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『異世界失格』メロス役・木野日菜インタビュー【連載第4回】

アネットじゃなくてもセンセーに惚れる気持ちがわかる!? メロスの喜怒哀楽を「キ」の一音で表現する難しさは? 夏アニメ『異世界失格』メロス役・木野日菜さんが活躍を見せた第4話を振り返る【インタビュー連載第4回】

アネットじゃなくてもセンセーに惚れる気持ちがわかる

――センセーの印象をお聞かせください。

木野:センセーは本当に魅力的で、「あんな人がいたら惚れちゃうよな」とアネットの気持ちがわかります。ボソッと言ったセリフが相手の核心をついたり、人の本質を見抜いていたりするのもすごいし、まとっている陰の雰囲気がミステリアスで、すべてを知ることができなくて、ついつい気になっちゃいます。さっちゃんに一途なところもカッコいいし、魅力的だなと思います。

――ただ、センセーは人の言うことを一切聞かず、我が道を行く部分もありますよね。

木野:そういった一面も含めたこの第4話までで、センセーのファンがすごい勢いで増えていると思います。

――センセー演じる神谷浩史さんのお芝居はご覧になっていかがでしょうか。

木野:センセーのつかめそうでつかめないキャラの空気感をそのまま表したようなお芝居をされていて。優しいようで重厚感があるようなお芝居が心にストレートにずんと響いてくるのが素敵だなと。特にセンセーの好きなポイントは「…ふふ」って笑うところです。ちょっとチャーミングで素晴らしいと思います。

――ちなみに、これまで神谷さんとの共演経験はあるのでしょうか?

木野:同じ作品で共演したことは何度かありますが、すべて別々の収録で。神谷さんと直接お会いしたのは今回が初めてだったので、ご一緒できて本当に嬉しかったです。分散収録でメインの方とご一緒できたのは1、2回でしたが、本当に貴重で喜びもひとしおでした。

――何かお話しされましたか?

木野:してないです、というか、できないです!(笑)「初めまして」とごあいさつさせていただいた時、とても深くお辞儀をしてくださったのがすごく印象的で、どこまでも丁寧で素敵な方だと思いました。

お芝居の時間以外ではスタジオの中にそっといてくれて、ボソッとおっしゃったことにみんなで笑っちゃうみたいな。温かい空間を作っていました。

センセーたちの物語が再スタートするように思えて、最高の盛り上がりを見せた第4話

――映像をご覧になった感想をお聞かせください。

木野:アニメ本編の前にPVを見たんですけど、映像がすごくきれいですし、原作を読んでいたので「あのシーンはどうなったのかな?」と思っていたところも、「こういう表現の仕方になっていたんだ」とわかりました。またPVの中で流れていたOP主題歌(伊東歌詞太郎さんの「修羅日誌」)と、ED主題歌(前島麻由さんの「さよなら、素晴らしき世界よ」)もそれぞれ『異世界失格』を違った視点で歌っているようで、素敵でした。毎回アバンからOP曲への流れも違和感なく、作品に溶け込んでいるのも素敵です。

――回想のモノクロっぽい感じと異世界のカラフルな色合いのギャップもおもしろいですよね。

木野:色合いで言うと、センセーの肌質が原作で見たものとアニメがぴったり合致しているなと思いました。スタッフの皆さんが肌色にもこだわっているんじゃないかと思うほど、顔の血色が悪くて。お化けなのかと思ってしまうくらい、センセーの肌色が良かったです。

――センセーの肌色が良かったという感想は初めてです(笑)。でも確かにいつ死んでもおかしくなさそうな顔色の悪さでした。

木野:あと劇伴も素晴らしくて、シーンごとに音楽が流れると物語の世界観が広がっていく感覚がするほど、マッチしているのも良かったです。

――第4話を振り返った感想と印象的だったシーンをお聞かせください

木野:『異世界失格』のストーリーの中で特徴的ではあるんですけど、第4話では前半に登場したスズキの印象が、後半でガラッと変わるのも魅力だと思いました。最初は最悪の転移者で、「絶対服従(ペット)」というギフテッドを使って人や動物を手なづけて我が物顔で振舞っていたけど、転移してくる前の現実世界で、周りから「ポチ」と呼ばれて蔑まれていたことを知ってからはかわいそうに思えてきました。「絶対服従(ペット)」を使う時にもいろいろな想いがあったんじゃないかと思わせる仕組みも素晴らしかったです。

――「絶対服従(ペット)」の能力は強力でした。

木野:頭をなでた相手を思いのままに操れて、しかも「絶対服従(ペット)」という名前も考えてみると人間のエゴみたいなものにも思えて。野生動物をペットにしているような意味合いにも捉えられるし、いろいろな皮肉も混ざっているのかなと思いました。

そんなスズキの発した「絶対服従(ペット)」によって、支配されていたアネットがセンセーの言葉で自分の意志で太ももにナイフを突き刺したシーンは、アネットの心の奥の芯の強さが見られました。

そしてセンセーが「執筆(ストーリーテラー)」のギフテッドを発動させて、スズキを元の世界へ送り返したシーンは原作でも読んでいましたが、アニメになったらエフェクトなどを含めて「なんてきれいなんだろう」と感動しました。更にタイトルの伏線がここで明らかになったりと、ここからセンセーたちの物語が再スタートするように思えて、この先がますます気になるような、最高の盛り上がりを見せた第4話だったと思います。

――ご自身の演じるキャラ以外のお気に入りキャラを教えてください。

木野:みんな、人間臭くて大好きなんですけど、アニメになった時に更に好きになったキャラはアネットです。アネットを演じる大久保さんのギャグの振り方が想像以上で驚きましたし、大久保さんが演じることで更に魅力が増したキャラクターだと思います。

――神谷さんも、大久保さんのお芝居のおもしろさや巧みさを絶賛していましたからね。

木野:本当にそうだと思います。めちゃくちゃおもしろかったですし、すごくかわいくて。

――ちなみにこの質問に対して、鈴代さんはアネットに加えてメロスとも答えていました。

木野:好きなキャラにメロスの名前を挙げてもらえるだけで嬉しいです! たぶん原作のメロスのかわいさによるものが大きいと思いますが、それでも嬉しい! 今回、分散収録だったこともあって、みんなと掛け合ったりする機会が少なく、実は一緒に旅をしている感覚があまりなくて(笑)。映像としてはセンセーたちと旅しているけど、収録的には寂しさもあったので、メロスの名前を挙げてもらえたことで、存在を忘れられていないと思えたので良かったです。

(C)野田 宏・若松卓宏・小学館/「異世界失格」製作委員会
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