『なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?』千葉翔也さん×市ノ瀬加那さん×白石晴香さんインタビュー|声優陣が語るカイとリンネの不思議な関係性、そして収録の裏話も!
カイとリンネの不思議な関係性については……!?
――そして、第1話ラストあたりで登場したリンネについても、その印象や今後の活躍についてお話いただければと思います。
市ノ瀬:性格はいい意味で子供らしさがあって、なんとなく子犬のような子だなと演じていて思いますね。子供って時に確信をついてくる事があると思うんですけど、リンネもそういうところがあって、直感や本能的な部分も優れているので違和感などに気づくのはいつもリンネです。言いたい事も基本的には言っちゃうけど嫌味がない子なんです。だからストレートな所を意識して演じさせて頂きました。
あと天魔と呼ばれる存在なので戦闘能力もかなり優れています。なので戦闘シーンでは普段の可愛らしいリンネとは違う、凛々しくかっこいい部分が観れると思います。
千葉:異質であるように演出されているし、市ノ瀬さんのお芝居も絶妙で、少女でありながら人ならざる者である雰囲気がよく出ているよね。
白石:カイが湖のような静かな人なら、リンネは波の立つ海みたいな人で、ミステリアスな印象が強いです。ジャンヌは判断力をしっかり持っていますが、リンネみたいな子が独特のテンション感で伝えてくれると踏み出しやすくなる。作品にも他のキャラクターたちにも良いスパイスになるキャラクターだなと。
ジャンヌの名前を上手く呼べないところも愛おしくて、守りたいと思ってしまうのにリンネ自体が凄く強い。そこも不思議で、儚さや可憐さがあるのにコアの部分のダークさも感じさせる市ノ瀬さんの演技も注目です。なぜリンネがこうなっているのかを、印象的なシーンがなくても伝えてくれます。
千葉:確かに原作で想像したよりももっと少女らしいんだと思いました。年齢は人間とはまた違うのですが、それをひっくるめた上でまだ発展途上な一面があるキャラクターなんだというのが再発見でした。だから人懐っこい部分が成立するんだなとも思いましたね。
市ノ瀬:リンネは外見がとても神秘的な雰囲気なので私も最初は演じ方悩みましたね。でも喋るうちにもっと子供らしく振り切ったほうが感情豊かに演じられるなと思いました。
特に、褒められてドヤ顔しているところとか初めて見たものに対して興味津々で喜んでいるところや日常の会話をしている時は子供っぽく、真剣な時や戦闘シーンはいつもより大人びた雰囲気だったり強さを意識してお芝居をしました。
――そして、カイと同様に改変前の世界を共有しているキャラクターでもあります。
千葉:だからこそ心からの仲間でありカイにとっては必須の存在なんです。対するリンネも仲間という言葉や感覚から程遠い生き方をしていたので、運命共同体だという感覚は初めてなのかなと。
市ノ瀬:改変前のことはリンネ自身もぼんやりとしている雰囲気ですが、リンネは今を生きている感じがしますね。だからこそ目の前にいるカイが大切で全力で今を生きているんだと思います。でもまだまだ謎が多いのでこれからどうなるのか楽しみですね。
――カイとリンネは不思議な関係性ですよね。
千葉:僕の捉え方にはなりますが、リンネは恋人でもなければ兄妹でもなく、対等かと言われると彼女の方が強いのでまた違う。常識の無さに振り回されたりもするのですが、カイは「人間とは生きてきた世界が違うから仕方ない」みたいに納得する。本当に良い奴です。
白石:私はリンネに子供っぽいところがあるから、妹みたいで可愛いなと思っていて。カイの種族が違うんだという一歩引いて見る目線と、この世界で上手く生きられるよう手綱を握っている感じが兄妹っぽく見えていました。
千葉:「子供を見ている感じで」とは言われていたんです。日常生活でも子供や赤ちゃんに対して声のトーンを上げて接すると思いますが、それをやるってことはまだ未熟な存在だと捉えているのかなと思います。でも運命共同体ではあるので、唯一無二の存在として認めているところもあるんです。
未熟な存在だと捉えてはいても自分より下の存在だとは決して思っていないので、呆れたりすることがないんです。妹だと思っているのなら、急にお風呂から裸で出てきても何も感じません。けれどそこはちゃんと困るので、ジャンヌとはまた違ったなんとも言えない関係だと思います。
市ノ瀬:私的には普段のやり取りではカイが保護者に見える時もあって、でも戦闘の時には良き相棒にも感じます。出会ってそんなに日が経っていない二人ですが境遇が似ている所があるのでなんとなく一緒にいるのが落ち着くんだと思います。
リンネの真っ直ぐな言葉や気持ちにカイも救われた所があると思います。そしてリンネにとっては心を許せる大切な人でもあるので物凄く懐いていて、カイとリンネのやり取りはなんとも言えない可愛らしさがあって好きですね。
――カイやリンネ、ジャンヌ以外にも注目のキャラクターはいますか?
白石:ヴァネッサのことはアニメで好きになっちゃいました。敵対する存在ではあるものの、どの種族であっても関係値や立場によって見え方が違うだけなので、フラットに見ると魅力的な部分が見え隠れします。特にヴァネッサはそれを感じられるんじゃないかな。
千葉:僕もヴァネッサを思い浮かべました。各種族の英雄は、それぞれの特性が出た人間に近いビジュアルになっているんです。原作小説では全部に挿絵があるわけではないので、自分でその姿を想像していました。
アニメではヴァネッサの強さや桁違いな法力が描かれつつも、体躯は人間に近いというバランスが個人的にはしっくりきました。この強さがあるからこそ、人間に近い身体的な特徴を持っていても英雄なんだと納得があります。他の種族の英雄が登場した時にも、映像のおかげで納得感を持って楽しめると思います。
後はラスタライザも良いですね。キャラクターだと言えるかどうかもわからないですが、突然現れて大きな爪痕を残します。本当に謎に包まれた存在なのですが、大事なことを言っていることは感じ取っていただけるはずなので、見逃さないでください!
市ノ瀬:ヴァネッサいいですよね。ヴァネッサ役の方が本当に素敵なお芝居をしてくださって、戦闘シーンでは緊張感がビシビシ伝わってきました。
最初に出てきたときの妖艶で余裕な雰囲気や、笑っていたかと思えば急に冷たい表情になったりするので強キャラ感があってかっこいいですよね。
戦闘後のあのシーンが個人的にギャップがあって好きです。
――ありがとうございます。最後に放送を楽しみにしているファンの方々にメッセージをお願いします。
千葉:アニメ『なぜ僕』は毎回新しい謎が描かれたり、散りばめられた伏線が回収されていく気持よさがあります。戦闘シーンは映えますし、街並みや文化といった世界観など色々な要素が詰め込まれていますのでぜひお楽しみに!
白石:カイをはじめとする魅力的なキャラクターたちが、どんどん視聴者をこの世界に巻き込んでくれます。ぜひ没入してもらって、この世界で自分だったらどうするのか想像しながら楽しんでいただけたらと思います。ジャンヌはみんなを率いる頼もしいキャラクターなので、彼女についていくような気分で最後まで走り抜けてくれると嬉しいです!
市ノ瀬:話を重ねるごとに戦闘シーンもどんどん増えますし、他の種族たちも出てきます。謎もたくさんあります。
見応えたっぷりの作品ですので楽しんで頂けたら嬉しいです!
作品概要
あらすじ
「なんで誰も、本当の世界を覚えていないんだ …………!」
地上の覇権を争う五種族の大戦が、人類の勝利に終わった時代。だがその世界は、少年カイの目の前で突如として「上書き」された。
パラレルワールドのような世界でカイが見たのは、歴史が改ざんされ、人類が大戦に敗れた光景──
ここでは竜や悪魔が地上を支配し、さらにカイは全ての人間から忘れられた存在になっていた。
だが神秘の少女リンネと出会い、カイは英雄なき世界で、英雄の剣を継承し、君臨する強大な敵種族に戦いを挑む。
世界から忘れられた少年が「真の世界を取り戻す」 王道ファンタジーバトル、開幕!
キャスト
カイ:千葉翔也
リンネ:市ノ瀬加那
ジャンヌ:白石晴香
花琳:Lynn
レーレーン:菱川花菜
アシュラン:山下誠一郎
サキ:鈴代紗弓
放送&配信情報
■放送情報
2024年7月13日からTOKYO MX、BS朝日、関西テレビほかにてTVアニメ順次放送開始!
・TOKYO MX 7月13日より毎週土曜 22:30~
・BS朝日 7月14日より毎週日曜 23:00~
・関西テレビ 7月14日より毎週日曜 25:59~
・AT-X 7月16日より毎週火曜20:30~(リピート放送:毎週(木)8:30~、毎週(月)14:30~)
※放送日時は予告なく変更となる場合がございます。
■配信情報
7月13日(土)22:30~よりdアニメストアにて先行配信開始!
7月17日(水)0:00~より各配信サイトにて順次配信開始!