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- 二城利月
- 元アニメイトタイムズの編集者で、現在はフリーのライター。アニメ、声優、VTuberの記事など作ってます。
イベント終演後、大張監督と鵜飼さんに独占インタビュー! 企画のアレコレやお城の魅力などを伺いました。
──福山城のある福山でのイベント、いかがでしたか?
鵜飼さん:ステージでもお話しさせていただいてたんですけど、地元のお城とか、地元のキャラを地元のアニメイベントで発表できるなんて、こんな奇跡みたいなことはないので、ひたすらに光栄です。
大張監督:すごいタイミングですよね。福山城は本当に大好きなお城なので、感動しかないというか。ずっと子供の頃から東京に行く時に、新幹線から見ていたお城なので、感動もひとしおですね。
──大張監督は、初めてこの企画を聞いた時はどんな感想でしたか?
大張監督:ものすごい可能性を秘めた企画だと思いましたね。誰も彼もが幸せになれる企画というか。推しのお城があって、それがロボットに変形するっていうのもありますし、シロダマのようなかわいいマスコットやキャラクターとか、全方位にいい影響を与えられる、ハッピーしかない企画だと思ったので、ぜひこれは参加するしかないなと。
さらにいえばやっぱり映像化したいですよね。アニメーション本編。それからイベントでも言いましたが、立体化ですね。子供に手に取ってほしい。メカデザインとかお城のデザインとかすごいかっこいいんですよ。もちろんプロがデザインしているので、こんな立体栄えするものが他にあるのかと。今までお城風はあったけども、お城そのものはなかったので、すごい企画ですよね。
──ショートアニメを作った際に気をつけたポイントや、注目してほしいポイントはありますか?
大張監督:コクピットのデザインが面白くて。そこの表現を頑張りましたね。3DCGと2Dのハイブリッドで作っているんですよ。あとは、参城方法ですね。ガジェットを使うと面白いし、子供が見てワクワクするような、さらにお姉さん方も見て嬉しくなるような、ロボット好きも燃えるような、全方位に向けて作りました。監督の僕が一番楽しんで作ってしまったんですが、みなさんにも楽しんでもらえると嬉しいですね。
役者陣も楽しんでもらえて、林原さんからキャストの提案まで来ましたからね。「誰々がお城好きなんだよ」といった感じで。さらに、他作品でも音響監督やっているんですが、そういう「お城が好き」っていうアプローチが来るんですよ。
お城が多くて、出身地のお城があったりと、みなさん期待されているんで、これはアニメやるしかないですよね、鵜飼さん(笑)。
鵜飼さん:頑張ります(笑)。
──大張監督にショートアニメをお願いする際に、何かオーダーはあったのでしょうか?
鵜飼さん:僕の世代的にもレジェンドな方なので、もう「すべてお任せします」といった感じでした。僕が何かいうより絶対にかっこいいものが出来上がるに決まっているので。
お城のデザインってすごく細かいので、アレコレ描いていただくのが心苦しいな……くらいでしたね(笑)。
僕らはそこまで平面でしか見ていなかったので、絵コンテを見せて頂いた瞬間に映像が頭の中に浮かび、「これはかっこいいやつだ」と感じました。
──お二人ともお城好きということで、お城のどういったところに魅力を感じますか?
大張監督:それぞれの作るにあたっての背景に惹かれますね。敵から守るためであったり、城主の力の象徴であったり、みんなの希望のシンボルというか。当時は他に高い建物がないわけで、仰ぎ見ればお城があるわけじゃないですか。守られているという安心感。守護神のような、まさにスーパーロボットですよね。僕はそういうところに魅力を感じます。
鵜飼さん:ステージでも少し話したのですが、冒頭のナレーションの台本は僕が書いていて、「戦わざるをもってよしとす」という言葉があるんです。戦わせないための"抑止力"としてのお城。そういった守るヒーローであるお城が大好きで。あと一言で言うと、カッコいいから、ですね(笑)。
──お二人の推しのお城はありますか?
大張監督:僕は会津若松の鶴ヶ城ですね。あの儚いかっこよさ。破壊の美学を体現しているというのも好きだし、「あんなにボロボロになってまで……!」っていう燃えるモノがあるので。あとは小さい時ずっと住んでいたので、思い入れが違いますね。
鵜飼さん:僕はどれかを推すと立場上語弊がありそうなんですけれど(笑)。個人的な楽しみ方として、天守閣が現存していないお城の魅力を伝えたくて。今は何もないけれど、昔はそこに建物があったわけじゃないですか。それを想像するのがめちゃくちゃ楽しくて。なので、ショートアニメにも登場している高松城、今はもう存在していないんですけれど、あえて入れたのは「あることが重要なんじゃなくて、あったことが重要なんだ」という意味も込めています。
──最後に、読者にメッセージをお願いします。
鵜飼さん:お城があるって特別なことなんですが、そこに住む人々には日常すぎて、それが「実はすごいことなんだ」って『オシロボッツ』を通じて感じて頂きたいです。うちのお城もオシロボットにならないかなとか、どういうオシロボットになるかなとか想像しながら楽しんで頂けたら幸いです。
大張監督:今後もいろんなお城が発表されると思うんで楽しみにしてほしいのと、大きなうねり・流れになって、アニメ化、立体化を目指して頑張っていきたいので、ぜひ応援よろしくお願いします。
──ありがとうございました!
[取材・文・写真/二城利月]
某美少女ゲーム雑誌の編集、アニメイトタイムズの編集を経て、現在はフリーで活動中のライター。主にアニメ、声優、VTuber、ゲーム、車などの記事を作ってます。好きなアニメは『ガルパン』、『艦これ』、『はいふり』、『ラブライブ!』、『ゆるキャン△』、『放課後ていぼう日誌』など。聖地巡礼が好きで、ハマるとすぐ飛んでいきます。
『城郭合体オシロボッツ』公式サイト
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