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夏アニメ『ばいばい、アース』ファイルーズあい、内山昂輝がお互いの芝居から感じたこと/インタビュー

"のっぺらぼう"と罵られようとも、自分の道を突き進むベルの姿から、勇気やパワーを受け取ってほしい|『ばいばい、アース』ラブラック=ベル役・ファイルーズあいさん、クエスティオン=アドニス役・内山昂輝さんインタビュー

 

アドニスは本心が徐々に明らかになっていくキャラ。内山さんの感情のグラデーションの付け方に感動

――お互いのキャラの印象とお芝居についての感想をお聞かせください。

ファイルーズ:アドニスは、序盤は「嫌なヤツ!」という感じでした(笑)。だからこそ後半に行くにつれて、彼の表情や感情の変化にグラデーションがかかっていくんですが、そのグラデーションの付け方が内山さんならではだなと思いました。彼の中で葛藤やフラストレーションがたまっていた分、ベルに心を開いたときの姿は、きっと視聴者の方の胸を打つものになるんじゃないかなと思います。

――最初の頃のアドニスは掴みどころがないですね。

ファイルーズ:アドニスが抱える悩みは特殊なものではありますが、「この悩みって私にも当てはまるかも」と思う視聴者の方もいるのではないかなと。そんな方にも勇気を与えてくれる存在であり、ベルとは対極にいるようでありながらも似たもの同士で。そう感じさせてくれる内山さんのお芝居が素敵だなと思いました。

 

 

――では今度は内山さんから、ベルの印象とファイルーズさんのお芝居についての感想を。

内山:ベルはまさに主人公というキャラクターで、第1楽章から主人公感が強くて。常に前向きだし、困難や試練に立ち向かっていくし、周りの人から悪口を言われてもめげずに突き進んでいく強い心を持っているので、リスペクトしたくなるキャラクターだと思いました。ファイルーズさんの声がすごくマッチしていて。

ファイルーズ:嬉しいです!

内山:一緒にアフレコする機会も多いんですが、ベルはアクションシーンも多いし、パワフルな感じもピッタリで、毎回「すごいな」と思いながら見ていました。

――ベルは出生や抱えている問題の大きさから悩むシーンでは深く沈みつつ、バトルシーンでは力強い声を出しながらパワフルさを発揮するので、そのギャップの大きさが魅力であり、難しさでもあるのかなと思いました。でもどちらのときも違和感はまったくなくて。

ファイルーズ:嬉しい……。ベルはほぼ地声なんです。普段、アニメで演じるときは、キャラクターに寄り添った声にすることが多いんですが、この作品はファンタジーで、一見現実離れした世界観なのに、ちょっと実写映画っぽい生っぽさを感じるようなお芝居が合うのかなと思ったので、作り込みすぎないように意識しました。

ベル自体も共感できるキャラクターだったので、私も等身大で演じたほうがいいかなと思いましたし、実際にそう演じてオーディションも受かったので、声を作らないようにやってきたことで、違和感なく聞こえたのであればとても嬉しいです。

――強いだけのキャラであれば、フィクションのキャラクターだなと思ってしまいますが、ファイルーズさんのお芝居には、力強さの中に弱さや葛藤も感じられる部分があり、それによって感情移入しやすくなっている気がします。

ファイルーズ:皆さんにも、ベルが身近に感じていただけたらいいなと思っています。

 

 

――収録はどんな形で進んでいるのでしょうか?

ファイルーズ:前半は掛け合いのあるアドニスやベネディクティン(CV:小清水亜美)とは一緒に録れたんですが、スケジュールの都合で、一人で録ることも多くて。

――相手によって接し方や感情が変わるキャラクターなのに、一人で収録するのは大変そうですね。

ファイルーズ:そうなんです! だからこそ、私たちの声と映像が重なったものを観たときの感動も計り知れなくて。先ほどお話ししたように二度楽しめるだけでなく、感動も二度なので、私にとってはぜいたくな気分です(笑)。

――内山さんはどなたと一緒のことが多かったんでしょうか?

内山:僕も各楽章ごとという感じで、ファイルーズさんと録ったり、(シャンディ=ガフ役の)日野(聡)さんと録ったり、いろいろな方と収録しています。相手のセリフを聞きながら、事前に作ってきたものをその場でブラッシュアップさせていく感じです。

 

 

スタッフが細部まで作りこんだ世界観のすべてを、味わい尽くして楽しんでほしい

――本作の全体的な見どころと、ご自身のキャラ的な見どころのご紹介をお願いします。

ファイルーズ:いろいろな種族がいるのが当たり前な世界なので、絵的な作り込みもすごくて。例えば、ツノのあるキャラクターは頭から着る服は着られないので、前開きになっていたり、小さい種族の服は小さかったり、食器もいろいろな形があったりと細かいところまでディテールの追求が素晴らしいです。「映像化不可能」と言われた作品をしっかりアニメにするぞ!というスタッフの皆さんの熱意と愛情がこもっているので、隅々まで観ていただきたいです。劇伴も素晴らしいので、そこも注目していただけたらと思います。

ベルは悩みながらも前向きに成長していくキャラクターで、演じている私も一緒に成長出来たらいいなと思っているので、皆さんも自分と重なる部分を見つけたり、勇気やパワーを受け取ってもらえたら嬉しいです。出生の秘密や彼女が存在する意味など、最初から疑問が多いキャラクターですが、彼女の中に1本芯が通っているし、周りにいるキャラクターも魅力的でキャストさんも豪華なので、掛け合いも楽しんでください。

 

 
内山:アフレコをしたり、完成した映像を見たりして思うことは、視聴者の方を信頼している作品で、歩み寄り過ぎず(説明過多になり過ぎず)、映像でちゃんと伝えようとしている作品だなと。じっくりこの作品と向き合って、キャラクターや世界観など、すべてを味わい尽くして楽しんでほしいです。

アドニスは、段々いろいろなものが見えてくるキャラクターなので、最初はベル目線でいうと「冷たいヤツだな」と思われるかもしれませんが、いろいろな悩みや問題を抱えているので、毛嫌いせず、温かいまなざしで(笑)、長い目で見守っていただいて、キャラクターの印象の変化も含めて楽しんでください。

ファイルーズ:原作ファンの方にも、アニメならではの表現もあるので、原作のイメージを補完したり、膨らませながら楽しんでいただけると思います。アニメから入る方は、原作も合わせて読んで、違いを楽しんでみてください。

内山:もちろん原作とアニメそれぞれの良さがあると思いますが、アクションシーンの描写やキャラクターの声や音楽などはアニメの見どころになってくると思います。ローハイド王を演じる津田健次郎さん(ローハイド王<正義>)と佐藤せつじさん(ローハイド王<悪>)の声が合わさる演出や歌声など、アニメならではの要素も楽しんでください。

 

作品概要

ばいばい、アース

あらすじ

様々な動物の姿をまとう獣人が住まう世界に、ラブラック=ベルは唯一の"人間"として生まれた。

牙も毛皮も鱗もない彼女は"のっぺらぼう"と呼ばれ、どこにも自分と同じ種族を見つけることができずに、もの寂しさを感じながら日々を過ごしていた。

「私も、世界と交じり合いたいーー」

そんな想いに胸を焦がし、身の丈ほどの大剣<唸る剣(ルンディング)>と共に、自分のルーツを探す旅に出ることを決意する。

その代償として、数々の試練が待ち受けるとも知らずにーー

キャスト

ラブラック=ベル:ファイルーズあい
クエスティオン=アドニス:内山昂輝
ラブラック=シアン:諏訪部順一
キティ=ザ・オール:花江夏樹
シャンディ=ガフ:日野聡
シェリー:早見沙織
ギネス:榎木淳弥
ベネディクティン:小清水亜美
ドランブイ:沢城みゆき
ローハイド王<正義>:津田健次郎
ローハイド王<悪>:佐藤せつじ

(C) 冲方丁・KADOKAWA/WOWOW,ソニー・ピクチャーズ,クランチロール

 

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