映画『デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING』大和田ルイ役・緒方恵美さん&ウッコモン役・釘宮理恵さんインタビュー
1999年の劇場アニメ公開から様々な映像作品を展開する『デジモンアドベンチャー』。根強いファンが多い本シリーズの最新作映画となる『デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING』では、選ばれし子どもたちにまつわるとある真実が明らかになります。
そんな全デジモンファン必見の重要なストーリーが描かれる本作で、キーキャラクターとなるのが今作で初登場となる大和田ルイとウッコモンです。
本稿では、大和田ルイ役の緒方恵美さんとウッコモン役の釘宮理恵さんに行ったインタビューをお届けします。
ファンのみなさんの世界にお邪魔します!
——演じるキャラクターへの印象をお伺いさせてください。
緒方:大和田ルイのオーディションでは、20歳と4歳の時を収録することを求められました。こんなに年齢差があるキャラを同じ人が演じるのは難しいので、受ける人も相当限られてくるかなと思いました。
同じ人物とはいえ、年齢が違いすぎるのでほとんど違う人格になるんじゃないかなと思い、どっちにも極振りをして演じたんですが、それをやり過ぎてしまって「もうちょっと寄せてください」と監督たちに言われました(笑)。
釘宮:私は台本の表紙イラストを見て可愛いなと思っていたのですが、台本を読んでみると「……ん?」となりました。どうしようかな、やってみないと何も分からない役だなという印象でしたね。
——20年以上の歴史を持つ作品であり、お二人も直近のイベントである「デジフェス」にてファンの熱量を感じられたかと思います。こういった大作に参加する際はプレッシャーなどを感じるものなんでしょうか?
緒方:もちろんファンの方をがっかりさせないようにしたいという気持ちはありますが、プロとして様々な作品に参加してきてますので、そこは自信をもってやらせていただいています。
「デジフェス」にはコアなファンの方が来場していらっしゃるなという印象でした。なので、今回出演するにあたっては、「ファンのみなさんのワールドにお邪魔します!」という心持ちでした。
釘宮:過去に『デジモン』に参加させていただいた時も感じたのですが、本当にファンの方の愛で支えられている作品だなというイメージが強くあります。
今回、映画に参加させていただくということで、『デジモン』を愛する全てのファンの皆さんの元に飛び込むような、「よろしくお願いします!」という気持ちで参加させていただきました。
助け合って絆が生まれるアフレコ現場
——『デジモン』という作品は、デジモンと選ばれし子どもたちを繋ぐ絆が魅力的です。今回の収録はお二人ご一緒にされたとのことですが、お二人が繋がった瞬間というか、絆のようなものを感じた瞬間はありましたか?
緒方:私達のような仕事の場合はやっぱり収録を一緒にする、ということだけである種なにか繋がった感覚がありますよね。別録りだと色々探り合いで、テンション感を合わせる作業もありますが、一緒に録音できれば要らないですよね。
釘宮:一緒に収録ができて、去年も今年も「デジフェス」に登壇となり、緒方さんとここまで同じ作品で関わることは無かったので、勝手に緒方さんと親しくなれたような気がしています。
緒方:去年からずっと釘宮を頼りにしています。
釘宮:この作品自体がデジヴァイスみたいですよね。
緒方:収録スタジオってそう考えるとデジヴァイスかも。
——アフレコ現場で、お話したことや印象に残っていることはありますか?
緒方:収録自体が一年半くらい前だったんですよね。
—— 一日で終えられたのですか?
緒方:釘宮さんと一緒に収録したパートは一日で終わりました。
釘宮:緒方さんと豊口めぐみさんと3人の現場で、応援に野田順子さんが来てくれていましたよ。「『デジモン』のことなんでも聞いてね」と声かけをしてくださって。
最初から心強いなと思いながら、どう作っていこうかと話し合いを詰めていく作業をしていました。
緒方:はじめに、私達2人の演じるキャラクターの関係性がこれまでの作品とは全く違うものだという風にお話があったんです。
野田さんと片山くんたちのように仲良くはなれない。一から関係性を作ったと言いますか、出会い方がこれまで全く違うらしく。
もちろん台本上では2人の出会いを観客に伝わりやすい形で書いてはいますが、表現方法の迷いみたいなものはありました。
ルイは複雑な家庭環境で育っているので、どのくらいのリアリティで演じるのか。お子さんも楽しめる作品だと思うので、そのバランスですよね。
画がまだできていない段階だったので、悲惨な家庭環境の描かれ方が直接的なのか、直接的な表現を避けているのか、そういった演技に関わってくる描写の確認もしました。
ウッコモンはウッコモンでね、また難しいことがあったよね。
釘宮:そうですね。特に計画立てて演じる役ではなく、全てが出たとこ勝負と言いますか。ルイとの会話で成立するキャラクターなのかなと思っていました。