あの考察ってどうなった?『ONE PIECE』かつての有名考察3選。くまが仲間になる説、再び浮上か
XなどのSNSやYouTubeの流行を受け、昨今はあらゆる作品の「考察」を楽しむ人が増えています。
作中に謎や伏線が散りばめられている『ONE PIECE』は、そんな考察の宝庫。考察ブームが巻き起こるより昔から、伏線の解明や考察に熱を上げるファンが絶えません。
最新話が更新されるたびに次々と新たな考察が生まれる本作ですが、その考察のゆくえがどうなったのかは意外と知らないもの。本記事では、かつて読者の間で盛り上がった有名な考察を3つピックアップし、その内容と実際のストーリーとの合致点や差異を振り返ってみたいと思います。
※本記事にはコミックス109巻以降のネタバレが含まれます。
【1.麦わらの一味数字の法則説】くまが仲間になる可能性、再び……!?
まずピックアップするのは、麦わらの一味の「数字の法則」説。コアな考察好きでなくとも、一度は耳にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
この説は、麦わらの一味メンバー内の悪魔の実の能力者にフォーカスしたもの。
ルフィは「ゴムゴムの実」で「5・6・5・6」
チョッパーは「ヒトヒトの実」で「1・10・1・10」
ロビンは「ハナハナの実」で「8・7・8・7」
ブルックは「ヨミヨミの実」で「4・3・4・3」
と、それぞれの悪魔の実を1〜10までの語呂合わせで表せるという法則性を指しており、上記の数字を順に並べると、2・9の数字が含まれていないことから次に仲間になるのは「2・9・2・9」で表現できる悪魔の実の能力者であろうと噂されていました。
これは麦わらの一味が9人だったころに支持を得た考察で、次の仲間は10人目の節目ということもあり「当時はこれでついに1〜10までの数字が揃う!」とネットでも大胆に予想されたものです。
普段から遊び心満載な仕掛けを読者に提供してくれる作者・尾田栄一郎氏はキャラクターの誕生日や技に語呂合わせを取り入れたりすることもあるため、より期待されていたんですよね。
肝心の仲間候補とされていたのは、フクフクの実の能力者の錦えもんとニキュニキュの実の能力者のバーソロミュー・くまでした。
たしかにどちらも「2・9・2・9」で表すことができる能力ですし、長らく共に旅をした錦えもんと結果的に麦わらの一味を守ってくれていたくま、どちらも仲間になれそうな要素を持ち合わせていますが、ご存知の通り実際に10人目の仲間として麦わらの一味に加わったのはジンベエでした。
ではこの説はハズレで終了したのかというと、そうでもないのです。
実はいま、くまが仲間になるという説が再び浮上中。
その大きな理由はルフィとくま、ボニー、ニカの不思議な繋がりにあります。
エッグベッド編に入り、くまとボニーの親子関係が明かされる中でくまとボニーがニカへの強烈な憧れを抱いていることが判り、くま自身がルフィの中にニカを見出す描写もなされました。さらに、ルフィと親交を深めたボニーはまさかのニカ化。また、くまとボニーは一緒に世界を旅行することを夢みています。
そしてもう一つ、ここで振り返りたいのがコミックス59巻のSBS(質問コーナー)。
とある読者からこの数字の法則についてツッコまれ「くまが仲間入りするのではないか」と質問されると、尾田氏は「なに〜〜〜っ!!いやーびっくりしました!どういう意味で驚いたかって!?ノーコメント〜〜〜〜〜!!!次っ!!」(『ONE PIECE』59巻より引用)となんとも意味深な回答を残しています。
これらの点から、これからくまが仲間入りする可能性はまだあるといえそう。くまとボニーが揃って一味の船に乗り込み旅をするということもあるかもしれません。尾田氏があえて答えた「どういう意味で驚いたか」という言葉にヒントがありそうですね。
まだ見ぬ「2・9・2・9」の座はくまの手に渡るのか? 今まさに展開されるエッグヘッド編に大注目です。