音楽
fripSideニューアルバム『infinite Resonance 2』ロングインタビュー

第三期fripSideが放つ1年ぶりのニューアルバム『infinite Resonance 2』sat(八木沼悟志)・上杉真央・阿部寿世ロングインタビュー|「お客さんを置き去りにしないまま、今までやっていなかったことにもチャレンジしたい」

共通するのは「負けず嫌い」ふたりの中に芽生えたライバル心?

――ソロ曲「Trust in my soul 」(hisayoソロ曲)、「Distance to starry sky」(maoソロ曲)ではふたりの個性がすごく表れているなと感じていました。

sat:ソロは1曲ずつありますけど、おそらくここは……ライバル心が芽生えたところなんじゃないかな?と思うんですけど。それは僕が聞いてみたいことだったんですよ。(ふたりに向かって)で、どうだった?

hisayo:えっ、どういうことですか?(笑)。

sat:「お互いのソロ曲には負けたくない」とかさ。そういうのない?

hisayo:う〜ん……。ツインボーカルとして良きパートナーですし、「負けたくない」という気持ちがまったくないわけではないけど、ソロ曲は別物だと思っていました。同じ曲を歌うわけではないですし。ただ競争心は……お互いに表に出すことはないですけど、まったく無いわけではないのかなとも思います。さっき真央ちゃんが「負けず嫌い」って言ってましたけど、私も負けず嫌いなところがあるんです。だからお互いにそういう気持ちがあるのかなと。

sat:うん。良いと思う。

mao:私はソロ曲ではライバル心はなかったです。ソロ曲は「自分がこう歌いたいです」というのを尊重してくれたものでもあるから。だから「寿世と比べて」っていう心はないんですけど、ソロ曲以外はライバル心じゃないんですけども……「私はこう歌いたいから合わせて欲しい」という気持ちは少しありました。

――それはどの曲で?

mao:12曲目の「Newage」です。自分のビジョンが明確にあったんです。だから寿世にも、satさんにも、自分はこう歌いたいという主張をしました。自己主張したくなっちゃった曲でもありますね。

――「Newage」は齋藤真也さんが作曲も手掛けられた曲で、サウンド的にも新しさを感じていました。

sat:斎藤さんに発注する時に「1曲、ふざけてみようよ」と言ったんですよ。ふざけてみる、というと語弊があるかもしれないけど、インスタなどのSNSで使えるような楽曲にするというのがテーマで。実際使える曲になったかは、現段階だと分からないですけども。なににしても普段のfripSideとは違う曲ですね。

――「Newage」だけ3分台で曲も短いですよね。今の時代っぽいというか。

sat:そうですね。それもそういう意識の表れなのかなと。

mao:普段のfripSideとは違う路線の曲なので「私たちも違う雰囲気でいきたいです!」って思っていました。

sat:良いと思います。『infinite Resonance』の時に、hisayoのソロ曲に「Flames」があるんですけども。二期にはなかった、ああいうダンサブルな路線と言いますか。ふたりはそういう曲も歌いこなせるんですよ。この間リリースした「Red Liberation」のカップリングにあった、全英語詞の「more than you know」の発音もふたりの武器のひとつです。

今、「これまでやっていなかったことにもチャレンジしていこうよ」って気分が自分の中にあって。もちろん、これまでのfripSideの延長線上というのも必要ですし、それもあって今回カバーもやっています。そこはバランスを見て、お客さんを置き去りにすることは避けたいなと思っています。その中で、僕らができるアーティスティックなことをやっていきたいなと。「Newage」はその顕れでもありますね。

「君」という存在

――先程から「お客さん」という言葉がたくさん出てきていて。それと同様に今回のアルバムには「君」という言葉がたくさん出てくるじゃないですか。1曲目の「Invisible Wings」も、2曲目の「Red Liberation」も 「君」という言葉からはじまりますし。

sat:そうなんです。だからザッピングすると「君」ばっかり言ってるんですよ(笑)。

――しかも最後(13曲目)の曲タイトルは「You」っていう。

sat:そう! 今までは聴き手を限定しないために人称をぼかしていたんですけど、複数の歌い手が複数の対象に向かって歌ったとき、誰が誰に何を言ってるのかぼやけてしまうんですよね。だからレンズを単焦点にするというか……そういう意味でも「君」という言葉にフォーカスしました。そうしたバランスの問題もあるんですけど……僕の年齢的なところもあるのかな。

――私は自分の家族を思い出しながら聴いていました。これまでとは違った一面が見られるメッセージソングだなと。

sat:自分でも良い曲だと思っています(笑)。なんていうのかな……。自分の人生を振り返ったときに、チーム、友だちの存在の大切さを再認識して。一匹狼に好き勝手やってきたつもりでしたけど「ひとりだったらここまで来られなかったな」と感じたんです。親や子ども、友だちと、皆さん身近にいろいろな人がいると思うんですけど、いちばん大切な人を思い浮かべながら聴いてもらいたいなと、温かい心で作りました。もともとアメリカの新しいカントリーソングがすごく好きで。そういうテイストをfripSideにも落とし込みたいなと思っていて。

――それでああいったサウンドメイキングに。でもfripSideらしさがあるのが面白いなと思っていました。

sat:そうなんです。カントリーではありますけど、そのままやるとfripSideにはならないので、そこは僕なりの解釈を付け加えています。

カバー曲を入れた意図「秋のツアーで……」

――今回のアルバムではオリジナル楽曲の他にも「final phase 」 (TVアニメ『とある科学の超電磁砲T』前期OP曲)、「save me again 」、「black bullet 」(TVアニメ『ブラック・ブレット』OP曲)、「Two souls -toward the truth- 」(TVアニメ『終わりのセラフ 名古屋決戦編』OP曲)、「dual existence」(TVアニメ『とある科学の超電磁砲T』後期OP曲)といった、ライブで盛り上がるだろう曲が-version2023- としてラインアップされていますが…。

sat:ライブの声出しが解禁になったので、秋のツアーでコール・アンド・レスポンスをしたいなと思った曲を入れました。実は『double Decades』の時に「コーレスしたいから、この曲はその時まで取っておこうね」と思っていた曲なんですよ。特に「black bullet」に顕著です。それと、fripSideとして歌い継いでいきたい曲を入れています。

僕がfripSideをはじめてからは23年目。これまでの曲は名刺代わりでもあり、財産でもあります。それを封印する必要はないなと。アニメファンの中には「final phase」は知ってる、って人もいると思うんですよ。今のfripSideを聴いて頂けるきっかけにもなれば良いなとも思っています。

――11月の「fripSide infinite Resonance 2ツアー 2023-2024 at Zepp OSAKA&TOKYO」も盛り上がりそうですね。

sat:Zeppは音もいいですし、お客さんも盛り上がってくれるんじゃないないかなと思っています。

hisayo:今年の1月にZepp Haneda のステージに立たせてもらって(「fripSide phase3 concert tour -the Dawn of Resonance- “TOKYO SPECIAL” supported by animelo mix)、来年1月に同じステージにたって、なおかつ皆さんの声も聴けるので、それがすごく楽しみです。大阪も名古屋のカウントダウンライブ(「fripSide Count Down Live 2023-2024」/名古屋ダイアモンドホール)もありますし。初披露の曲も増えるので、今はドキドキしているところです。

sat:カウントダウンライブではZeppツアーとは趣向を変えて、レアな曲をやりたいなと思っています。

――おおっ!?

sat:大晦日なのでお祭り感のあるライブになると思いますよ。音源になっていない曲をカバーしたりとか……絶対楽しいことになると思うので、ぜひ来てもらいたいですね。それと、今回のアルバムの初回限定盤には、さきほど話題になったZepp Hanedaのライブが丸々入っているので、ぜひ見てもらいたい。

hisayo:はい。映像でも楽しんでもらいつつ、ライブに遊びに来てもらいたいです。

インタビュー・逆井マリ

infinite Resonance 2

発売日:2023年11月08日

・初回限定盤(CD+Blu-ray)GNCA-1654 税込7,700円
・通常盤(CD)GNCA-1655 税込3,300円
・あにばーさる盤(CD+Blu-ray+オリジナルTシャツ付き)税込11,550円
*初回限定盤にオリジナルTシャツがついた限定販売商品

<初回限定盤特典>
●特製スリーブ
●特典Blu-ray
・「Invisible Wings」 MV
・「Invisible Wings」 MV Making
・SPOT
・fripSide phase3 concert tour -the Dawn of Resonance- “TOKYO SPECIAL” supported by animelo mix
<2023.1.8〔sun〕 東京・Zepp Haneda TOKYO>

 

【収録内容】
1. Invisible Wings
2. Red Liberation
3. final phase -version2023-
4. Freezing rain
5. save me again -version2023-
6. The Light of Darkness
7. black bullet -version2023-
8. Two souls -toward the truth- -version2023-
9. Trust in my soul(vocal: Hisayo Abe)
10. dual existence -version2023-
11. Distance to starry sky(vocal: Mao Uesugi)
12. Newage
13. You

●特典

・アニメイト
A4クリアファイル(複製サイン+コメント)& 缶バッジ(56㎜)2個セット

・ゲーマーズ
L判ブロマイド(複製サイン+コメント)& 缶バッジ2個セット

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