アニメのシロコはカッコ良い!?キャラクターの幅が広がった、春アニメ『ブルーアーカイブ The Animation』小倉唯さんインタビュー
アニメでシロコという生徒の幅も広がったかな
――シロコを演じる際、特に意識していることを教えてください。アニメになって、イメージが広がったりしたところもあるのでしょうか?
小倉:シロコは、どちらかというと真面目にボケるタイプの子で(笑)。
アプリの時は、そういったマイペースさも大事に演じていたんです。ただ、アニメでは勢いのある戦闘シーンで、内面の勇ましさが表に出てきて「シロコ、カッコ良い!」と思えるシーンもたくさんあって。シロコには、元々可愛いイメージがあったんですが、アニメで演じてからは、カッコ良いという印象も強くなりましたね。
あと、他の(生徒の)キャストさんと掛け合いができるのもアニメの収録ならではですよね。そういった掛け合いから生まれてくるセリフは、一人で収録するアプリのときとはまた違う雰囲気、温度感が出ていると思いますし、シロコという生徒の幅もいい意味で広がったのかな、と感じています。
――真面目にボケる側のキャラクターを演じるとき、掛け合いでつっこみのセリフがあると、お芝居にも変化があるのでは?
小倉:そうですね。「どや!」って感じでしっかりボケないと、相手が突っ込みにくいセリフもあったりするので、実際に掛け合いながら演じることで、「ここまでやっていいんだ!」とか、いろいろと気づける部分もあって楽しかったです。
――シロコと仲間たちの掛け合い、とても楽しみです。では、シロコが所属しているアビドス高等学校のアビドス廃校対策委員会についても紹介をお願いします。
小倉:アビドス高等学校という学校自体が今、危機的な状況にあって、生徒もほとんどいない状態なんです。そこで、自分たちの大事な学校を守ろうということでできたのが、対策委員会。シロコ以外に、4人の仲間もいるのですが、性格も個性も全員バラバラです。
――小鳥遊ホシノ、黒見セリカ、十六夜ノノミ、奥空アヤネの4人ですね。その中で、シロコは、どのような立ち位置なのですか?
小倉:テンション感で言ったら、5人の中で一番落ち着いてはいるんですが、好奇心旺盛なところとか、何かを決断して行動に移す力については、シロコが圧倒的に優れているかもしれません。周りがまだ分析をしていて、こうじゃないかああじゃないかって考えている中でも、「やろう」って決めて行こうとしてしまうタイプなんですよ。
だから、アフレコでも他の対策委員会のみんなに「待って、シロコちゃん!」って呼び止められることが多かった印象もありますね(笑)。ただ、そういったシロコのアクションがあるからこそ、物語が展開していく描写もあるし、シロコをサポートしたり、突っ込んだりしてくれる子、冷静に判断して止めてくれる子もいるので、すごくバランスの取れたチームだなと思っています。
――シロコは、話し方がクールなので冷静なデータキャラなのかなと思ったら、誰よりも猪突猛進なタイプなのが面白いです。
小倉:そこも『ブルーアーカイブ』の生徒たちの魅力ですよね。それぞれに意外性や少し面白い設定があるんです。
――完成した第1話の映像をすでに観られたそうですが、感想を教えてください。
小倉:アニメでアプリのような色味や透明感を描くのは、すごく難しいんじゃないかなと思っていたんです。でも、見させていただい映像では、色味や透明感、光の使い方などもすごく綺麗でしたね。
アフレコのときには、まだ絵は完成していなくて色も付いてない状態だったので、どんな風に描かれるんだろう、と想像を膨らましながら声を当てていました。出来上がった映像を2話くらいまで観せていただいたら、パッと見ただけで「『ブルアカ』だ!」となる世界観で描かれていて、本当にすごいなと思いました。柔らかくて、生徒たちがより可愛らしい印象になっているな、とも感じましたね。あとは、アプリで描かれていたストーリーが、アニメーションになっていることへの感動もありました。
――キヴォトスの学生は、全員が銃を持っていて、戦闘も日常的な風景の一つという世界観なので、戦闘シーンがアニメでどのように描かれているのも楽しみです。
小倉:戦闘シーンの描写はかなり激しくて。特にシロコは元々スポーツが得意で、とても体力がある子なんですけど、「え? こんなに動けるの!?」ってビックリしちゃうようなシーンもあって(笑)。そういったところも観ていて面白かったですね。
――最後に改めて、『ブルーアーカイブ The Animation』を楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いします。
小倉:『ブルアカ』は、生徒たちが魅力的なのはもちろん、この子たちが、色彩感、そしてやはり、ストーリーがすごく良いんですよね。ただ可愛いだけじゃなくて“それぞれ一体何を守っているのか”そういった背景なども考えながら観ていただくと、さらに物語に引き込まれる展開になっていると思います。
あとは音楽もすごく特徴的で、『ブルアカ』ならではの透明感を感じられるのですが、そういった音楽性もアニメでもうまく表現されているんじゃないかな。そんな要素の相乗効果で、『ブルアカ』にしかない世界観にグッと没入できるところは、この作品の最大の魅力だと思うので、ぜひ多くの方に楽しんでいただきたいですね。
[取材&文・丸本大輔]
作品概要