この記事をかいた人
- 万木サエ
- 旅行、グルメ、テーマパーク系のライターを経て、アニメのジャンルへ出向。ネコとハワイと『バクテン‼︎』が大好き☆
キヅナツキ先生が描くロックバンドのメンバーたちを中心とする青春群像劇『ギヴン』。新書館『シェリプラス』にて2013年~2023年5月号まで連載、現在は高校時代から10年後を描いたストーリー『ギヴン 10th mix』が連載中です。
『ギヴン』は、至高のBL作品としてファンも多く、2024年は本編最後のストーリーが2部作で映画公開となり、話題の尽きない年になっています。9月20日から公開される最終章『映画 ギヴン 海へ』の公開を記念して、主要な登場人物のプロフィールや性格、注目シーンなどをまとめてご紹介します。
※本稿にはネタバレが含まれます。
家族構成は父と母の3人家族。父は演奏家でイギリスにいて、母はのんびり実家暮らし。両親が別居したのを機に村田雨月の家に転がり込みます。幼少期から空手とヴァイオリンを習っていて、ドラムだけでなくギター、ベースも弾ける器用貧乏タイプ。
国内のコンクールで1位・2位を争っていた頃、それなりに自分の音楽に夢と自信があった秋彦ですが、高校に入って雨月に出会い、彼の才能に打ちのめされ事実上ヴァイオリンを棄てます。それでも雨月と対等でいるためにヴァイオリンを続けていましたが、別れたいと言われ逃げるようにドラムを始めます。
バンドに入ることを拒んでいた真冬が、自分は人より表現するのがへたくそと言った時、立夏は「お前の歌に俺の心は動かされた」と感情を露わにします。かつての自分と重なり立夏の苦しみがわかる秋彦。
春樹の家を出た秋彦は、学校でもバンドでも音楽に真剣に向き合うようになりヴァイオリンのコンクールにも出場。春樹が見に来ていたことに気づき、先に帰った春樹を追いかけます。
コンクールの結果は四位。あまり納得のいっていない秋彦でしたが、突然雨月と別れたと話し始めます。秋彦の生き方を変えたのは雨月だと思っていた春樹は、いろいろ心に溜めていたことを問い詰めます。
自分が変わったのは春樹に見合う男になるため。真冬の歌を聴いて変わりたいと思い、逃げていたものと向き合おうとしていたのです。
春樹といて音楽が楽しいと思えるようになった秋彦は、雨月の家から出ていくことを決心します。自分にはヴァイオリンしかないし、雨月しかいなかった秋彦でしたが、ドラムを始めバンドを組み、今までとは違う音楽をやりたいと思うように。それはヴァイオリンを捨てるということ――。
ライブ審査のあと見に来ていた雨月を追いかけた秋彦は、今度は自分が別れ話を切り出します。お互いしかいなかったのに、めちゃくちゃ傷つけあってしまった2人。雨月を呼び止めるために握った手を離し、雨月が見えなくなったところで泣き崩れる秋彦を支えたのは、「大丈夫」という言葉を届けてくれた真冬の歌でした。
春樹の家を出て物件を探す秋彦。決め手となったのは、空が見えること、そして花火が見えること。半地下にあった雨月の家では決して見ることのなかったもの。春樹の家で花火を見た時、隣にいてくれる春樹の優しさ、誰かと見る花火の美しさ、今まで気づかなかった景色を見たのかなと思いました。
そんな淡い思い出を大切にしていて、「また春樹と一緒に花火を見たい」と思ったのかなと考えるだけで、心が温かくなりました。秋彦の…強面が見せる笑顔がいいですよね。雨月との恋が苦しかった分、春樹とは楽しい恋をしてほしいなと思います。
アニメイトタイムズのお仕事のほか、旅行、グルメ、ウェディング、テーマパーク系のライターをしています。 旅行に行けなくなって、漫画やアニメにハマリ、今はもっといろんなジャンルを知るべく武者修行中! スポコンアニメを見て、一緒に泣いたり熱くなったりするのが最近のストレス発散方法。 ネコとハワイと『バクテン‼︎』が大好き☆