声優
i☆Ris実写映画に向けて久保田 未夢が語る

アイドルとしての輝きと、その裏にある人間臭さ「大きな劇場で観てもらうとそれがグッとくるのかなって」――i☆Risの軌跡を辿る『Live & Documentary Movie ~i☆Ris on STAGE~』久保田 未夢さんインタビュー

「アイドルとして生きる」i☆Risの歩みをドキュメンタリーとしてまとめた映画『Live & Documentary Movie ~i☆Ris on STAGE~』が2024年9月13日(金)に公開される。

デビュー10周年プロジェクトの一環としてさまざまな挑戦を重ねるi☆Ris。劇場版アニメ「i☆Ris the Movie - Full Energy!! -」に続き、なんと初の実写化。メンバーそれぞれの葛藤や挫折、ライブへの熱い想いなど今まで語られることのなかった貴重な撮り下ろしインタビューをはじめ、ファンと共に歩んできた伝説のライブシーンなどを綴ったライブ&ドキュメンタリームービーとなっている。

アイドルとしての輝きと、時には葛藤して前進していく姿が収められた本作。久保田 未夢に話を聞いた。

 

 

「i☆Risの歴史の教科書みたい!」

――10周年プロジェクトの最終章として、アニメに続いて実写映画が公開されることになりました。前回アニメ映画の時にお話をうかがった時に「え? 今?」と思ったということをおっしゃっていました。中でも久保田さんは、「アイドルが映画になる=ドキュメンタリー映画のイメージが強かった」とおっしゃっていましたが、今回はついに実写化。お話が決まったときはどのような想いでしたか?

久保田 未夢さん(以下、久保田):「うわ〜すごい、アイドルみたい!」って思いました!(笑)私が想像していたアイドルが映画になるっていうのは、これ、これよ!って。

でも、劇場版アニメ「i☆Ris the Movie - Full Energy !! -」に続いての「ドキュメンタリーもやります」だったので、「やりすぎじゃない?」とは思いました。なんでこの1年の中で2本も?と。

 

 

――アニバーサリーならではですね。

久保田:力を入れていただいていただける分にはありがたいですけどね。ファンのかたは喜んでくれるだろうなって思いつつも……映画も2本ありつつ、初のアリーナライブ(11月4日)もありと、供給が多いのでファンの皆さんには負担をかけてしまうなと(苦笑)。見て欲しいなって思いつつも、すべて追ってくれるファンの方が多いので「みんながんばれー」と思いました。

――(笑)。制作の順序的にも、アニメが先で、ドキュメンタリーが次でという感じだったんですか?

久保田:お話をいただいたタイミング的には劇場版アニメのほうが先だったんですが、アニメを制作している最中にも、劇場版のために私たちみんなで作詞をした「愛 for you!」のシーンにカメラが入っていたので、少しだけ並行して撮っていたところもありますね。

――今回はデビュー10周年プロジェクトの最終章となりますが、それについてはどう受け止められていますか?

久保田:私的には最後という認識があまりなくて。10周年プロジェクトではあるけど、今は活動12年目じゃないですか。だから自分の中ではふわっとしているところがあるんです。

だけど、i☆Risのファンが楽しめる作品がまたひとつ出来上がったのはすごく嬉しいなって思っています。i☆Risのことを知らない人がドキュメンタリー映画を見るのはハードルが高いかもなと思いつつも、イチから追うほうがハードルがより高いと思うので。i☆Risを好きな子が全然i☆Risを知らない子を誘う、ひとつのきっかけになればいいなって思っています。

 

 

――今回の映画をご覧になってどのような感想を持たれましたか?

久保田:「i☆Risの歴史の教科書みたい!」って思いました。みんなのインタビューだけでなく、私的には見たくない過去のライブ映像から(笑)、新しいライブまで入っていて。i☆Risちゃんは12年目とやっている歴が長いので、全部を追おうとすると大変なんです。ライブDVDだって結構な本数が出ているので。

そんな中で、今作はポイントが抑えられていて、まとめられている印象がありました。昔から応援してくださっている人たちは懐かしさを感じつつ、最近からファンになってくれた皆さんからしたら「こんな時代もあったのね」と勉強になる一本になったんじゃないかなと思っています。

――メンバーそれぞれの貴重なインタビューが収録されていますが、他のメンバーのインタビューで印象に残ったものはありますか?

久保田:私たちは仕事のこともプライベートのことも話さないんですよ。だから「この時期◯◯で悩んでる」みたいなことを表立って交換しないので、(芹澤)優ちゃん、京都に旅行行ってたの?と。どういう感情で旅行に行ったとかも今回のタイミングで知って「ああそういう想いで」!と。あと、私は(若井)友希ちゃんがご実家で飼われている犬もはじめて見たんですよ。「デカすぎじゃない!?」って(笑)。

インタビュータイミングもバラバラだったので、どんなことを喋っているかも完成してから知ったんです。だから全てが衝撃的で、新鮮な感じでした。

――久保田さんがライブをするときに大切にされているところは?

久保田:例えばライブの時間が2時間半だったとしたら、2時間半すべてをオタクと遊ぶっていうところ(笑)。もちろん前提として、歌をしっかり歌うとか、パフォーマンスをキメるなども大事にしていますが、その上で、ライブは来てくれているお客さんと楽しむ場所だと私は思っています。

ひとりだけ違う方向を指差すとかも、ライブだからありだと思うんですよ。揃ったダンスを見せるのも大切だとは思うんですが、その大切さよりも、「私はこの人に熱を渡したいんだ!」といった思いが強くなるタイプです(笑)。そうしたほうが自分も楽しいので、そっちの選択を取っています。

 

 

――今回の映画で特にオススメのライブシーンを挙げるとしたら?

久保田:ドキュメンタリーの中で、思い出に残っているライブとして武道館を挙げさせていただいているので、やはり武道館ライブでしょうか。

私、ライブの前は緊張しないんですよ。ビックリするくらい緊張しなくって、ギリギリまで楽屋で休んだり、アプリゲームをやってるし、みたいなタイプです。そんな女が唯一と言ってもいいほど緊張したのが武道館のライブでした。普段のライブとは違う、そのソワソワとした感じが1曲目の「幻想曲(ファンタジア)WONDERLAND」にも詰まっているので、劇場で少し感じ取ってもらえたら良いなって。

――武道館ライブはなんでそんなに緊張したんですか? やはり日本武道館という歴史ある場所だからでしょうか。

久保田:あまり自分自身ライブに行かないので「この会場はこういう場所です!」と言われても「ああ、そういうところか〜」くらいな感覚でふわっとしているんです。そんな私でも武道館は神聖な場所ってことは分かるじゃないですか。しかも「幻想曲(ファンタジア)WONDERLAND」は私のセリフから始まるので、それが1曲目ということにも緊張していました。

最後もセリフで締めるんですけど、いつもアドリブでいろいろなアレンジをしているんですね。その最後のセリフで……下手なことを言えないというか(笑)。それで2曲目につながっていくので。今振り返れば、そうやって自分の中で変に背負ってしまったところがあって、緊張したんだろうなって思います。

 

i☆Risならではのほどよい関係性

――この10年を振り返って、メンバーの印象や関係性に変化はありましたか?

久保田:え〜どうだろう……でもやっぱり、結成当時のほうが全員尖っているじゃないですか(笑)。「我がいちばん!」みたいな。でもi☆Risの場合はグループだけではなく、個々で活動してまた戻って来る……という活動をしていて、その過程の中で棘のようなものが丸くなっていったなって思います。

――確かに、最初は尖っているものかもしれませんね(笑)。

久保田:デビュー時は各々「私ひとりでデビューだ」のタイプが多かったんですよね。それが「おや、グループでした!」となっているので、戸惑ってツンケンしているところはあったのかなって思っています。当時は10代が多かった中で、みんな大人になって。より一層大人になりつつ、でも子どもに戻るリーダーもいて(笑)。歴を重ねるごとに、バランスはよくなっていったなって思っています。MCとかのバランスも良くなっていってるなって。

 

 

――メンバーそれぞれがお互いに対する気持ちを吐露する場面もありましたが、久保田さんにとって、改めてi☆Risの存在とは?

久保田:i☆Ris以外でもいろいろな現場に出ることが増えて。歴も長いので、現場によってはいちばんお姉さんになることもあるんですよね。その時に「しっかりできる子」といった扱いをされるんですけど、私はi☆Ris初期の頃から歌もダンスも苦手なんです。他のメンバーがどう思っているかはわからないですけど、自分は「いちばんできない子」って認識なんですね。

だからi☆Risは、別現場で「できるできる!」って持ち上げられたのをゼロに戻してくれる場所ってイメージですね。他のメンバーのほうがすべてのパフォーマンスにおいて上をいっていると思っているので、ずっと……一歩先を行ってくれてるというか。後輩が増えると、どうしても追われる側になりますけど、i☆Risだと自分は「追う側」にいられるなって安心感があります。

――良い関係性ですよね。

久保田:そうですね。他のメンバーはどう思っているか分からないは知らないですけども(笑)。私は一歩先を走っていてくれているなって思うので、ありがたいですね。

――普段はそういう話もしないんですよね?

久保田:しないです(笑)。このインタビューも、他のメンバーは読まないと思います(笑)。だから、そういう思いを知らないまま彼女たちは先に行ってくれると思うので……ありがたいですね(笑)。

 

 

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