『映画 ギヴン 海へ』公開記念インタビュー連載第4回:梶 秋彦役・江口拓也さん|物語を通して感じたこと、中山春樹との日常シーンで意識したこととは?
TVアニメ『ギヴン』や『映画 ギヴン』、OAD『ギヴン うらがわの存在』を経て、『映画 ギヴン 柊mix』の後編となる『映画 ギヴン 海へ』が2024年9月20日(金)より上映スタート! 今作では、『ギヴン』という物語の最終章が描かれていきます。
そんな『映画 ギヴン 海へ』の公開を記念して、アニメイトタイムズでは公開日のカウントダウンと共にメインキャストの方々へ連載インタビューを実施しました。
映画公開まであと4日。連載第4回は梶 秋彦役・江口拓也さんのインタビューをお届けします。秋彦の立場から見た佐藤真冬と上ノ山立夏たちについて。そして、2019年にスタートを切ったTVアニメ『ギヴン』の振り返りをお伺いしました。
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中山春樹との日常シーンで意識したこと
――『映画 ギヴン 海へ』が公開となりますが、これまでを振り返ってみて、いかがでしょうか。
梶 秋彦役・江口拓也さん(以下、江口):ここまで映像化していただきありがとうございますという気持ちです。こうやってまた秋彦を演じる機会をいただけたなという感慨深さと、応援してくださっているファンのみなさまのエネルギーを感じますね。
――『映画 ギヴン 海へ』におけるお芝居はどのようにアプローチしていったのでしょうか?『柊mix』とのアプローチに違いなどがありましたら併せてお聞かせください。
江口:今回は真冬と立夏の物語が中心となるので、秋彦としては「待つしかない」という気持ちと、それ以外のことは考えないという気持ちでいました。
あとは、春樹との日常のシーンがあったんですが、そこは「いつもこういう会話をしているんだろうな」という雰囲気が見え隠れするように演じられればいいなと思いながら収録に挑みました。
――2019年よりアニメが放送され、原作最終巻までのストーリーがTVアニメ・OAD・映画で展開されてきました。始まりから終わりまでの物語を通して感じたことをお聞かせください。
江口:『ギヴン』には、心の中では思っているけど言葉には出来ない感情というものを行動や音楽で伝えるというところに、よく分からないけど伝わる、分かる、というような感覚があって、音を聴いて心が動かされた部分もありますし、それがセリフにつながっていった感じがあります。
特にTVアニメ9話のライブシーンは、漫画を読ませていただいた時も真冬が歌っている感情の込め方みたいなものにグッときたのを覚えていて、アニメーションでもそのシーンに入っていく感じや「ギヴン」が周りに広がっていく感じが印象に残っていますね。
――秋彦は中山春樹との関係が大きく変わった『映画 ギヴン』を経て、今作ではほかのメンバーたちを見守るような立ち位置にいるなと感じました。秋彦からみた真冬たちについて教えてください。
江口:真冬は自分の中に抱えているものをかみ砕くのに時間がかかるんですよね。
そんな真冬との向き合い方に悩む立夏に対して、秋彦が「結局、音楽で引っ張るしかないだろ」と言うところがあるんですが、ずっとヴァイオリンをやってきた秋彦だからこその応援の仕方だなと思いました。
――改めて、原作・キヅナツキ先生の作風の魅力を教えてください。
江口:原作を読ませていただいて、漫画から溢れる“生きている”や“脈動”みたいなものを感じるところがキヅナツキ先生の描く『ギヴン』の魅力の一つかなと思います。
――それでは最後に、江口さんイチオシのシーンや注目ポイントを教えてください。
江口:ライブシーンが楽しみです。このタイミングで流れたら絶対に刺さるだろ!というところで音楽が入ってくるので、本当にずるいですね(笑)。
これまでの軌跡みたいなものを思い返しながらご覧いただけるとみなさまも感慨深いところがあると思いますので、ぜひ十二分に楽しんでください。
[文/笹本千尋]
作品概要
あらすじ
一方、メジャーデビューを決めた鹿島 柊と八木玄純のバンド「syh〈シー〉」。
一時的なサポートギターとして加入していた立夏は、柊から託されたある曲を完成させようとしていた。
そんな中、立夏のもとに真冬から「あいたい」と連絡がくる。
ただならない雰囲気を感じた立夏は真冬のもとに駆けつけるが、真冬の音楽を拒むような態度に気づいてしまう。
立夏への想い、音楽への想い。
さまざまな気持ちの前で戸惑い、立ち止まってしまう真冬。
そんな彼に声をかけたのは、世界的に活躍するヴァイオリニスト・村田雨月だった。
キャスト
(C)︎キヅナツキ・新書館/ギヴン製作委員会