『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』関智一さん&木村昴さんインタビュー|師弟関係の二人がコンビ役! 関さんが2人の関係を語る「切っても切れない間柄」
新宿を賑わすシティーハンター冴羽獠&牧村香のコンビが4年ぶりに帰ってきた!『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』が絶賛公開中です!
『シティーハンター』は北条司さん原作の人気コミックスで、裏社会の始末屋(スイーパー)であり、ケタ外れの女好きである冴羽獠と、彼のパートナー・槇村香の活躍をハードボイルドに、ときにコメディタッチで描く物語。
1985~1991年に『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載され、1987年~1991年にはTVアニメも放送。フランス、韓国、香港などでも実写化され、世界中の多くの人々から愛され続けている作品です。
2019年には、最後のTVスペシャルより約20年ぶりのアニメ復活となった『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』が公開。100万人を超える観客動員数を記録し、大きな話題を呼びました。
アニメイトタイムズでは、『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』の公開を記念して、今作で獠を狙う組織の傭兵、ピラルクー役・関智一さん、エスパーダ役・木村昴さんにインタビュー。15年以上の共演作を持ち、師弟関係を結ぶお二人の息の合った軽快なトークで、『シティーハンター』の魅力やアフレコ収録裏話など、たっぷり楽しく語っていただきました。
関智一さん、木村昴さんのファンで、まだ『シティーハンター』を観ていない人、記事で興味を持ち『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』をこれから見る人は、ネタバレも含みますのでご注意ください。
憧れていた作品に出演
ーー今作『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』出演のお話を聞いた時、どんなお気持ちになりましたか。
関智一さん(ピラルクー役、以下関):『シティーハンター』大好きっ子なので、出演のお話を聞いた時は「やったぜ!ベイビー!」という感じでした。
一同:(笑)。
関:以前から、「『シティーハンター』に出たい」といろいろなところに言っていたんですけど、言ったところでなかなか出られやしないので、諦めていたんです(笑)。でも、今回こういった形でお話をいただけたので、大満足です!
木村昴さん(エスパーダ役、以下木村):残念ながら、(自分の)世代ではないものですから、大人になって声優になってから、触れた作品ではあります。以前、関さんと一緒にABEMAでやらせていただいた番組に、神谷明さんがゲストとしていらっしゃる機会があったんです。
「せっかくお会いするんだったら、神谷さんの代表作を見たいな」と思っていたところに、ちょうど前作(『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』が公開されていたので、劇場で見て「『シティーハンター』って、めっちゃ面白いな!」と思いました。
それ以来ではありますが、自分が劇場で見た世界観に携わらせていただくことが決まって、めちゃめちゃ嬉しかったです。何より、関さんとコンビ役というのが、僕としてはとても嬉しかったです!
関:(深く頷きながら)うん。切っても切れない間柄ですから。
木村:(笑いながら)そうですね。
ーー『シティーハンター』にまつわる思い出やエピソードがありましたら、お聞かせください。
関:声優の養成所に通っていた時に、みんなで勉強も兼ねてマンガを持ち寄って、録音をしていたことがあったんです。そのタイミングで僕が『シティーハンター』のマンガを持っていったことがありました。
ちょうど今作にも出てくる海原神のエピソード辺りのマンガを持っていって、僕が冴羽獠役、長沢美樹さんが槇村香役をやって、遊びで効果音を付けたりして録ったりするぐらい好きでした。だから、家にはその幻の作品、録音したものがあります(笑)。
木村:貴重!
関:でも20歳になったばかりの頃だから、めちゃくちゃ下手なんですけど……。
ーーその録音したものは、それから一度も聞いていないんですか。
関:聞いてないです。だから、葬りますけど、心には残っています。そのぐらい憧れている作品でしたね。
関さん、木村さんが感じる冴羽獠の魅力
ーー関さんが感じる冴羽獠の魅力はどんなところだと思いますか。
関:普段の感じと有事の時の雰囲気のギャップ。あそこはどの男性が見ても憧れるところじゃないかな。おちゃらけた感じはみんなできますけど、あそこまでバシッと決めて、かっこよくはなかなかなれないじゃないですか。だから憧れるけど、なれない人のようなところがかっこいいのかなと思います。
ーー神谷明さんが冴羽獠役を演じたのは、40代半ばだったそうです。声優として、ちょうどいろいろなことをできるようになった時に、それを全部発揮できる役に出会えたことがラッキーだとお話されていました。
関:冴羽獠自身の年齢はもう少し若いけど、演じる人がそのぐらい熟練していないと演じきれないということなんでしょうね。
ーー木村さんが感じる『シティーハンター』の印象をお聞かせください。
木村:これまでもキャラクターにちょっとスケベな一面があったり、ハンマーで殴られたりする面白いキャラクターがいるというのは、パロディー作品や聞き伝えで知ってはいました。でも、元ネタは知らずにいたので、『シティーハンター』を見て「ここが元なんだ!」と知ることができて嬉しかったですし、とっても楽しかったです。
関さんもおっしゃられていましたけど、冴羽獠のような男性に憧れを持つ人たちの気持ちがわかりましたし、僕もギャップの出せる男になりたいと思いましたね。
関:(笑)。
木村:すごくスマートなんだけど、スケベな時は本当にスケベじゃないですか。このふり幅がすごいです。
関:うん、確かに。でもスケベなんだけど、スケベなことをしている描写は全くないんだよね。
木村:そう!
関:女の子を追っかけて相当いろいろ仕掛けるけど、上手くいったためしがないんですよね。そこもいいんですよ。
木村:成功してないのがいいんですよね。
関:そうなの。「どこに本心があるんだろう?」といった、そのミステリアスな感じもいいんですよね。
木村:どこまで本気なのかがわからない感じ。
関:あと、僕が冴羽獠でかっこいいなと思うのは、寝ていても殺気があると、すぐ目覚めるんですよ。それがかっこいいなと思って、憧れて何回も挑戦するんですけど、1回寝ちゃったら、絶対朝まで起きられない。というか、起きないといけない時間にも起きられなくて……。たぶん僕がこの冴羽獠の生活をしたら、即死だと思うんですよ(笑)。
ーー何回か挑戦されているんですね。
関:何回も挑戦しています。横になるけど、寝ないように、誰かが来たら目をスッと開けて、見えないように気配だけで、やろうとしたんですけど、それは絶対に無理です。
ーーどのくらい起きていられるんですか。
関:もう全然できないです。5分ももたない……。
一同:大爆笑。
関:即寝ちゃいます(笑)。