と軽くカルチャーショックを受けました(笑)。写真集のラストカットになっている海辺の夕日のカットもすごく綺麗で、ずっと沖縄の素敵な空気感に感動していた記憶があります。
――ちなみに沖縄には何日滞在されたんですか?
礒部:1泊2日です。
――本当ですか!? よくあれだけのカットを撮り切りましたね
礒部:2日間、朝から晩まで撮りまくりました(笑)。天気も2日間ともガンガンに晴れて、天候に恵まれて、本当に良かったです!
――もう1カ所の神奈川ではどんなカットを撮影されたんですか?
礒部:先行カットで最初に公開された写真やランジェリーの撮影とか、あとはインタビューページに載っているクールな写真などを撮影していただきました。
「この写真集1冊で、私の今まで、そしてこれからの私に期待してほしい」
――写真集の中ではたくさんの衣装を着られていますが、スタイリストさんが用意してきたものを着用されたのでしょうか?
礒部:たくさん持ってきていただいた中から、私が着たいと思ったものをピックアップしつつ、スタッフさんたちの意見も参考に決めました。特に黒いドレスは着た瞬間、「このまま、どこかにお出かけしたいっ!」と思うほど一目ぼれでした。
――撮影が終わったら買い取りたいくらい?
礒部:実はそうしたかったんですけど、あの衣装はレンタルしかできないやつだったみたいで。でも買えたとしてもお高そうですけど(笑)。すごくおしゃれなデザインで、大人っぽく撮影していただいて、とても気に入っています。
――この写真集の中で挑戦されたことはありますか?
礒部:水着やランジェリーの撮影は初めてだったので、自分の中でも未知数なまま撮影に臨んだこともあって挑戦でした。
――また礒部さんの表情が物憂げだったり、大人っぽい顔を見せたかと思うと、少女のようなあどけなさを感じる表情もあって。さすが女優さんだなと思いました。
礒部:この写真集でいろいろな表情を見ていただけたらいいなという気持ちもありました。みんなが見たことのない表情や今の私らしい表情だったり、この写真集1冊で、今までの私、そしてこれからの私に期待してほしいという想いがあって。
例えば、黒いドレスのカットでは、みんなドキっとしてくれるかな?と思う大人っぽい表情もあれば、乗馬しているカットや麦わら帽子をかぶっているカットでは等身大の私のまま楽しんでいるカットもあって。いろいろなバリエーションでみんなが飽きずに見てくれたら嬉しいなって思います。
――大人っぽいカットばかりだと、綺麗さに驚きつつも「花凜ちゃん、遠くに行っちゃったな」と寂しく感じてしまうかもしれませんが、等身大の写真があると安心できるかなと。
礒部:そうなんですか?(笑) でも、みんながいてくれたから写真集が出せると思っていますし、みんなが読んでくれることでやっとこの写真集が完成すると思うんです。だから、ぜひみんなに読んで、楽しんでほしいですね。
お気に入りのカットは見開きカット全般。ロングインタビューは自分を見つめ直すいい機会に
――写真集の中でお気に入りのカットのご紹介をお願いします。
礒部:白い水着のままプールの水に体を半分くらい付けているカットとか、2ページ見開きで大きく使っているカットは基本的にお気に入りです。総じて大きく使いたい写真がとても多く、個人的にも素敵に撮っていただけたものばかりだと実感しています。
――自分は礒部さんが海の中で両手両足を広げて、口を大きく開けているカットが、らしいなと思いました。
礒部:それですか!?(笑) でも私もあの写真は純粋に楽しんでいる表情を収めていただいていて、お気に入りです。読んでくださった方にも思い思いのベストカットを見つけていただいて、ぜひ私に教えてほしいです。
――そしてロングインタビューも掲載されていますが、役者や声優を志したきっかけや今の自分の分析、そして未来についてなどかなり深いところまでお話しされていることに驚きました。
礒部:今までの自分を振り返ったり、未来への想いをお話しさせていただいて、改めて自分を見つめ直す機会をいただけた気がします。これを読んだら今、私が何を考えているのか知ってもらえると思います。
――インタビューページのカットもスタイリッシュな衣装で凛々しくて。
礒部:意志の強さを感じさせる雰囲気に撮ってもらえたと思ったので、インタビューページで使っていただきました。
――インタビューページの『表現者・礒部花凜の「悔い無き人生」』というタイトルもすごいですね。すごく漢らしいです(笑)。
礒部:このタイトルは、編集の方が付けてくださったのですが、私、「中身は男らしいね」と言われることも多いので、そういう意味では合っているのかも(笑)。