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『花野井くんと恋の病』小林千晃インタビュー

花澤香菜さんも力説! 小林千晃さんの花野井くんは「重い愛を重く感じさせない演技」!? 常にほたるちゃんファーストに徹した演技とは?『花野井くんと恋の病』インタビュー

「月刊デザート」(講談社)にて連載中の『花野井くんと恋の病』が4月4日よりアニメ放送スタート! 恋がわからない女子・日生ほたると愛が重すぎる男子・花野井くんの初恋ラブストーリーが繰り広げられます。

本稿ではタイトルにもなっている花野井くんを演じる小林千晃さんにインタビューした模様をお届けします。

「ほたるちゃんファーストで演じた」という花野井くんのイケメンっぷりはどのようなところから生まれているのでしょうか?

 

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花野井くんと恋の病
家族や友人に恵まれているけど、恋愛とはちょっぴり縁遠かった高校1年生・日生ほたる。彼女は、ある日、隣のクラスのイケメン・花野井くんがフラれる現場を見てしまう。公園でひとりポツンとたたずんでいた花野井くんを見て、何気なく傘を差しだしたほたる。その小さな出来事がきっかけで、後日「僕と付き合ってください」と花野井くんから公開告白されてしまった。“好き”って何?“恋する”ってどういうこと?突然の告白に戸惑うほたると、“好きな子”のためなら、何でもしたい。注ぐ愛情が無限大な花野井くん。恋がわからない女子×愛が重すぎる男子の初恋ラブストーリー。作品名花野井くんと恋の病放送形態TVアニメスケジュール2024年4月4日(木)~2024年6月20日(木)TBS系28局にて話数全12話キャスト日生ほたる:花澤香菜花野井くん:小林千晃浅海響:久保ユリカ柴村月葉:坂本真綾八尾創平:木村良平倉田圭悟:逢坂良太里村紗都美:鈴代紗弓黒江之紘:興津和幸スタッフ原作:森野萌(講談社「月刊デザート」連載)監督:牧野友映シリーズ構成・脚本:雨宮ひとみキャラクターデザイン:佐藤秋子音楽:yamazo音響監督:大寺文彦美術監督:中尾陽子色彩設計:江本七海 持田克実 川上善美撮影監督:...

 

花野井くんは僕に娘がいたら任せられるなってすごく思いますね(笑)

──原作の漫画や台本をご覧になった感想を教えてください。

花野井くん役・小林千晃さん(以下、小林):花野井くんの役を演じるにあたって読ませていただいたので、どうしても花野井くん目線で最初は読み始めたんですけど、すごくキャラクターが濃いなと思いました。

王道な部分ももちろんありつつ、読み進めていくとどんどん花野井くんの魅力が出てくるんです。

 

 
例えば過去が明かされていなくて、でも絶対何かがあって。何か、ほたるちゃんには見せていない影があるなと思いました。だから、僕は花野井くんを演じるにあたって秘密を探りたいなと。最初はそういう意味で気になりつつ読み進めていた印象です。

そこから、だんだんほたるちゃんとの関係値が深まっていくとか、他のキャラクターと花野井くんの友情が芽生えるとか、そういうふうにシフトしていったと思います。

なので、最初は花野井くんってどのように演じればキャラクターが掴めるかな、というのを模索したキャラクターでした。

──第1巻を読ませていただいた際に、なかなか掴めないキャラクターだなと。

小林:そうですね、第1巻を読んだだけでは全然で。ほたるちゃんと喋っているところも、ほたるちゃん用の表情ですし。彼は何が本当に大事で、何をもってこういう恋愛の価値観をもっているのだろう? と、すごく不思議でした。

恋愛漫画を読んでいるというよりは、ミステリーじゃないですけど(笑)。僕からすると、そういう目線で読ませていただいてました。

そういう意味では、一読者さんが読み始めた感覚とは少し違うかもしれません。そうやって読み始めていったものの、普通にキュンキュンさせられますし。シンプルに少女漫画として面白い作品だなと思っています。

 

 

──読み進めていくなかで、印象が変わっていったということですか?

小林:そうですね。最初はやっぱり、ほたるちゃんとのシーンしか描かれていなくて、すごく爽やかな好青年で、誰に対しても柔和な表情を見せる、言うならば世渡り上手なタイプなのかなと思って読み進んでいったら、全然違って。ほたるちゃん以外に対しては対応が違うし、特に同性の男性に対しては敵意むき出しみたいなニュアンスがあったので。

オーディションを受ける時も、その表情の変化みたいなものを「このシーンの時の花野井くんは、いつものほたるちゃんと一緒にいる時のトーンではないんだろうな」とかがわかってくる。

字面だけで同じ台詞が並んでいても、原作を読んでいるのと読んでいないのとでは全然、花野井くんの表現方法が変わってくるだろうなと。他の作品ももちろんそうですけど、特にこの作品は理解度がすごく必要だなと思いました。

──花野井くんを演じてみて感じた魅力を教えてください。

小林:一人の人のために全てを投げ捨てられる、その覚悟が魅力的だなと思いました。花野井くんの男らしさというか。高校生で一人の人を愛するのって難しいことだと思うので、覚悟が違うというか、普通の学生恋愛とは違うなと。

 

 
それが他の人から見ると重たいとか、ちょっとマイナスな面で映るんですけど、僕は彼よりも10歳以上年上というのもありますが、すごく覚悟のある恋愛をしているなと思います。もし仮に、僕に娘がいたら任せられるなってすごく思いますね(笑)。

──(笑)。

小林:その感覚があるくらい花野井くんの覚悟というところに魅力をすごく感じます。その覚悟が重たすぎて無理という方も、もちろんいるかもしれないですけど。

でも、そこまで一途に愛してくれると相手も嬉しいだろうなと僕は思いますし。それが高校生となると、より難しくはあると思いますけど。でもそれを見事に落とし込んでいる作品だなと思うので、面白いです。

──少し重いなというシーンと、高校生らしい可愛らしさも感じられたり。

小林:そうですね。そこまでひとつのことに対して大きい感情を持っているからこそ、他の部分が不器用というか。あまりできないというところが、ギャップに繋がるというか。愛が重ければ重いほど、他ができない時に際立つというか……。

でも、ほたるちゃんの為にだったら、その苦手すら克服しようというところも含めて、やっぱり素晴らしい覚悟だと思います。それに尽きます。

 

 

花澤香菜さんも大絶賛!

──花野井くんが大好きになるほたるちゃんの印象を聞かせてください。

小林:花野井くんは花野井くんで、いろんな過去があって独自の世界を持っている人物で。だから他の人と比べるとちょっと違う恋愛観ですけど、ほたるちゃんもほたるちゃんで、やっぱり普通の恋愛観じゃないなというか、それが面白いなと思います。

すごく素朴で誰に対しても優しくて、普通の女の子に見えるけど、恋愛観というところにおいては、すごく逆というか。花野井くんが達観しすぎているとしたら、ほたるちゃんは幼すぎる。普通のリアルな高校生より、幼いというか未成熟な恋愛観。そういうところにほたるちゃんの魅力を感じました。

──逆に何も知らないまっさらなほたるちゃんだからこそ、花野井くんは何かを感じる部分があるのかなと思いました。

小林:そうですね。多分、ほたるちゃんって誰に対してもフラットに見てくれるというか、偏見の目を持たない子なので。そういう優しさに触れて花野井くんは、すごく惹かれるんじゃないかなと思います。少年時代にもいろいろありましたけど。

 

 

──花澤香菜さんが演じるほたるちゃんだからこそ、横できゅんとしたエピソードなどありますか。

小林:僕からすると、花澤香菜さんは同じ事務所の先輩で、いち役者としても尊敬している方なので。もちろんお芝居にキュンとするところはあるんですけど、それ以上にほたるちゃんという人物を掘り下げて演じる役者としての凄みみたいなところを感じました。

多分、花野井くんもほたるちゃんのことをリスペクトしていると思うんです。ただ可愛いとか、キュンキュンだけじゃなくて。いろんなところを尊敬できるんですけど、僕も僕で、お芝居の面で花澤さんにすごく尊敬できるところがありました。

尊敬しているからこそ好きに繋がるじゃないですけど、尊敬できるお芝居、表現をしてくださってキュンみたいな感じですね。

──花澤さんと、ほたるちゃんと花野井くんについてお話はされましたか?

小林:結構しましたね。でも、花澤さんは花野井くんの重さがいいってすごく言ってました。

 

 
僕はフラットに花野井くんと向き合って表現しているので、なんとなく「さっきの重たすぎましたかね?」「ここまで重たいと、ちょっとやりすぎですかね?」みたいな感じのことを聞いたら「いや、その重たさがいいんだよ!」みたいなことをおっしゃってくれました。

そういう重たいものを重たいと感じない、その一途さが嬉しいとおっしゃっていたので、やっぱりほたるちゃんを演じるに相応しい感覚だなと思います(笑)。

──(笑)。

小林:ほたるちゃんはほたるちゃんで、わりと同意見というか「すごく幼いよね」というのはあります。花澤さんが高校一年生を演じようとすると、大人っぽすぎてしまうというか。多分、中学生よりも下というか、特に恋愛に対する精神年齢は小学生ぐらいの感覚で演じるのがちょうどいいかもしれないですねと。

お互いの役についての印象とか「このシーンきゅんとしたね」とかよく話しています。だから、よくお礼を言われてました。「現場でキュンとさせてくれてありがとう」みたいな……(笑)。

──(笑)。

小林:同じ事務所の先輩後輩という関係もありますけど、それも含めて二人ともこの作品が好きだという感覚があったので、すごく和やかで作品についてもたくさん話す現場でした。

 

 

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