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春アニメ『ヴァンパイア男子寮』梅原裕一郎(二階堂蓮役)が作品のキュンポイントを語る【連載03】

春アニメ『ヴァンパイア男子寮(ドミトリー)』連載:梅原裕一郎さん(二階堂蓮役)インタビュー|僕は他の方よりも人一倍「若さ」を意識しないと、音的にも年齢が上に聞こえてしまうのかなと

「なかよし」(講談社刊)創刊70周年記念&遠山えま先生デビュー20周年記念作『ヴァンパイア男子寮(ドミトリー)』がTVアニメ化。2024年4月7日(日)より、TOKYO MX、BS日テレほかにて放送がスタートしました。

本作のヒロインは、親を亡くし、親戚にも見放された天涯孤独な少女・山本美人(みと)。生活のため男装して働いていた店をとあるきっかけで追い出され、お金も住むところもなく困っていたところを、吸血鬼のルカにひろわれます。そして美人は、自分の血をルカの“エサ”にすることを条件に、個性豊かなイケメンたちがいる男子寮で生活することに。しかし、“女”であることを隠したままの同居生活は、キケンがいっぱいで……。男装女子×溺愛ヴァンパイアのラブストーリーが、いま幕を開ける!

アニメイトタイムズでは、本作の連載インタビューを実施! 第3回目は二階堂蓮役・梅原裕一郎さんに、本作のキュンポイントや、自身が「ときめいた瞬間」についてのお話をお聞きしました。

 

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蓮の未熟さは嫌じゃない。それすらもかわいいと思える

――原作を読んだときの感想をお聞かせください。

二階堂蓮役・梅原裕一郎さん(以下、梅原):女の子がいわゆる男に扮して男性のコミュニティに入るという展開は少女漫画の王道ですし、ヴァンパイアも乙女ゲームなどでよくある要素だと思うんです。そのふたつが組み合わさることで、少女漫画好きな方にはたまらない作品になっていると感じました。それだけでなく、男と女に囚われない愛にも焦点が当たっていて。王道的な展開を踏襲しつつも新しいものが混ざっている作品なので、ありきたりな物語ではないんですよね。それが素晴らしいなと思いました。

 

 

――演じる二階堂蓮の印象もお聞かせください。

梅原:蓮は他のキャラクターに比べて、少し大人びている空気をまとっています。ただ、話が進むにつれて少し恋愛下手な部分があったり、思いが強すぎて暴走気味になってしまったりと、年相応な面も出てきて。未熟な部分がまだ残っているんですよね。

でも、その未熟さが別に嫌じゃないというか。それすらもかわいいと思えるキャラクターだと僕は思っています。また、出自からくるある種のトラウマや影の部分というのも、彼のパーソナルを語るうえでは欠かせない部分になっています。

――そんな蓮を表現するうえで意識したことは?

梅原:蓮のようなキャラクターでクールさを表現しようとすると、どんどんトーンが低くなってしまうんです。そのトーンの低いところを今の僕の年齢で狙おうとすると、声や芝居の年齢も上がり過ぎちゃって。実際に、序盤の収録で「年齢感をもう少し下げて欲しい」というディレクションがありました。クールなトーンと年齢感の塩梅を探って調整するのが難しかったですね。

 

 

――声優は実際の年齢に囚われず色々なキャラクターを演じられる可能性がある役者であるものの、やはり難しさもある。

梅原:自分の年齢が上がれば上がるほど、10代のキャラクターは無理があるんじゃないかと思うようになっていて。先輩方はやっているけれども、自分には難しいんじゃないかと思うことが増えています。

――それは、声質的なところも含めて?

梅原:そうですね。若々しく聞こえるかと言われたら、僕はそうではないので。恐らく、他の方よりも人一倍「若さ」を意識しないと、音的にも年齢が上に聞こえてしまうのかなと。あとは、自分が10代の頃って、今よりももう少し喋りのスピードが速かったなと思うんです。当時とは心の動きも違うでしょうし。声質とは離れたところで作らなきゃいけない部分が多々あるということを、この作品をやっていて痛感していますね。

――悩みながら蓮を演じている部分があった。

梅原:序盤は特にそうでしたね。「どうしたもんかな」と思いながらやっていました。

 

 

――ただ、本連載の最初にインタビューした美人役の市ノ瀬加那さんは、「原作を読んでいたときに蓮のセリフは梅原さんの声で聞こえていた」とおっしゃられていました。

梅原:えっ、そうなんですか!? それはありがたいですね。もうちょっと早くそれを僕に教えてくれていたら、もう少し自信を持ってやれたんですけど(笑)。

――(笑)。アフレコ現場はどんな雰囲気ですか?

梅原:本作って、絶妙に次の展開が気になるところで区切るんですよ。原作が次から次へとキュンキュンするシーンが訪れるから、ヒキを作りやすいのかもしれないです。それもあってか、アフレコ現場では収録が終わった瞬間に「今のシーン、面白かったよね」と、みんなでよく話していました。笑いが起きることが多い現場でしたね。

――コロナ禍ではなかなか掛け合いができなかったと思います。本作ではメインキャストのみなさんで掛け合うことができたとお聞きしましたが、一人で収録するときと気持ちは違いましたか?

梅原:この作品は特に一人でやれと言われたらきつかったと思いますね。美人やルカとの会話は、掛け合わないと成立しなかった部分が多々ある気がします。

――コロナ禍を経て、掛け合うことの魅力を改めて感じた。

梅原:本当に。完全な分散収録のとき「マイクワークもないし、自分のペースで収録ができるし、これはこれで悪くないかも」と思っていたんです。ただ、いざ集団で収録ができるようになって掛け合ったとき、エネルギーが全然違って。これは集団で録るべきだと改めて感じました。

 

 

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