『ウルトラマンブレーザー』バンドウ ヤスノブ役・梶原颯さん×ミナミ アンリ役・内藤好美さん×ナグラ テルアキ役・伊藤祐輝さんインタビュー|バトンのように繋いだ隊員同士の想いと絆――SKaRD(スカード)に待ち受ける最大の試練とは?
パートナーと息を合わせたアースガロンの撮影
ーー本作には新しい怪獣も多く登場していますが、お気に入りの一体はいますか。
内藤:やはりドルゴに思い入れがあります。ドルゴは……可愛いです!
ーー可愛いですね!
内藤:第1話から強そうな怪獣が続く中で、急に可愛いドルゴが出てきたじゃないですか。攻撃はしてきますが、眠っていたところを無理やり起こされたという理由があって、とても愛着が湧くキャラクターだと思います。
ーーもう倒したくないというくらい。
内藤:そうですね。ウルトラマンブレーザーの戦い方も面白かったですし、鎮める方法があって本当に良かったです。
梶原:僕はやっぱりバザンガです! 本作を代表する怪獣じゃないでしょうか。見た目から強そうですし、手からショットガンのような弾を出して、戦闘機を掃射するシーンが格好良かったです。鳴き声も独特で、これぞ怪獣だなと。
伊藤:僕はニジカガチですね。僕らにとって、虹はとても綺麗なものじゃないですか。それで攻撃してくるんですよ! 圧倒的な存在感があって、何を考えているのかも全くわかりません。そして、鎧が開いたあとに見える目には一切の感情が宿っていないんです。人間が自然に対して抱く畏怖そのものだなと感じました。
梶原:神話的ですよね。
ーーウルトラマンブレーザーがこれまで以上に苦戦を強いられたのも納得です。お三方はそんな怪獣に立ち向かうわけですが、アースガロンのコックピット内の撮影はいかがでしたか。
梶原:怪獣を実際に見るわけではないので、イメージが難しかったです。事前に絵コンテや怪獣の資料を見て、想像力を働かせながら撮影に臨みました。コックピットに乗れるのは、『ウルトラマン』シリーズの醍醐味だと思っています。
内藤:結構大変だったよね。常に力を入れたり、息を止めたりしながら演じるので、意外に体力を使います。セットがリアルだからこそ、本当に乗っているような感覚になりますね。
伊藤:美術陣の手によって、細かい文字に至るまで作り込まれています。ダイヤルは実際に回せますし、ボタンを押したら光るんですよ。乗り込んでハッチが閉まる瞬間、音がこもって空想の中に自分がいるような気持ちになりました。
アースガロンは常にふたりで搭乗するので、コンビネーションが上手くいかないと動かないじゃないですか。パートナーと息を合わせるのは、毎回楽しかったですね。
内藤:後部に搭乗する隊長と副隊長は、前の人に合わせて揺れる演技が大変だったんじゃないでしょうか。バラバラの方向に動いたら辻褄が合わないので、前に乗っている私とヤスノブくん(梶原さん)に合わせてくれていました。
クライマックスではSKaRDの絆が試される!?
ーー今回のインタビューだけでも、みなさんの仲の良さが伝わってきます。
伊藤:(肩を組んで)そうなんです!
一同:(笑)。
ーー息ぴったりですね。SKaRDメンバーとの撮影で印象的なエピソードがあれば教えてください。
梶原:僕が心に残っているのは「GoPro事件」です。
内藤:「GoPro事件」ね!
梶原:GoProは画角が広いので、かなり接近しても全体が映せます。撮影中にも寄ってほしいという指示があり、あるとき僕がめっちゃ近づいたんです。監督の指示は誇張してやった方が良いと聞いていたので……。
内藤:(補足するように)4人いるシーンですよ!
伊藤:監督が「えっと……ヤスノブくんしか映ってないですね」って(笑)。
梶原:自分でもやりすぎたと思って、思わず笑っちゃったんです。そしたらテルさんがお怒りでした……。
伊藤:怒ってないですよ!(笑) 最初の頃だったので、本当にふざけているのか、天然なのかが分からなかったんです。
梶原:本気では怒ってなかったんですね! あれ以来、GoProで撮影するたびに「ヤス……」とイジられていました。
伊藤:あとは、メンバーがみんな動物好きでしたね。僕はブンチョウを飼っているのですが、それをヤスに話したら「僕も飼いたいです!」と言ってくれて。そのときは社交辞令かなと思っていたのですが、ある日本当に飼い始めたんです(笑)。今ではブンチョウ仲間として、お互いのブンチョウの可愛いところを見せあっています。
ーー梶原さんの行動力がすごい……! まだまだお聞きしたいことは山ほどあるのですが、お時間になってしまいました……。最後に、『ウルトラマンブレーザー』後半戦の見どころの紹介と、ファンへのメッセージをお願いします。
内藤:物語が進むにつれて、メンバーの結束力やSKaRDの在り方がどんどん浮き彫りになっていきます。「コミュニケーションってなんだろう」というテーマについても一緒に考えつつ、観ていただけたら嬉しいです。ここから先は本当に色々な試練が待ち受けているので、ぜひ楽しみにしていてください!
梶原:『ウルトラマンブレーザー』と言えば、やはり怪獣です。宇宙怪獣がなぜ地球にやって来るのかなど、わからないこともまだまだあると思います。そういった謎もどんどん解明されていくので、考察しながら楽しんでいただけたらと思います!
伊藤:これまで放送された回にも、各隊員をフィーチャーするエピソードがありました。後半戦にもそれぞれの立ち向かうべき壁や挑戦、生い立ち、家族の話が色々と出てきます。SKaRDの絆が、最終話にかけての大きな試練で試されることになります。「SKaRDをこう描くんだ!」という驚きと監督たちのこだわりが詰まっていますので、ぜひ最後まで見守ってていただければと思います。ヤスが言ったように、僕らはみなさんの考察が大好きなので、ぜひ一緒に楽しませてください。
内藤:今後どうなっていくのかも予想してほしいですね!
ーー今後の放送も楽しみにしています。ありがとうございました!
[取材/田畑勇樹 文/小川いなり 写真/MoA]
『ウルトラマンブレーザー』作品情報
あらすじ
自然破壊や温暖化が急激に進む現在。ある夜、宇宙甲殻怪獣バザンガが出現。地球防衛隊の掃討作戦は難航し、ヒルマ ゲントが率いる特殊部隊が絶体絶命の危機に陥る。その時、眩い光とともに謎の巨人が降臨。何十年も前から宇宙飛行士たちの間で噂されていた未確認大型宇宙人、コードネーム「ウルトラマン」だ。
その後、司令部に呼び出されたゲントは突如、ある任務を言い渡される。それは、密かに組織されていた、特殊怪獣対応分遣隊「SKaRD(Special Kaiju Reaction Detachment)」の隊長就任。怪獣型の主力巨大メカ「アースガロン」を駆り怪獣災害に立ち向かう特殊部隊の指揮。それと同時に、バザンガの戦いで出現した「ウルトラマン」が排除すべき敵なのかを調べる任も命ぜられたゲントの脳裏に、遥か遠くの銀河…ブレーザーの眩い光の記憶が煌めく。
「俺が行く。」
ウルトラマンブレーザーの光に包まれたゲント隊長は今、組織されたばかりの「SKaRD」に配属された個性豊かな隊員たちとともに、確かな勇気と揺るがぬ正義を胸とポケットに忍ばせ、怪獣たちとの新たな戦いの日々へと身を投じる!
キャスト
(C)円谷プロ (C)ウルトラマンブレーザー製作委員会・テレビ東京