猫っぽさが人を惹きつける猫猫。平穏に暮らしたいけど、事件を放っておけるほど事なかれ主義でもない矛盾――『薬屋のひとりごと』猫猫役・悠木碧さんインタビュー
語らずとも伝わるキャラクターの背景
――お気に入りのキャラクターを教えてください。
悠木:羅門です。おやじ……良いですよね。
――優しい養父ですよね。
悠木:すごくできる人でありながら優しくて、皆に頼られる人物です。それなのにどうにも不幸を引き寄せるという……。猫猫はそんなおやじに育てられたからこそ、賢く、ちょっとだけ正義感が強い性格になっていて。本当は事なかれ主義だけど人を放っておけない。そんな猫猫の性格はおやじの影響なんだというのが本編を通して見えてくるんですよね。
私自身、ふたりのシーンを演じているときが好きです。また猫猫を猫に例えてしまうんですが、日向ぼっこしたり、お腹を見せて寝たりできるのは実家でおやじと一緒にいるときくらいで。そして、羅門の語りかけるようなお芝居。すごくかけてるわけではないのに心に入ってくるお声が素敵なんですよ。
――羅門は物語的に重要人物ですよね。
悠木:そうなんです……! 羅門の因果が引き寄せた物事が猫猫に降ってくるという大きな仕掛もありまして。優秀だからこその出来事があって、羅門のお話にも魅力があるんですよね。
――羅門のお話を通して猫猫の過去が見えたりして。
悠木:この作品はキャラクターの人生がちゃんと設計されているんです。こういう風に育ったからこういう人格になりました、というのが生身の人間のように描かれていて。そこがこの作品の良いところであり、掘り返したときがまた面白くなるんですよね。
実際、猫猫は自分のことをほとんど語らないんですけど、大変な目に遭いながらも、おやじとやり手婆、お姉ちゃんたちにすごく愛されながら、たくましくやんやと育ってきた過去があります。今後、語らずとも彼女の人物像が見えてきますし、語ってくれたからこそ「なぜそうなったのか」がわかるんですよね。
――お話ありがとうございます。最後に、放送を楽しみにされている方へメッセージをお願いします。
悠木:ドラマCDで携わらせていただいてから『薬屋のひとりごと』が大好きです。いつか映像でたくさんの人に見ていただけたら良いな、そのときも演じられたら良いなと思っていたところで幸せな機会をいただけました。そんな私の大好きな『薬屋のひとりごと』のアニメは、期待以上の仕上がりです……! 多分、人によっては泣いてしまうくらい。
自分が小説や漫画を見てきて、こういう風にこの絵は動くんだろうとか、こういう風に音が入るんだろう、と立体で想像していたもの以上になっていました。しかも日テレでは第1話〜3話までの一挙放送ということで、見どころ満載、手加減無しでぶっ放していくので、作品世界に存分に浸っていただければと思います!
――ありがとうございました。
【取材・撮影 MoA】
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放送情報
10月21日(土)25:05 日本テレビでは初回3話一挙放送!
順次、日本テレビ系にて全国放送。放送情報の詳細は公式HPにて!
放送終了後、各種配信プラットフォームでも順次配信予定
イントロダクション
後宮を舞台に「毒見役」の少女が、宮中で起こる様々な難事件を次々に解決する、大人気後宮謎解きエンタテインメントが待望のアニメ化!
ストーリー
大陸の中央に位置するとある大国。その国の帝の妃たちが住む後宮に一人の娘がいた。名前は、猫猫(マオマオ)。
花街で薬師をやっていたが、現在は後宮で下働き中である。
ある日、帝の御子たちが皆短命であることを知る。
今現在いる二人の御子もともに病で次第に弱っているという話を聞いた猫猫は、興味本位でその原因を調べ始める。
呪いなどあるわけないと言わんばかりに。美形の宦官・壬氏(ジンシ)は、猫猫を帝の寵妃の毒見役にする。
人間には興味がないが、毒と薬への執着は異常、そんな花街育ちの薬師が巻き込まれる噂や事件。
壬氏からどんどん面倒事を押し付けられながらも、仕事をこなしていく猫猫。
稀代の毒好き娘が今日も後宮内を駆け回る。
スタッフ
原作:日向夏(ヒーロー文庫/イマジカインフォス刊)
キャラクター原案:しのとうこ
監督・シリーズ構成:長沼 範裕
副監督:筆坂 明規
キャラクターデザイン:中谷 友紀子
色彩設計:相田 美里
美術監督:髙尾 克己
CGIディレクター:永井 有
撮影監督:石黒 瑠美
編集:今井 大介
音響監督:はた しょう二
音楽:神前 暁・Kevin Penkin・桶狭間 ありさ
オープニングテーマ:緑黄色社会『花になって』
エンディングテーマ:アイナ・ジ・エンド『アイコトバ』
アニメーション制作:TOHO animation STUDIO×OLM
製作:「薬屋のひとりごと」製作委員会
キャスト
猫猫:悠木碧
壬氏:大塚剛央
高順:小西克幸
玉葉妃:種﨑敦美
梨花妃:石川由依
里樹妃:木野日菜
阿多妃:甲斐田裕子
梅梅:潘めぐみ
白鈴:小清水亜美
女華:七海ひろき
やり手婆:斉藤貴美子
羅門:家中宏
李白:赤羽根健治
小蘭:久野美咲
やぶ医者:かぬか光明
ナレーション:島本須美
書籍情報
◆NOVELS
『薬屋のひとりごと』
1~14巻 好評発売中!
著者:日向夏
イラスト:しのとうこ
ヒーロー文庫/イマジカインフォス刊
◆COMICS
『薬屋のひとりごと』
1~12巻好評発売中!
作画:ねこクラゲ 構成:七緒一綺 原作:日向夏(ヒーロー文庫/イマジカインフォス刊)
掲載 月刊「ビッグガンガン」(毎月25日発売) スクウェア・エニックス刊
『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』
1~17巻 好評発売中!
作画:倉田三ノ路 原作:日向夏(ヒーロー文庫/イマジカインフォス刊)
掲載 月刊「サンデーGX」(毎月19日ごろ発売) 小学館刊