音楽
『ウタヒメドリーム2ndライブ』レポート

昭和から令和までの神曲をウタヒメたちが熱唱! 『ウタヒメドリーム』1周年を記念した『ウタヒメドリーム2ndライブ~見たいの満天のペンライト~』レポート

「昭和・平成・令和の神曲を楽しむメディアミックス音楽プロジェクト」として2023年6月28日に始動した『ウタヒメドリーム』。

2024年6月9日には1周年を記念した『ウタヒメドリーム2ndライブ~見たいの満天のペンライト~』が東京・飛行船シアターで開催されました。

ウタヒメドリームバンドをバックに昼夜公演を実施し、夜の部ではカバー曲を中心に全24曲を披露! 3つの時代の神曲たちを各ウタヒメたちがリアルに歌い、パフォーマンスしたライブの、夜公演の模様をお伝えします。

記念すべき1周年ライブは、7月アニメのタイアップ曲の初披露からスタート!

開演前の影ナレで、真白清美役の其原有沙さんが会場に声出しを要求し、お客さんも「オー!」と反応するも「まだまだ足りませんよ!」。HiREN役の花耶さんが「みんな、起きてますか?」に重ねて、水月ひかり役の礒部花凜さんも「みんな! 寝てるんじゃない!?」と問いかけると、お客さんの「起きてる!」の声。開演前からあおりまくり。そして最後にメンバー全員が声を合わせて「見たいの満天のペンライト!」と叫ぶと、早くも、各メンバーのイメージカラーが輝いた。

それから1分も開かずに、それぞれのキャラの衣装に身を包んだ7人が登場すると、ウタヒメドリーム オールスターズのメインテーマ曲ともいえる「ウタヒメドリーム」。「Hey everybody are you ready」の歌い出しから「CHU CHU CHU 大好きを込めて♪」など1コーラス歌ったところで、曲調はガラっと変わって、7月から始まるアニメ新番組『俺は全てを【パリィ】する』のED曲であり、新曲の「ノーギフテッド」へ。「WOWWOWWOW♪」から始めるアッパーなバンドサウンドになり、歌声も熱く、エモーショナルに。大サビでは、左右に4人と3人で分かれ、その後合流して一列になって、円を描くように回る様子は客席上から見ていると美しい。ラスサビの最後のフレーズ「ギフテッド」を歌い上げ、「WOWWOWWOW」の合唱で締めた。

歌い終わると、シリアスに歌っていたはずなのに、みんな笑顔で元気に「こんばんは~!」。その後、一人ずつ、キャラクターのセリフと合わせてごあいさつ。礒部さんからのお願いで、メンバー全員から「ウタヒメドリーム~」の呼びかけに、お客さんも「最高!」と返すコール&レスポンス。

横で見ていた高木 凜役の鷲見友美ジェナさんも何かしなきゃと思ったのか「みんな、夜だよ~」に「おはよう!」のコーレス。それを受けて、「よかった! 起きてた」の流れに。そして「ノーギフテッド」のCDが8月28日にリリースされることが発表、ジャケットも初公開。同日には、2023年11月9日に行われた記念すべき1stライブをノーカット収録したBDが発売される。

序盤はアニソンから昭和アイドルの名曲まで

バンド紹介をした後、「世界で一番強くなるために」のセリフから萩原ひまわり役の倉知玲凰さんが歌い出したのは『世界で一番強くなりたい』OP曲「ビューティフル・ドリーマー」。アップテンポのAメロに合わせて会場も手拍子。倉知さんはくるりと回ったり、サウンドモニターに足をかけたりと歌声もパフォ―マンスも情熱的に。ラストは片膝を立てて、床に手をついて、Never give upの気持ちを表しているかのよう。なお各曲のイントロが流れるとステージ上と左のフレームに曲名と歌唱者が映し出される演出も。

次のHiREN役の花耶さんが歌うのは、1980年代のアイドルシーンを席けんしたおニャン子クラブから初のソロデビューを果たした河合その子さんの「悲しい夜を止めて」。HiRENのミステリアスさと、はかない曲の相性は抜群。花耶さんの歌声と表情、サビになると大きく腕を上げる振り付けはまるで本家とウリふたつ。アウトロで右の手のひらを胸前に出して顔を傾けた。

真白清美役の其原有沙さんが歌う「ハロー・グッバイ」は、柏原芳江さんの鼻を抜けるようでどこか気だるさを感じさせる歌声で、其原さんは振り付けが同様でもハツラツでかわいく。サビ最後の「私の心をくるくるまわす」では、右人差し指でスプーンを回す仕草がきれい。歌い終わると、「ここからは『ウタドリ』ライブの名物、座ってゆっくり聴ける曲を3曲続けてお届けします。皆さん、ゆっくり座って楽しんでくださいね」と紹介。

壮大な打ち込みのイントロで登場した水月ひかり役の礒部花凜さんが歌うのは昭和の歌姫と称された中森明菜さんの「難破船」。バックには水中の泡が映し出される中、ほぼ直立不動で歌い上げる。情念を感じさせる礒部さんの歌声と表情が独特の雰囲気を作り上げ、会場も息をのむ。最後にピンスポが当たる中、見上げる仕草もせつない。

ステージ上に机とイスが用意されると、高木 凜役の鷲見友美ジェナさんが座る。赤いラッピングが施されたバレンタインチョコを手に、家入レオさんの「チョコレート」をさわやかな声で歌い始めると、バックには赤いBOXとチョコのファンシーな映像が。赤いBOXを何度もいじりながら試案に暮れる様子はバレンタインデーにワクワクとドキドキを感じる女の子みたい。最後は赤いBOXをギュッと抱きしめた。

照明が青く染まり、スタンドマイクが用意されると、ギターがむせび泣くような演歌ポップスに近い、歌謡ブルースの「身も心も」のイントロが流れた。夢咲いぶき役の山﨑玲奈さんが後ろの一段高いバンドセットに座ってうつむく。頬に手をあてる仕草を見せたかと思えば、間奏ではマイクスタインドの位置を何度も左右に動かしたり、両足を雄々しく荒々しく開く。山﨑さんはまだ10代かつ、男性歌詞のこぶしまわしと、このすさんだ空気感を出せるのがすごい!

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