「父様(諏訪頼重)に対してはもっと辛辣でいいです」というディレクションがありました|TVアニメ『逃げ上手の若君』連載第8回:雫役・矢野妃菜喜さんインタビュー
可能な限り妥協せずに録っていただけるのはありがたいこと
――アフレコ現場はどのような雰囲気でしたか?
矢野:本作には個性豊かな武将が多数登場しますが、その武将たちを演じられる方々のお芝居が面白くて、よりキャラクターの濃さが増した気がします。
――連載インタビューで、小笠原貞宗を演じる青山穣さんがもう笑わせてきていたんじゃないかというくらい面白かった、という話があがっていました。
矢野:笑いを堪えるのに必死でしたね(笑)。でもお芝居の勉強になりました!
――結川さんは「みんなギャグシーンでアドリブをめっちゃ入れてくるんですよ」とおっしゃっていました。矢野さんもその輪に入っていたんですか?
矢野:テストでアドリブを入れることはあったのですが、「雫はそこ全部いらないかな」と言われることが多かったんです。みんな楽しそうにアドリブしているなぁと、後ろから見ていました(笑)。
――他のキャストの方々のお話からも、しっかり丁寧に収録されている現場なんだなと感じています。
矢野:本当に、ひとつひとつ丁寧に録っていただきました。「『逃げ若』の現場は長いぞ」っていう話が出るくらいでしたが、役者の私たちとしては、それだけ可能な限り妥協せずに録っていただけるのはありがたいことですし、とても勉強になる現場でした。
――逃若党のメンバーとは掛け合いしながらアフレコできたとお聞きしました。
矢野:アフレコが進むごとに仲良くなっていったのですが、ある収録で休憩中に盛り上がり過ぎて藤田さんから怒られたことがありました(笑)。そのときは学校で友達同士が輪を作って円になるみたいな感じで集まって、作品に関する話をしていたのですが、「学校じゃないよ、ここは! アフレコする場所だから!」って。盛り上がり過ぎました(笑)。
――個性豊かなキャラクターが多数登場する本作。なかでも矢野さんがお気に入りのキャラクターは?
矢野:私は亜也子ちゃんが好きです。亜也子ちゃんって、何も考えずに行動しているように見えて、実はちゃんと周りを見て行動しているんです。それは考えてというよりも、勘が働いての行動。不思議な感性を持っていて、勘が鋭い子だなと思います。真剣に戦う姿もカッコいい! あとはアフレコを聞いていて、よく通る声だなと思っていました。声がデカいところも好きです。
――鈴代紗弓さんのお芝居で亜也子の魅力が引き出されている。
矢野:そうですね。亜也子って「若様」って呼ぶじゃないですか。その「若様」に力が入り過ぎちゃうと「馬鹿様」に聞こえるらしくて。私も「若様」というセリフがある度に耳をすましていましたね(笑)。
『逃げ若』の魅力は絶妙なテンポ感
――本作は「逃げる」という言葉がキーワードです。矢野さんは「逃げる」にどういう印象をお持ちでしたか?
矢野:元々「逃げる」という言葉にマイナスなイメージはそんなに持っていないんです。一般的にはマイナスなのかもしれませんが、「逃げる」という選択肢があることで「じゃあ、こうしてもいいのかな」と、違う手段を選べるようになると思うんですよ。
――選択肢のひとつとして「逃げる」があることは決してマイナスではないということですね。
矢野:私はそう思っています。この作品を通じて、「逃げる」が選択肢のひとつと考えられるようになる方が増える気もしますし、「逃げる」を受け入れることで気が楽になる人が増えたらいいな、何かが変わるきっかけになればいいなと願っています。
――本作は史実に基づいてストーリーが展開していきますが、矢野さんは歴史の勉強などはお好きでしたか?
矢野:学生の頃はとにかく一夜漬けで単語を覚えていました。当時は苗字が同じ人物が多いし、漢字もいっぱいだし、よく分からないなって気持ちが強かったんです。ただ、本作を通じて、人間同士の物語が歴史には詰まっていると感じました。学生時代に『逃げ若』と出会っていたら、もうちょっと歴史の授業も面白く学べたかもしれません。
――改めて、矢野さんが思う『逃げ若』の推しポイントを教えてください。
矢野:歴史が苦手という方でも本作は読みやすいですし、あとはテンポ感が絶妙ですよね。シリアスで怖いなと思っていたところにギャグが入ってちょっとホッとしたり、逆にギャグシーンかと思いきや、いきなりピリッとした空気になって物語にすごく集中ができたり。原作でも感じた独特のテンポ感が、アニメになってよりメリハリが付いた気がします。絵の迫力もありますし、演出のひとつひとつが細かいところもアニメ『逃げ若』の魅力じゃないでしょうか。
――本日は色々とお話いただき、ありがとうございました。最後に矢野さんが思う本作の今後の見どころを語っていただければと思います。
矢野:とある理由で、父様の神力が一瞬なくなってしまう時があります。あそこは、シリアスな戦いから日常に戻ってワチャワチャするみんなの姿が見られるので、すごく好きですね。ギャグ満載なので、楽しみにしていてください。
あとは、これから登場する武将たちもキャラが濃いのですが、完成された絵と先輩方の芝居が重なることで、より濃度が上がる気がしています。私も、早くオンエアを見たくて仕方ないですね!
作品概要
◆放送情報
2024 年 7 月 6 日より毎週土曜日 23:30~TOKYO MX・BS11 ほかにて放送開始!
【放送局】
TOKYO MX 7 月 6 日(土)より 毎週土曜 23:30~
とちぎテレビ 7 月 6 日(土)より 毎週土曜 23:30~
群馬テレビ 7 月 6 日(土)より 毎週土曜 23:30~
BS11 7 月 6 日(土)より 毎週土曜 23:30~
MBS 7 月 6 日(土)より 毎週土曜 26:08~
RKB 毎日放送 7 月 9 日(火)より 毎週火曜 25:58~
長崎文化放送 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 25:18~
宮崎放送 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 25:26~
愛媛朝日テレビ 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 25:50~
HTB 北海道テレビ 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 25:55~
テレビ新潟 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 25:59~
中京テレビ 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 25:59~
北陸放送 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 26:00~
静岡放送 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 26:15~
大分放送 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 26:25~
IBC 岩手放送 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 26:28~
テレビユー福島 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 24:59~
鹿児島放送 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:20~
琉球朝日放送 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:20~
さくらんぼテレビ 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:25~
東日本放送 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:31~
信越放送 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:42~
秋田朝日放送 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:50~
青森放送 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:54~
RSK 山陽放送 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:55~
広島テレビ 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:59~
テレビ山口 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 26:00~
チューリップテレビ 7 月 12 日(金)より 毎週金曜 25:53~
熊本放送 7 月 12 日(金)より 毎週金曜 25:53~
テレビ山梨 7 月 12 日(金)より 毎週金曜 26:55~
アニマックス 7/27(土) 毎週土曜 20:30~
リピート:7/28(日) 毎週日曜 9:30~
【配信】
▼7 ⽉ 6 ⽇(⼟) 24:00〜 毎週⼟曜⽇ 24:00〜
Prime Video
▼7 ⽉ 9 ⽇(⽕) 12:00〜 毎週⽕曜⽇ 12:00〜
d アニメストア/d アニメストア/FOD/ABEMA/U-NEXT/アニメ放題/バンダイチャンネル/Hulu/Lemino/Netflix/TELASA
(⾒放題プラン)/J:COM STREAM(⾒放題)/au スマートパスプレミアム/milplus ⾒放題パックプライム/DMM
TV/WOWOW オンデマンド/アニメタイムズ/Disney+/
※配信⽇時は編成の都合等により変更となる場合がございます。予めご了承下さい。
◆スタッフ
原作 : 松井優征(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
監督 : 山﨑雄太
シリーズ構成 : 冨田頼子
キャラクターデザイン・総作画監督: 西谷泰史
副監督 : 川上雄介
プロップデザイン : よごいぬ
サブキャラクターデザイン : 高橋沙妃
色彩設計 : 中島和子
美術監督 : 小島あゆみ
美術設定 : taracod/takao
建築考証 : 鴎 利一
タイポグラフィ : 濱 祐斗
特殊効果 : 入佐芽詠美
撮影監督 : 佐久間悠也
CG ディレクター : 有沢包三/宮地克明
編集 : 平木大輔
音響監督 : 藤田亜紀子
音楽 : GEMBI/立山秋航
音響効果 : 三井友和
制作 : CloverWorks
◆キャスト
北条時行 : 結川あさき
雫 : 矢野妃菜喜
弧次郎 : 日野まり
亜也子 : 鈴代紗弓
風間玄蕃 : 悠木 碧
吹雪 : 戸谷菊之介
諏訪頼重 : 中村悠一
足利尊氏 : 小西克幸
◆イントロダクション
少年は逃げて英雄となる―――
鎌倉幕府滅亡から始まる一人の少年の物語
『魔人探偵脳噛ネウロ』『暗殺教室』の松井優征が描く、「週刊少年ジャンプ」で大人気連載中の歴史スペクタクル漫画がついにアニメ化!
鎌倉幕府滅亡の後、北条家の生き残り・北条時行が動乱の世を駆け抜ける!アニメーション制作は『ぼっち・ざ・ろっく!』などを手掛ける「CloverWorks」が担当、監督は『ワンダーエッグ・プライオリティ』で副監督を務めた山﨑雄太、シリーズ構成に『その着せ替え人形は恋をする』の冨田頼子、キャラクターデザインに『劇場版ポケットモンスター ココ』で総作画監督を務めた西谷泰史など奇才たちが集結し、美麗かつ迫力の映像で歴史の一片を紡ぐ!
◆プロローグ
時は西暦 1333 年、武士による日本統治の礎を築いた鎌倉幕府は、信頼していた幕臣・足利尊氏の謀反によって滅亡する。
全てを失い、絶望の淵へと叩き落とされた幕府の正統後継者・北条時行は、神を名乗る神官・諏訪頼重の手引きで燃え落ちる
鎌倉を脱出するのだった......。逃げ落ちてたどり着いた諏訪の地で、信頼できる仲間と出会い、鎌倉奪還の力を蓄えていく時行。
時代が移ろう大きなうねりを、「戦って」「死ぬ」武士の生き様とは反対に「逃げて」「生きる」ことで乗り越えていく。
英雄ひしめく乱世で繰り広げられる、時行の天下を取り戻す鬼ごっこの行方は――。
◆WEB
公式サイト:https://nigewaka.run
公式 X :@nigewaka_anime (推奨ハッシュタグ:#逃げ若)
◆原作情報
既刊1~16 巻 発売中(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)