冬アニメ『僕の心のヤバイやつ』第2期 連載インタビュー第2回:市川京太郎役・堀江 瞬さん✕山田杏奈役・羊宮妃那さん|「なんで付き合わないの?」という意見はラブコメにはつきものだと思います。でも踏み込めない一枚の壁があることは、ふたりの心理状況的に理解できるなって。
TVアニメ『僕の心のヤバイやつ』第2期が、テレビ朝日系全国24局ネット“NUMAnimation”枠・BS朝日・CSテレ朝チャンネル1にて放送されています。桜井のりお先生が『マンガクロス』(秋田書店)で連載中の『僕の心のヤバイやつ』は、SNSを中心に人気を集め、コミックス累計発行部数400万部を突破中の話題作です。
アニメイトタイムズでは第1期に引き続き連載インタビューを実施中です。連載2回は市川京太郎役・堀江 瞬さん、山田杏奈役・羊宮妃那さんのおふたり。第2期アフレコの最中にお話をうかがいました。
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杏奈ちゃんと生きられることがとてもうれしい
――第1期を振り返ってのご感想を教えてください。
山田杏奈役・羊宮妃那さん(以下、羊宮):1話、1話にいろいろな思いがあって、どのエピソードも欠かせない、一緒に歩んでいく上で大切なものです。席替えのイベント、会話の楽しさ……一緒に自転車に乗ることも、大人になってからはなかなか味わえないものですし。『僕ヤバ』にしかないものがたくさん詰まっています。何から話していいか迷ってしまうくらい、いろいろな思いがありますね。最終回を見たときはボロボロ泣きました。
その中で、漫画を読んだときの感情と、アニメを見たときの感情が一致していないのがすごいなって思っていました。原作では漫画ならではの魅力を感じていたのですが、アニメはアニメならではの盛り上がりがあって。それを最終話でより感じました。こんなにも早いスパンで第2期を発表できるということもなかなかないことだと思いますし……今の気持ちとしては、早く13話を見たくて仕方ありません! 第2期のアニメーションを観てしまったら……それこそヤバイと思います(笑)。
――(笑)。第2期に向けてのお気持ちとしてはいかがですか。
羊宮:「これからも杏奈ちゃんと居られることがうれしいなぁ」って。第2期があるというのは当たり前ではなくて。いつかはお別れはきてしまうと思うんですけど、まだまだ一緒に生きられることがうれしかったですね。
――堀江さんはどうですか?
市川京太郎役・堀江 瞬(以下、堀江):第1期のアフレコが終わったときに……安堵感を得られるのかなとは思っていたんです。でも第2期が決まっていたので、終わったとしても油断は禁物だなと。で、第2期のアフレコがはじまるまでは、そこまで期間は短くなかったので、「これヤバイぞ」と思っていました。それと第2期が始まる……ということは、(市川の)声変わりがくるだろうなと。オーディション時は知りませんでしたが、「いずれくるのかな」と思っていたので、少し緊張していました。
――じゃあずっと市川が頭にいるような?
堀江:そんな感じです。それと、第2期のアフレコがはじまるまでの間、行く現場行く現場で「『僕ヤバ』見てましたよ!」と声をかけてもらうことが多かったのもあります。
羊宮:わたしもすっごく言われました!
堀江:ああ、やっぱり。
羊宮:びっくりしたのが、自分のラジオ(A&G NEXT STEP 羊宮妃那のHOOOOPE!)で聴いていたアーティストさんの音楽を掛けたときに、そのアーティストさんが『僕ヤバ』のことを知ってくださっていたようで反応してくださっていて。
堀江:えっ、好きなアーティストから? それはすごいね。でも「見てるよ」って人の数が業界内に本当に多くて。うれしいと同時に「ああ……見てるんだ……」と緊張していました。だからより一層、第2期は引き締まりました。第1期のときは世間に対してビクビクしていたんですけど、第2期は業界内にビクビクしています。
――第1期の時は世間の人に対してビクビクしていたんです?
堀江:ビクビクしかしていませんでした。声優が発表されるまでは特に。
――堀江さんの緊張は第2期のアフレコがはじまって、少しは取り除かれました?
堀江:多少は……。でも、僕はこの作品に限らず、100%クリアな状態でアフレコに臨むことってあまりないんです。だから第2期も悩みながら、という感じです。
反響もうれしいんですけど、それだけ反響があるってことは、たくさんの人に見てもらえてるってことだし。そう考えるとまた怖くなっちゃう……という感じで生きてきました。今までも、そしてこれからも……(苦笑)。
――それだけストイックなんですね。
堀江:ストイックじゃないんですよ。ただビクついてるだけ。こんな性格はもう嫌だ!(笑)
羊宮:私からすると、堀江さんはストイックな印象があります。いつも真摯に向き合われていて。
堀江:いやいや! でもビビってるからこそ、準備はしっかりしています。
――同じことを小沼音響監督もインタビューでおっしゃっていましたよね。
堀江:おこがましいですけど、実は小沼さんのSNSを見て共通点が多いなと思っていて。インタビューで、小沼さんも、赤城監督も「市川と通ずる部分が自分にもあった」というお話をされていたじゃないですか。その話を踏まえて小沼さんのSNSを見ると「ああ、なるほど」と腑に落ちるところがあって(笑)。根っことなるマインドの部分は近しいところがあるんだろうな、と自分の中のセンサーが反応していました。