「最終楽章」にふさわしい、息もつかせぬ展開を毎週テレビの前で見守ってほしい――『響け!ユーフォニアム3』黒沢ともよさん×安済知佳さん×石谷春貴さんインタビュー|久美子、麗奈、秀一の関係性は、まるで「大福」!?【連載第1回】
吹奏楽に青春を懸ける高校生たちの姿を描く人気作『響け!ユーフォニアム』シリーズの「最終楽章」がついに開演! テレビシリーズ第3期『響け!ユーフォニアム3』が4月7日(日)からNHK Eテレにて放送されます。
放送に合わせて、アニメイトタイムズではインタビュー連載を実施! 第1回は、主人公で北宇治高校吹奏楽部部長の黄前久美子を演じる黒沢ともよさん、ドラムメジャーの高坂麗奈を演じる安済知佳さん、副部長の塚本秀一を演じる石谷春貴さんによる座談会です。
吹奏楽部の幹部職トリオを演じる皆さんに、いよいよ始まる『響け!ユーフォニアム3』への思いや、キャラクターたちの変化・成長、新キャラクター・黒江真由の印象などをうかがいました。
1期の頃と同じくらいドキドキしている
――『響け!ユーフォニアム3』の放送がいよいよ始まります。この取材を行っている現在は、まだアフレコも途中で、放送開始まで少し時間もあるのですが、『響け!ユーフォニアム』の最終シリーズの放送が始まることへの心境を教えてください。
安済知佳さん(以下、安済):今は「観たいけど、観たくない」という気持ちが強いですかね。
黒沢ともよさん(以下、黒沢):私もそうかも。
石谷春貴さん(以下、石谷):なんだか観るのが怖いよね。
安済:彼女たちの青春のラストを飾るのはどんな物語で、どんな人生を歩んで行くのかは観たいんですが、それを観ると『響け!ユーフォニアム』が終わってしまうので……。でもまだ終わらないんじゃないかと勝手に思ってたりもするんですけど。(物語に)一区切りはつくと思うので、観たいけど終わってしまうのは寂しいから観たくない、みたいな気持ちです。たぶん(視聴者の)皆さんもそうなんだろうなって気がします。
――石谷さんは「怖い」と仰っていましたが。
石谷:アフレコをしているときはそんなに感じないんですが、放送が始まったら、「観たいけど、観るのはちょっとキツい」ってなりそうです(笑)。今回、本当にいろいろなことが30分の物語の中に詰まっているので。
安済:それもある(笑)。
黒沢:(安済さんと)2人で受けた別のインタビューでは、「キツい」って言わないように、すごく言葉を選んでいたのに(笑)。
安済:「胸がギュッとなる」とか言葉を言い換えてた。
黒沢:でもそうだよね。やっぱり「キツい」って言っても良いよね?
石谷:今回は「キツい」で良いでしょ(笑)。
――また、北宇治高校吹奏楽部に波乱があるわけですね。
安済:しかも今回の放送は、EテレさんだからCMが無くて、30分近く息をつく間も無くずっと『響け!ユーフォニアム』タイム。あの短いアイキャッチのときだけ、ホッと一息つけるみたいな。
石谷:本当にそんな感じになると思います(笑)。
――黒沢さんはいかがですか?
黒沢:今回、いつにも増して久美子がずっと物語の中にいるんです。今までは「主役」と言いつつも、実はわりと美味しいとこ取りというか(笑)。それぞれのシリーズの中での踏ん張り時は1回か2回くらいで、(1期なら)8話と12話とか、(2期なら)10話と13話とかで久美子が踏ん張るみたいな形だったんです。でも今回は、それが3回、4回とやってくるというか。後半なんて、いろいろなラインの結末が一気に来るので。
安済:一つの話の中で何回クライマックスがあるのか。見ていても「大変だな~」って思います。
黒沢:それに、『響け!ユーフォニアム2』や劇場版から少し時間も経っていて、当時の自分とは、年齢や環境、立ち回りなどのいろいろなことが違うという意味でも、新しい挑戦ばかりのシリーズなんです。
なので今は、お話のことだけではなく、「お客さんにはどう届くんだろう。私、大丈夫かな?」という怖さもあります。自分がどのくらいできているのか、自分では分からないので、今は監督を信じてやるだけやったという段階で。最初(『響け!ユーフォニアム』)の頃と同じくらいドキドキしています。