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『エグミレガシー』江口拓也、青山吉能らが紡ぐシュールな第1話を徹底考察

劇中歌から見るエンドオブザワールドと「エグミレガシー」の正体……江口拓也さん×モリ・マサ監督による超話題作『エグミレガシー』第1話「消えた歌姫」を徹底考察!

催眠? 幻覚? 快楽と引き換えに「向こう側」へ堕とす、エンドちゃんの力

ライブシーンが終わると、恍惚の表情を見せるキャラクターが描かれます。ライブを堪能したかのように見えるうっかりハチベー、招かれざる客、レトリの3人、しかし彼らの後頭部(?)からは、白い雲のようなものがぷくぷくと発生しています。

さらに、歌い終わったエンドちゃんをペロペロと舐める村人(CV:駒田航さん)の姿が。その独りよがりな行動に、観客も激怒してヤジが飛びます。そんな中、エグー村の村長でありエンドちゃんのプロデューサーであるウィザード(CV:神尾晋一郎さん)がこのように注意を促しました。


「いい加減離れてください」

「そんなにオーバーペロペロすると……」


それでもペロペロをやめない村人。すると突然白い雲のようなものが村人から漏れ出ます。


「手遅れか」

「向こう側に行ってしまった」

「こうなると、このモコモコも身体に一体化して取ることもできない」

「エンドオブザワールドの魅力は計り知れない」

「だからこそペロペロは……計画的に」


モコモコの中には、意味不明な数字や複数のレトリの顔、人面ユニコーン、ダイヤモンド、音符、そしてエンドちゃんと、謎の星のキャラクターが描かれたカオスな世界が広がります。

幻覚を視ているかのように白目を向いて運ばれる村人と、以上のように語るウィザード……なんとも言えぬ恐ろしさが漂うシーンです。

さきほど歌詞の紹介を行ったエンドちゃんのライブシーンでは、多くの観客たちがエンドちゃんをペロペロしていました。だから招かれざる客たちの後頭部からも、モコモコが発生していたのでしょう。彼らが「向こう側へ」行かなかったのは、エンドちゃんの摂取量(?)が適切だったから、と考えるのが妥当です。

ライブが終わり、「ありがとー」と言って舞台から降りるエンドちゃん。絶え間なく送られるアンコールと、未だ恍惚の表情を浮かべる観客たち……。さすが『エグミレガシー』。混沌に満ちた、波乱の幕開けです。

エンドちゃん=「エグミレガシー」!?

さて、さきほどのライブシーンからのカットでは、エンドちゃんの魅力(能力)の一端が見えました。

エンドちゃんのペロペロについてまとめ

・幻覚を見せる力がある
・幻覚は白いモコモコによって表現される
・一度モコモコに呑まれると、脱することはできない
・適切な摂取量であれば、快感を覚えるにとどまる

ウィザードが「行ってしまった」と評する「向こう側」の世界。そしてモコモコが取り払えないとなると、そこから脱する手段もないということなのでしょう。実に恐ろしい能力です

……そして、このエンドちゃんの能力。さきほど列挙した「エグミレガシー」の情報と共通する点が多くあります。

エンドちゃんと「エグミレガシー」の共通点

・この島に眠る(らしい)
 ⇒エンドちゃんもこの島にいる

・絶頂を教えてくれる(らしい)
 ⇒エンドちゃんをペロペロした観客は、恍惚の表情を見せた

・かつて争いを生んだ(らしい)
 ⇒エンドちゃんを独り占めにした村人にヤジが飛ぶ

・寝言と真が綯い交ぜになる(などする)力がある
 ⇒オーバーペロペロした村人は、幻覚を視ているような挙動をする

・それを全て見ていた「星」がいる
 ⇒モコモコの中にいるエンドちゃんの隣に描かれる、謎の星のキャラクター

軽率な考察をするならば、エンドちゃん=「エグミレガシー」ということにもなりそうですが、「エグミレガシー」がどのようなものなのか、物体なのか、概念なのかすらわからない現在では、断定するのは時期尚早でしょう。しかし、これほどの共通点があるエンドちゃんと「エグミレガシー」は、決して無関係ではないはず。

第2話以降に明かされるのか……『エグミレガシー』から目が離せません。

エンドちゃん失踪……そして招かれざる客にもモコモコが

アンコールを求める声が絶えないステージ。ボルテージも最高潮に達した瞬間現れたのはエンドちゃん! ……ではなく、ウィザードでした。

ウィザードが伝えたのは、エンドちゃん失踪による公演中止の旨。曰く、誘拐だと言います。

犯人探しが始まる会場。エンドちゃんの楽屋に落ちていたナイフ。連行される招かれざる客……そして招かれざる客が苦し紛れに出した容疑者「ちぎりデビル(レジェンダリー・ファイナル・クライマックス・ボム)(CV:江口拓也さん)」。怒涛の展開はぜひ、本作放送でお楽しみください。

会場はいつの間にか、「エンドちゃんを誘拐した、ちぎりデビル」をギロチンにかけるために団結します。さきほどの和やかなアンコールから一変、ギロチンコールが鳴り響き、場面は招かれざる客の家へと変わっていくのでした。

恋人であるレトリと同棲している自宅に帰宅し、連行の危機を回避したことに安堵する招かれざる客。シャワーを終えた招かれざる客の家に響くインターホンの音が響きます。そこには失踪したはずのエンドちゃんが!

憧れの歌姫を匿うことになった招かれざる客は、一体どうなってしまうのか……。「ちぎりデビル」や「エグミレガシー」の秘密は明かされるのか。第2話に注目です。

ここからの場面は、招かれざる客が視ている幻覚……?

この場面で気になるのは、やはり白いモコモコの描写です。幻覚作用のある(或いはそれ自体の象徴である)モコモコが描かれたのは、ライブシーンから招かれざる客の家へと場面が変わりつつあるその瞬間でした。

そして場面転換後の招かれざる客がしていたのはシャワー。ちょうどシャンプーで洗髪をしていたところ……。これってもしかして、モコモコが招かれざる客の頭の中を侵食しているということなのでは……?

そうなると、いきなり憧れのエンドちゃんが家を訪ねてきたり、「うだつの上がらない」と紹介されている招かれざる客にレトリという恋人がいるという唐突な設定にも納得がいきます。

どこからが幻覚で、どこまでが現実なのか。寝言と真が混在すると言われる「エグミレガシー」によるものなのか。とにかく、今後も注目して見るほかありませんね。

第1話だけで、こんなに深読みできるのか……。

本稿では、アニメ『エグミレガシー』について第1話について考察をしました。繰り返し繰り返し視聴を重ねているうちに、キャラクターデザインに違和感を覚えなくなったことが恐ろしいです。これも「エグミレガシー」の力なのか……。

そして、本作の尺は約10分。これだけツッコミどころ満載で、深読みもしまくれる作品が10分というお手頃な時間で見れてしまうのは、本作特有の魅力です。シュールなビジュアルなキャラクターが織りなす独特な世界観による『エグミレガシー』が、出オチを狙った作品ではないと証明された瞬間でもありましょう。

今後もしっかりと! たっぷりと! どっぷりと! 『エグミレガシー』を楽しみたいと思います!

▼『エグミレガシー』を語り尽くす! 江口拓也さん×神尾晋一郎さん×西山宏太朗さんのインタビューはこちら!

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『エグミレガシー』作品情報

エグミレガシー

あらすじ

“エンドオブザワールド”は誰の手に……!?
とある海にぷっかりと浮かぶ『エグー島(とう)』。
この島の唯一の娯楽は歌姫“エンドオブザワールド”。
村人たちは日々、彼女の歌声に酔いしれていた。
しかし、そんなのどかな時間は一瞬で壊れる。

-歌姫の失踪-

この事件以来、島は『怒り』『疑心』『不安』で溢れてしまう。

そして、それぞれの思惑が動き始める……。

“エンドオブザワールド”を巡る、ペロペロ大戦争!
その運命を握るのは……、伝説の遺産『エグミレガシー

キャスト

レジェンダリー・ファイナル・クライマックス・ボム:江口拓也
エンドオブザワールド:青山吉能
うっかりハチベー:斉藤壮馬
ゴールデンレトリーバー:芹澤優
招かれざる客:西山宏太朗
ウィザード:神尾晋一郎
村人、呪いのギターケース:駒田航
ノグミ、ゴッドアイ:羽多野渉
インビジブルストーカー、パーマストライプ:小林大紀
モヒカン・ドット:中島ヨシキ
センター分け・チェック:大倉空人

(C)2024エグミレガシー/江口拓也
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