春アニメ『夜桜さんちの大作戦』川島零士さん（朝野太陽役）×本渡楓さん（夜桜六美役）が考える大人から子どもまで一緒に楽しめる作品の魅力／インタビュー

アニメならではの見どころは太陽の叫びのパターン!?

――夜桜家のほかのキャスティングを見たときに、どう感じましたか？

川島：一番最初にキャスト表を見たときに、「はい、強いー」って思いました。絶対ぴったりじゃん！っていう。

本渡：すごくいい意味で、お名前見たときに、お芝居や声が想像できたんです。めちゃくちゃピッタリだ！と思って、アフレコが本当に楽しみでした。原作を読むときも、一気にその声に聞こえてくるし、お芝居でも、本当に強い個性を声だけで表現されていたので、素晴らしかったです。

川島：でも全部斜め上をいくよね。

本渡：そうなんですよ。実際に現場行くと超えて超えてくる。でもやっぱゴリアテの声が松岡禎丞さんだというところだけは予想外でした（笑）。でも、真摯に向き合ってらっしゃいました。

　
川島：めちゃめちゃ迷われてたけどね（笑）。「ゴルルルしか言えないんだよ！　どうしたらいいんだよ！」って。

本渡：本当に「ゴルルルル」だけで表現されてて（笑）。でも、そう言いながらもやってのけるのが先輩なんですよ。

川島：先輩はカッケーです！

――先ほど、能力バトルものが好きという話も出ていましたので、夜桜家の中では、どの能力が好きですか？

本渡：凶一郎お兄ちゃんの能力は、見えないようにやればマジックみたいになるし、ビルとビルの間を駆け抜けられそうな能力でもあるので、夢が広がるなと思いました。個人的に好きな能力です。

――凶一郎は最凶だし、惹かれますよね。

本渡：そうですね。しかも六美絡みで闇を抱えているじゃないですか（笑）。それも込みで好きなんですよ。

――性格的には、かなり個性的ですからね。

本渡：そ、そうですね……ちょっと怖いくらい（六美が）愛されているんですけど、面白おかしいところが好きです。

――六美愛は、引いてしまうほどです（笑）。

本渡：六美目線で見てしまうと、ちょっと……ってなることが多いのは確かですね（笑）。

――太陽は、真っ直ぐに六美を守っていますが。

川島：でもそれも、いつ狂気になるかわからないですからね（笑）。

本渡：確かに！　ちょっとお兄ちゃんと近いところがあるかもしれない。

――川島さんは？

川島：七悪の実験で何でも生み出せるみたいなところは好きです。めちゃめちゃ強いドーピングの薬とか、そんな危ないもの作ってたのかよ！的なところがいいなって思います。

――この体躯で、声が内山夕実さんというのがいいですね。

本渡：キャラクター紹介だけ見ていると、間違いなんじゃないかって思いますよね（笑）。七悪はバケツを被っているので、みんなと被りそうなときは全部別録りになるんです。声を加工しなければいけないから。だからいつも寂しがっていました。

川島：「私、別ですもんね〜」って、自ら言ってらっしゃいました（笑）。

――アフレコは楽しそうですね。

本渡：少人数ではなく、なるべくみんなで録る、みたいな感じになってきているので、現場はすごく楽しかったです！

――では、アニメならではの、楽しみにしてほしいポイントがあれば、お願いします。

川島：自分のことで恐縮なんですけど、想像以上に太陽が叫んでるんですよ。

本渡：あぁ取られた〜（笑）。そのくらいアニメの太陽は見どころです。

川島：今日、どれだけ叫ぶんだろうっていうくらい、「おおおおお」「ああああ」って、すごく書いてあるんです。漫画で書いてある文字を実際にアニメにすると大変で、先生、「あ」の数を減らしてくださいって思っていました（笑）。でも、毎回めちゃめちゃ粘って頑張って、どう変化を出していこうかって考えてながらやっています。

本渡：スパイ初心者だからこその、振り回される、全力の「あああああ」っていう叫びは、聞くたびに違うものを持ってきてらっしゃったので、今回はどんな感じでくるのかな？って、現場でも楽しんでいました。そこはアニメならではの楽しめるポイントだと思います！　零士くんは、すごく喉が強いんですよ！

――アニメは日曜午後5時からの放送になります。アニメを楽しみにしているファンへメッセージをお願いします。

川島：放送が夕方帯だと聞いたとき、演じるマインドがちょっと変わった気がしたんです。いい意味で重すぎないことも大事だと思うし、キャッチーさも大事なんだろうなって。

キッズからもすごく人気の作品だというのは聞いていたんですけど、どんな人が、夕方、どのくらい体力が残っている状態で見るのかなとか、そういう部分にも意識を向けて演じていたので、家族揃ってだったり、仕事終わりだったり、いろんな人の心に突き刺さる、王道なアニメを届けられたらと思います。ぜひ見てください！

本渡：日曜の夕方5時っていうのは、遊んだり出かけたりした方たちが家に帰ってきたり、たくさん頑張った人たちがお家でゆっくりしている時間帯だと思います。この作品はいろんな要素が詰め込まれていて、ちょっとダークだったり、大変なところもあったりするんですけど、最終的には、「やっぱりいいな、この家族」って思ってもらえるアニメだと思うので、ぜひ、家族と一緒にとか、お友達と一緒にとか、もちろん1人でも、見ていただければ、安心して楽しめると思います。

今、家族っていろんな形があると思うんですけど、どんな形でもいいよね！って思ってもらえる作品だと思いますので、『夜桜さんちの大作戦』をぜひ、見てください。

　
［文＆写真・塚越淳一］

作品概要

あらすじ

この家族、普通じゃない!?

家族を事故で亡くし、心を閉ざすようになった高校生・朝野太陽。

クラスメイトからの印象は「超・人見知り」。

唯一、話せるのは幼なじみの夜桜六美、ただ一人だった。

けれど六美にはあるヒミツが!?

彼女の正体は代々続くスパイ一家当主で、様々な敵から命を狙われていたのだ！

しかも彼女の兄・凶一郎は最凶のスパイで、異常なほど六美を溺愛していた。

太陽は、そんな凶一郎から「排除」ターゲットとして命を狙われることに…！

六美と自分の命を守るため、太陽のとった手段とは…

六美と結婚して夜桜家に婿入りすること!?

太陽、六美、そして夜桜さんちの家族を巡る前代未聞の「大作戦」から目が離せない!!