春アニメ『ヴァンパイア男子寮(ドミトリー)』連載:土岐隼一さん(早乙女ルカ役)インタビュー|遠山先生の作品は「隙あらばキュン」。3ページに1回はキュンポイントがある
遠山先生の作品は「隙あらばキュン」
――思春期というお話がありましたが、お芝居するうえで年齢感は意識されましたか?
土岐:しましたね。あとは美人を演じる市ノ瀬(加那)さんのお芝居が、本当にいやらしさがなく絶妙に自然体で、そのお芝居に自然と僕も近づいていった気がします。記号学的ではない、形式だけでは表せられないキャラクターたちの人間関係が、市ノ瀬さんを中心にできあがっていったと感じました。
――なるほど。
土岐:その他のキャストさんもキャラクターの魅力をすごく引き出しているように感じています。例えば、言葉は少ないけれど、ワードチョイスが絶妙で一撃のパンチ力がすさまじい(二階堂)蓮。彼のセリフを梅原(裕一郎)さんがとてもナチュラルにお芝居されているんです。僕もルカのまっすぐだけどどこかズレている、でも何だかカッコよく見えるという魅力を自然と出せたらと思いながら演じました。
――アフレコ現場はどんな雰囲気でしたか?
土岐:小森役の羽多野(渉)さんがみんなに色々と話を振ってくれて、僕がそれを広げて、梅さんや(神楽坂宝役の)白井(悠介)さん、(樹里役の)榊原(優希)くん、市ノ瀬さんと一緒に盛り上がる、会話が自然にあるようなアフレコ現場でした。話題の中心は遠山先生の作品に関することでしたが、あるとき話題になったのが「陰キャと陽キャを判断する要素って何だろうね」ということ。議論のすえ、榊原くんが言った「MPを回復する手段が一人でいるときなのか、みんなでいるときのほうが多いのか」というのが、核心をついているのでは、という結論に至りました。
――MP回復!
土岐:はい。心が休まるシチュエーションが一人でいるときが多いのか、みんなでいるときが多いのか。明るい人だけど、一人でいるときのほうがMP回復するという人もいると思います。色々なパターンがあるよねという話をしていました。世間話もよくしていましたね。自然な距離感での会話で、いい空気が流れていました。
――キュンキュンしたりときめいたりするシーンが多い本作。土岐さんは最近、何かときめいたことはありますか?
土岐:いつもときめかせてくれるのは、うちの犬ですかね。生後3ヵ月くらいで我が家に来たのですが、少し前からワンちゃんの保育園に通っているんです。そこではワンちゃん同士が戯れることで、このワンちゃんにはグイグイいっていいけど、こっちのワンちゃんにはそれをやるとダメなんだなというのが、身についていくんですよ。
――そうなんですね!
土岐:はい。そうすると、精神的にちょっとずつ落ち着いて来て。以前は仕事の最中に預けているブリーダーさんのところから帰ってきたら「わー!」って走って僕のところにきていたんです。ただ、最近は「いまこの人はゆったりしたいんだな」と感じ取ったときには、横でじっとしてくれるようになって。状況を観察できるようになった気がします。そういう変化を見ていると成長しているなって感じて、ときめきますね。
――集団行動をすることで学んでいるんですね。
土岐:そうなんです。人間も同じく、引きこもっているだけじゃダメなのかもしれないですね。
――土岐さんが思う、今後のキュンポイントを教えてください!
土岐:蓮の登場によってルカはヤキモチを焼くのですが、彼は思春期だからその自分の気持ちに気が付けないんですよね。見ていて「じれってーな!」って思うところが、ひとつ目のキュンポイントだと思っています。あとは蓮のアクセルの踏み方。こんな男子がいたら「惚れてまうやろ!」って、アフレコのときも感じていました(笑)。
遠山先生の作品って、原作で言ったら3ページに1回はキュンポイントがあるんですよ。それがアニメでも踏襲されていると感じています。至るところでキュンキュンを用意してくださっていて、しかもそれが回を追うごとにヒートアップしていく。クライマックスには大きなキュンが待っていると思いますので、楽しみにしていただければと!
――最後に、本作の推しポイントを改めて教えてください。
土岐:ともすればキュン。隙あらばキュン。みなさんの癒しになればなと思っています。
[文&写真・M.TOKU]
作品概要
あらすじ
男装女子×溺愛ヴァンパイアとのキケン♡な同居生活が始まる!
親を亡くし、親戚にも見放された天涯孤独な美人(みと)は、男装して働いていた店を追い出され、お金も住むところもなく困っていたところを、吸血鬼のルカにひろわれる。
美人は、自分の血をルカの“エサ”にすることを条件に、個性豊かなイケメンたちが生活する男子寮で“女”であることを隠したまま、
キケンな同居生活を始めることになってしまい…!?
2024年、愛に溺れたい女子必見のラブストーリーが幕を開ける!
キャスト
(C)遠山えま・講談社/「ヴァンパイア男子寮」製作委員会