音楽
『カラソニ』千葉翔也&上村祐翔 インタビュー

『東京カラーソニック!!』3rdシーズン「東京カラーソニック!! Trust Ep.04 SPHERE RISE」発売! 小宮山嵐役・千葉翔也さん、霧島 宙役・上村祐翔さんインタビュー|注目してほしいシーンは、舞台袖で発する宙のとある台詞!

音楽学校を舞台に、学生たちが楽曲を共作するオンリーワンの青春エンターテインメント『東京カラーソニック!!』。

2021年より1stシーズンのCDリリースがスタートし、音楽フェスの頂点を目指す4組のバディの青春ストーリーが描かれていきました。翌年2022年の2ndシーズンでは、1stシーズンとは異なるペアによって新たな一面や成長も描かれ、ファンを魅了し続けている『東京カラーソニック!!』。

今年2023年は、待望の3rdシーズンがスタート! 8月にリリースされた「東京カラーソニック!! Trust BIRTH」に続き、全7巻の連続リリースが予定されています。

今回は、12月22日にリリースされる「東京カラーソニック!! Trust Ep.04 SPHERE RISE」の収録を終えたばかりの小宮山嵐役・千葉翔也さん、霧島 宙役・上村祐翔さんにインタビューを実施!

 

 

ここで真のバディになれたのだと思いました

──今回の収録を終えられて、物語やキャラクターについてどう感じたかをお聞かせください。

小宮山嵐役・千葉翔也さん(以下、千葉):3rdシーズンで改めてバディと向き合うことになり、嵐と宙はさらに人間を深堀りしていくのだろうと思っていました。宙の家庭環境に嵐がコミットするのかなと想像していたんです。

けれど台本を読んで、ふたりはもっと核の部分に触れていくのだとわかり、意外に感じました。宙の悩みに対し嵐が働きかけようとしたけれど、そもそも嵐の存在自体が彼にとって直視できないものになっていて、僕が想像していたより根本的な問題が描かれていました。

だからこそこの物語で、ふたりはとても繊細な一歩を踏み出したのだと感じます。宙に向き合う台詞も思うがままに演じさせていただきました。繊細だからこそ、ここが決め台詞で、ここが見せ場で……と演技したらつまらなくなってしまいそうだと思ったんです。

収録に来て初めて分かることだったので、僕にとって不和をどうやって善意で作るかという点はハードルが高かったです。人が人と向き合うというのは改めてすごく難しいなと感じました。

霧島 宙役・上村祐翔さん(以下、上村):今回の物語は、宙が自分を見つめ直し、改めて嵐へ向き合うお話だったと思います。冒頭は、気持ちの面で宙と嵐は同じラインにいないように感じました。

宙の方がすごく下にいて、僕なんて……と思うシーンから始まるんです。結果的にそれは嵐を大切にしたいから故の行動ではあったのですが、そのままではバディとしての力は発揮できないという問題に直面します。

途中二人が衝突してしまうシーンがあり、僕自身も「今の宙のままではバディにはなれないのだろうか?」と心配しつつも、どこかで納得してしまう部分もありましたね。それは二人が衝突するからこそ一つずつ問題を乗り越えていける関係だと感じていたからなんです。

今回はGrowing Fes.を経験し、家族の問題とも向き合い、互いに成長した状態で問題に向き合うことになりました。結果、乗り越えた先で今までとは違うずっしりとした成果を感じられて、良かったとほっとしました。

また今回の収録では、千葉くんと阿吽の呼吸で演じて乗り越えたとあるシーンがあるのですが、そのシーンのお芝居をまるっとOKをいただけたのがとても嬉しかったです!

 

 

──今回の物語を、実際に一緒の空間で演じられてみていかがでしたか?

千葉:二人がすれ違うところから、何もプランを作らなくても自然と掛け合いができて手応えを感じていました。宙が本当に悩んでいる姿を、祐翔さんが滲み出るように演じてくださったからだと思います。それって、すごく難しいことだと思うんです。

宙が「落ち込んでいるから放っておいてほしい」と思っているシーンがあるのですが、本当に彼が放っておいてと思っているように感じられて……。優しくしてほしいとか、そういう本心も全く透けて見えてこなかった。

だからこそ嵐は困るし、とあるシーンでは宙の意図がいい意味で見えないから、それに引っ張られ声を荒げてしまったり……。自然に出てきた感情でした。

上村:宙は今回、冒頭からずっと孤独を感じていたんです。自分の世界に入ってしまっているというか……。けれど取り繕って平静を装っていた宙が、田所先生にとある言葉を言われた際、どれだけ嵐が宙を大切に思っているかを知るんです。

「自分は一体何をしてきたんだ?」と自責の念にかられてしまい、それがきっかけで感情がぐちゃぐちゃになってしまうのですが、その後のシーンで嵐が投げかけてくれる言葉と空気がとても温かったんです。だからこそ、宙を演じる僕としては身を委ねることができました。

宙は嵐が大切だから遠ざけていたけど、自分だけでは解決できない問題に対して、彼がしっかりと説得力のある言葉で想いを伝えてくれた。その温かさを感じながら演じられたので、ここで真のバディになれたのだと思いました。

Trustという、今回のシリーズタイトルにそぐう部分だと感じました。この物語を掛け合いで演じられて良かったです。今回のドラマはさらけ出していかなければいけない物語だったので、自分の内側から自然と出てくるものを大事にしながら演じさせていただきました。

 

 

──3rd シリーズでより関係性が深くなったふたりです。 それぞれの人物の性格面や、ふたりの関係性で最も成長したと感じる部分はどこでしょうか?

千葉:嵐は褒められた言葉を素直に受け取れるようになったのだと思いました。

旺士朗とバディを組んだ時に、「強い」と言われた経緯があるからこそ、強くいなきゃいけないプレッシャーを感じなくなったのかなと思います。事実としてすんなり受け止められている部分が、成長したなと感じました。

上村:宙は対人のコミュニケーション能力においては強いですが、彼の内側には空洞があると思っていました。そこが少しずつ埋まっていっていると感じます。

これまでは他の人から、「お前の曲のセンスはお前にしかないものだ」と言われたとしても、いやいや僕なんて……と引いてしまう部分があったと思うんです。人は誰しもそういった部分を持っているのかもしれませんが、宙に関してはそれが謙遜ではなく本当に違うと思っている気がしました。

けれど今回、ようやく自信を持っていいのかもしれないと、彼が一歩踏み出せた部分に成長を感じました。少しでも自信が持てると選択肢が広がり、やりたいことも増えていくと思うのですが、今回のお話は特にそう感じられました。

どっしりとした、ちゃんと中身のある人間になれたのかなと思います。誰しも「このタイミングで自分は完成しました」と分かることは多くないかもしれませんが、宙に関しては目に見える形で、しっかり彼の色が濃くなった気がしたんです。

1stシーズンの時と比べると、そういった内側の部分が全く異なっていて、それによって外に出ていく部分も変わっていくのだろうと感じます。彼は繊細なので、これから嵐とバディを組む中で壁にぶつかったら、また落ちてしまうと思います。

でも、その度に大丈夫だと思える宙の伸びしろを感じられました。エネルギーがある子だと思いますし、人間的な意味でも音楽的な意味でも、打開する力を持てたように思いました。

 

 

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