『とあるおっさんのVRMMO活動記』龍ちゃん役・井澤詩織さんインタビュー|さまざまな場面で「自分が『ワンモア』のプレイヤーだったらどうするか」を考えながら見てほしい
冴えないおっさんが新しくスタートしたVRMMO(仮想現実大規模多人数同時参加オンラインゲーム)の世界で目立ちたくないのに目立ってしまう、周りに人が集まってしまう冒険譚を描いた人気小説『とあるおっさんのVRMMO活動記』(原作:椎名ほわほわ、アルファポリス刊)。本作のTVアニメが2023年10月より放送中です。
先日放送された第8話では、主人公のアース(CV.石川界人)が友人のツヴァイ(CV.畠中 祐)たちのパーティーに加わり、難関クエストを攻略。「フェアリークィーン(CV.上田麗奈)の妹のようなもの」と名乗る少女に遭遇し、「龍ちゃん」とあだ名を付け手料理をふるまうことに。更に運営からスキルを最高レベルに上げるためには1つの種類のスキルに特化しなくてはいけないと発表されたり、フェアリークィーンから、アースは妖精に愛されすぎて妖精と永久に契約ができないと告げられたりと驚くような展開が続きました。ラストでは、フェアリークィーンが女王を務める妖精国が実装されるなど、また新たな冒険や事件が起こりそうな予感をさせる回でした。
アニメイトタイムズでは、本作のキャストやスタッフへのインタビュー記事を掲載中。今回は龍ちゃんを演じる井澤詩織さんが登場。第8話を振り返っていただきつつ、作品や龍ちゃんの印象、収録時のエピソード、ゲームにまつわる質問などに答えていただきました。
「龍ちゃん」とあだ名を付けてもらったシーンで共感したこととは?
――先日放送された第8話の感想と、印象深かったシーンをお聞かせください。
龍ちゃん役・井澤詩織さん(以下、井澤):アフレコ時にはまだ映像が完成していなかったので、映像で見たら「龍ちゃんはこんな風に動くんだ」って。あと、龍ちゃんの等身が高くてビックリしました(笑)。
印象深かったのは、アースさんの料理を食べるシーンが多かったので、収録時から「おいしそうだな」と思っていましたが、実際に色が付いてエフェクトもかかると本当においしそうだなと改めて感じました。“おいしそうに食べているお芝居”がちゃんとできていればいいんですけど……そこは視聴者の皆さんに判断していただくということで(笑)。
――8話の序盤で龍ちゃんがアースのことを物陰からのぞいていて、よくいろいろな人に覗かれているなと。
井澤:確かに(笑)。アースさんは本人が望んでいなくても、どんどん知名度が上がっていくので、「1回様子をうかがってから接触しよう」となるんでしょうね。
――龍ちゃんがアースと接触しましたが、思いのほかフランクな感じでしたね。
井澤:絡んでいる時間的には短いんですが、龍ちゃん的にはあだ名を付けてもらえたことがとても嬉しかったのだと思います。「わけあって本名も告げられぬゆえ、わらわのことは好きに呼ぶといい」と言ったら「そうか、んじゃ、龍ちゃんって呼ぶ」と。あだ名で呼んでくれると親近感が増しますよね。私も「井澤」と呼ぶ人より、「しーちゃん」と呼んでくれる人のほうが好きですから。
――知り合って、まだ間もない人からあだ名で呼ばれたらちょっと引きませんか?
井澤:全然引きません! それよりも呼び捨てで呼ばれる方が嫌なので。私、よく言っているんですが、呼び捨てで呼ぶ人はアンチだと思ってますから(笑)。「井澤詩織」というフルネームは商品名みたいなものだからいいけど、「井澤」はダメです。それくらい呼ばれ方にはこだわりがあって、あだ名のほうが「仲良くしたいと思ってくれているのかな」みたいに感じられるので。龍ちゃんも「お主にのみ、そう呼ぶことを許そう」と言っていたし、そのことでアースを気に入ったのなら私と近いのかもしれません。
――「龍ちゃん」とあだ名がとっさに出てくるのもすごいですよね。
井澤:アースさんは基本的に知識量が豊富ですし、ゲームの世界での情報収集力も高いので、龍ちゃんの頭の角が龍っぽいからと、インスピレーションで呼んでくれたんですよね。
――龍ちゃんがアースを訪ねてきた理由を聞かれて、「唇の味とか興味深いのう」と言った瞬間にアースにハリセンで叩かれていました。その直後、「わらわにハリセンを食らわすとは面白い男よな」と言っていましたが、この『ワンモア・フリーライフ・オンライン』(以下:ワンモア)の世界でもハリセンが認知されているんだなと。
井澤:そう言われればそうですね。原作でも「ハリセンを用意しよう」というセリフがありました(笑)
――第8話は龍ちゃんの登場だけでなく、運営チームの会議から始まり、アースがツヴァイのパーティーに参加してダンジョンでバトルしたり、スキルを最上位に上げるための発表があったり、フェアリークィーンからアースは永久に妖精と契約できないと告げられたり、最後にはアップデートによって妖精国への道が開かれたりとかなり要素が詰まった回でした。
井澤:原作を読んでいて、1話の中で毎回情報量がすごく詰め込まれていて、読み応えがあるなと思っていましたが、アニメになってもたっぷり見応えがあって。緊迫感のあるバトルとまったりした日常シーンの切り替えやメリハリがあるのもいいですね。収録時も人数がすごく多いなと思いました。
――龍ちゃんが今後物語をかき回していきそうな予感もしました。
井澤:さて、それはどうでしょうか?(笑)