『THE FIRST SLAM DUNK』公開&配信開始! 原作の山王戦を解説! 泣ける名シーンや勝敗まとめ
2022年12月に公開された『THE FIRST SLAM DUNK』。待望の新作アニメということで、国内外で話題を集め、事前情報のないまま公開されたにもかかわらず大ヒットとなりました。
本編で描かれた「山王戦」は、原作者である井上雄彦先生ご自身も認める、スポーツ漫画の最高峰試合となっています。
『THE FIRST SLAM DUNK』では、原作にも描かれていない登場キャラクターである宮城リョータの過去や、臨場感あふれる映像が話題になっていましたが、原作では宮城だけではなく様々な登場人物の心中や、劇中では描くことができなかったエピソードも満載!
この記事では、そんな原作の山王戦の概要や名シーンを紹介していきます!
原作『SLAM DUNK』の山王戦とは?
山王戦とは、原作の主人公である桜木花道が所属する「湘北高校バスケットボール部」が全国大会に出場し、その2回戦で当たった山王工業高校との試合が描かれたエピソードです。
山王は、作中で最強の高校として度々描かれているインターハイ3連覇中の強豪校。湘北は、そんな相手と2回戦で対戦することになります。
湘北は、全国でも通用する選手と言われたキャプテン・赤木を擁していながら、全く結果を残していない無名校。桜木や流川楓などのスーパールーキーの加入や、他選手たちの加入&成長により全国まで進出しています。
そんな弱小校だった湘北と、チャンピオンである山王の壮絶な試合が描かれたのが「山王戦」なのです。
『THE FIRST SLAM DUNK』で描かれていたものは?
『THE FIRST SLAM DUNK』にて、初のアニメ化となった山王戦。93年に放送されていたTVアニメ『SLAM DUNK』では描かれることのなかった試合です。
前述の通りかなりの名試合なため、ファンから映像化が期待されており22年についに実現。監督・脚本・キャラクターデザインを井上先生が担当し、あの名試合をアニメーション化しながらも、宮城リョータを主人公にすえたり、これまでに描かれなかったエピソードも追加されファンを驚かせました。
『THE FIRST SLAM DUNK』での山王戦は、原作の山王戦と大筋は同じになっています。しかし、原作コミックスでは、山王メンバーの掘り下げや、桜木はもちろん、他の湘北メンバー、湘北がこれまでに戦ってきた選手たちが登場するなど、原作の集大成として相応しい試合になっています。
映画と原作どちらの試合も楽しむことで、より『SLAM DUNK』という作品を深く味わえるでしょう。
原作の何巻で描かれる?
現在『SLAM DUNK』は、単行本、完全版、新装再編版の3つが刊行されており、物語のクライマックスを飾るのが山王戦です。
単行本:25巻〜31巻
完全版:20巻〜24巻
新装再編版:16巻〜20巻
山王戦はそれぞれ上記の巻数で描かれているのです。
原作・山王戦のあらすじを紹介!
問題児軍団・湘北VS最強・山王、開幕!
無名の湘北の勝利など誰も期待していないなか、山王との試合がスタート。
初心者である桜木を中心に、実力以上のプレイを見せる湘北は、会場の雰囲気をなんとか掴み山王に食いついて行きます。
そんな無名の湘北に対しても準備を怠らなかった最強山王は、伝家の宝刀と呼ばれるディフェンス・オールコートゾーンプレスで湘北を苦しめ、点差は20点差に。
王者の貫禄を見せ、湘北を突き放します。
すべてを掛けた湘北による反撃が開始! しかし……
圧倒的な実力差を前にして、湘北がとった作戦は桜木によるリバウンド。相手や味方のシュートが外れた際に、リングからこぼれたボールをキャッチするプレイです。
並外れた運動能力と才能を持つ桜木は、尽くリバウンドをとりながらチームを鼓舞。本来の力を取り戻した湘北は、点差をぐんぐん縮めていきます。
しかし、山王は日本1のプレイヤー・エースの沢北栄治を使い再び圧倒的な点差をつけます。
その沢北とマッチアップする湘北のエース流川楓も、これまで選択しなかったパスの才能を開花させ、またしても点差を詰めていくのです。
あまりにも執念深い、粘り強い湘北に観客たちの雰囲気も変わり始め、湘北の勝利が少しづつ見えてくるのですが、ルーズボールに走り込んだ桜木が観客席に突っ込んでしまい、背中を痛めてしまうのです。
死闘を制したのは……?
選手それぞれが、限界を超えこれまでにない強さを誇るチームとなった湘北ですが、桜木の怪我によるパワーダウンが厳しく、また窮地に立たされてしまいます。
しかし、何度も追いついてくる湘北に削られているのは山王も同じ。両チーム力を尽くした壮絶な試合になっていきます。
桜木は、一度は休んだものの怪我をおして出場。全員の頑張りにより一時は20点もあった差をひっくり返しついに湘北が逆転するのです。
山王は、あくまでも冷静に攻めを続け残り時間10秒で、逆転します。残り時間の無い中で、無理やりシュートに行く流川。
彼の視界に入ったのは「左手はそえるだけ……」とシュートの基本を暗唱し、未だに諦めていない桜木の姿でした。
一本のパスが桜木に入り、そのままジャンプシュート。試合終了のブザーが鳴り響く中、桜木の放ったシュートはネットを揺らすのでした。
79:78のスコアで湘北が勝利。歴史を塗り替えた瞬間となりました。