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松本梨香が初のエッセイ『ラフ&ピース』で伝えたいこと/インタビュー

松本梨香さんが初のエッセイ『ラフ&ピース』で伝えたいこと――「一対一でおしゃべりするつもりで。ちょっと心が寂しいなと思った時にそばで寄り添える本になれば」

『ポケットモンスター』のサトシ役をはじめ、現在放送中の特撮作品『爆上戦隊ブンブンジャー』のブンドリオ・ブンデラスの声とED曲を担当。更にクールJAPAN広報大使副会長を務めるなど、幅広く活躍中の松本梨香さんの初めてのエッセイ『ラフ&ピース』(宝島社)が好評発売中!

ご自身がエンタメに関わるようになったきっかけとなるご家族とのエピソードや、声優や舞台、歌などのお仕事への想い、洗足学園音楽大学や代々木アニメーション学院の生徒に伝えたかったこと、自身で立ち上げたボランティア活動「まんまるプロジェクト」について、将来の夢など、たっぷり288ページに渡って書かれています。金言や共感にあふれた本でありながら松本さんのしゃべり口調で書かれているため、身近に感じながら読める本になっています。

アニメイトタイムズでは松本さんに、エッセイを書くことになったきっかけや裏話、今後の希望など語っていただきました。

 

 

初エッセイは自分が伝えたいことを活字にすれば永遠に残るという想いがきっかけ

――今回、初めてのエッセイを執筆することになった経緯をお聞かせください。

松本梨香さん(以下、松本):洗足音楽大学で4年半だけ大学教授をやらせていただいたり、エンタメ業界を目指している学生さんたちなどにお話をさせていただく機会がたくさんある中で、自分が伝えたいことを文字という見える形で残せないかなと思っていました。

それは授業などを通してお話ししたことを学んだり、聞いてくれた方自身が意味を理解してくれた上で、また別の方へ伝えてもらえれば想いやスピリットが広がって、残っていくと思いますが、そうなってくれるかどうかはわかりません。そこで私の想いや伝えたいことを本という形で残せたらいいなと思っていたところに、今回宝島社の方からお話をいただいて。まさにタイムリーだったので、運命を感じて「ぜひやらせてください」と。

――既に発売されていますが、反響はいかがでしたか?

松本:「こんなにおもしろい本を初めて読みました」とか、「本を読むのが苦手だったのに一気読みできました」、「途中途中でぐっときて、涙してしまいました」などの声をいただいて、嬉しかったです。また声優業界の方にも読んでいただく機会があって、皆さんからも「おもしろい」という声もいただきました。

でも自分の中では「まだ、こういうことを書けたんじゃないかな?」とか「もっと掘り下げることができたんじゃないかな?」とか思ったり、本が完成してから何度も読んでみると「ここが抜けている!」とか「これも入れたかったな」という気持ちが沸いてきて。そして、もしまた本を書く機会があったら、「次はこうしたい」という欲が出てきました。

――1冊では語り尽くせぬほどの濃密な人生を送られてきたからでしょうね。

松本:皆さんもそうだと思いますが、私の場合は特に振り幅が大きい人生を過ごしてきたからかもしれません。

 

タイトルの『ラフ&ピース』に託した想いとは?

――タイトルを『ラフ&ピース』と付けた理由を教えてください。

松本:自分自身を表すものがいいなと思って、まず思いついたのが「ラフ」でした。私は周りの方から「梨香さんは自由人ですね」と言われることが多かったので、自由で肩ひじ張らずに力を抜いて、楽しく過ごせることが伝えられるかなという想いを込めた「rough」と「笑顔」を意味する「laugh」の二つの意味が掛かっています。

そして、私がエンタメをやるにあたって掲げているものが「平和」なので、「ピース(peace)」という言葉がすぐに浮かびましたが、あと自叙伝という形で書かせていただいたので、私の子供の頃から大人になるまでのいろいろなピース(piece)があって、それがたくさん集まって、松本梨香を形成していると思ったので、こちらもダブルミーニングで。そこからこのタイトルにしました。

――どのように構成を決めたり、書かれたのでしょうか?

松本:**編集の方と一緒に考えて、構成も練りました。お互いにコミュニケーションを取りながらやりました。

編集:本を作っていくなかで、梨香さんと連絡を密に取りながら、梨香さんからアイデアをいただいたら、「私たちはこういうものを読みたいです」とお伝えし合うキャッチボールを何度も繰り返しました。

 

発売2カ月前に制作開始!? 本には『ブンブンジャー』のことも掲載できた理由とは?

――松本さんが歩んできた人生をしっかり章立てして、わかりやすくなっていますし、掲載されている写真の枚数もとても多いのでビックリしました。

松本:実はこの本が動き出したのは今年の1月か2月あたりでした。読んでいただくとわかりますが、例えば、私は今放送されている『爆上戦隊ブンブンジャー』でブンドリオ・ブンデラスの声とED曲(「コツコツ-PON-PON」)を担当させていただいていますが、3月から始まっている作品のことが4月19日に発売された本に載っているのってすごくないですか? 更に本の中で使っている写真も3月に撮影されたものも入っていて。かなりホカホカです(笑)。

――ということは、かなりタイトなスケジュールで作られたんですね。

松本:皆さんが頑張ってくれました。私自身もこの本を作っている時、とても忙しい日々を送っていたので、大変でした。最後のほうは1週間寝ないでお仕事と原稿を書く作業を両立させていました。

――写真も幼少期から現在まで、地元の横浜橋商店街での写真もあって。たくさん使われているので、探すのも選ぶのも大変そうですね。

松本:そうですね。部屋中がまるで泥棒が入ったような状態になりました(笑)。たくさん使っていただきましたが、もっと載せたかったです。

編集:終盤では、テレビ朝日にいた梨香さんの楽屋までおうかがいして、リハーサル直前まで、原稿チェックしたいただいたこともありました。

松本:そうそう!

――そこまでギリギリだったら、発売日を変更する選択肢もあったのでは?

松本:私は発売日が遅れても全然よかったんですけどね(笑)。でも今回本を作らせていただいて思ったのは、絵を描くようにずっと直し続けられるんですよね。「これじゃない! これも足さなきゃ!」とか「この言葉も絶対必要だ」とか思ったところも対応してくれて、私は絵も描きますが、どんどん色を加えていったり、気になったところを描き直したりしますが、それと同じだなって。

――でも松本さんの本の企画が会社からOKが出た時にはページ数も決まっているわけで……。

松本:決まっていたと思うけど、絶対増えていると思います(笑)。本の最後に私と親交が深い方々からメッセージをいただいていますが、ずっとお世話になっている脚本家の園田秀樹さんは8ページも書いてくださって。「どうしよう?」と思ったら、編集の方が「載せましょう」と言ってくださって。本当に感謝しています。

 

 

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